働いた手のひらをそっと見る

森を彷徨いうずくまる

{ルビ闇路=やみじ}の{ルビ褥=しとね}{ルビ花埋=はなうず}み
丸い皿は丸く 四角い皿は四角く洗えと言われた
白い皿は白く
深緑の皿は深く深く果てしなく緑に洗えとも言われた

少しも汚れていない水盤のような皿たちに
水流をあてると
どの皿も垂直にしか洗 ....
生まれてしまった歓びと
生まれてしまった悲しみに

風に吹かれて
杖を探りながら
琵琶を抱え
漂泊の旅は果てしない

春には花を愛でて歌い
夏には蝉しぐれを歌い
秋には舞散る葉を歌 ....
たたかう

たたかう

何とたたかう

ほほえむ

ほほえむ

野薔薇に口づけをする

かる

かる

雑草を刈る

畑が肥えるように

雑草はね
その土地が ....
 だれのものでもない両手で
 だれかを傷つける
 呼び鈴がおれの耳に
 爆発している
 やり過ごすことのできない咎に身をふるわせて
 やはりだれも
 おれを諒解しないというところで
 ....
ぼくの瞳が濡れているのは
遠い空を眺めていたから
涙なんか流しはしない
大丈夫と言い聞かせ
春の{ルビ詩=うた}を歌おう
車を買うことになってディーラーに行った
担当者は車じゃなくて部屋の間取りを説明し始めた。
3LDKで賃料は15万
我が家は荷物が多いので3LDKでは狭いので
4LDKは無いかと聞いた
担当者 ....
情熱はもう涸れてしまった。

一行目では誰もが世界一の詩人になれる。

二行目、三行目からは篩にかけられたように、

詩人だったものはただの凡人に成り下がる。

バレてはいけないよ、夕 ....
川を歩いた 海を思って
年老いた体ではあるが 動かせた
何度 でも この景色を 僕は
僕の見たい景色として訪れたというのか
今日も日はベンチに差していた
前に見たことのある 角度の記憶で
 ....
いっぴきの草鞋虫を片ほうだけ履いて、
春が土足で入ってきた、
ながらく寒かった和室の畳の上にも、
いっぴきの草鞋虫が入ってきた、
ワラジムシ、
おまえは、とてもちいさなちいさな、
春の外履 ....
どんなに遠く離れていても
心かよわせた日々は忘れない
きみだけを見ているから

大きな虹が蒼穹を渡り
ぼくを呼んでいる
あの虹の向こうへ行けば
きっときみに逢えるから

ぼくは走る! ....
時計の文字盤の進行と街の気配が奇妙な歪さをもって網膜に刻まれる午後、全身に浅黄色の布を巻きつけた梅毒持ちの浮浪者女が木の柵で囲われた売地の中でこと切れる、鴉たちは低いビルの立ち並ぶ様々な屋上からそ .... みんな 考えることが
おっくうに なったので
頭を はずして
かわりに 肩の上に
鳥籠をのっけて 歩いてた
鞄を抱えた 背広姿の人も
バス停でバスを待つ 女の人も
みんな 肩から上は ....
○「有名人」
登山と同じで
登り詰めるには
時間がかかるが
落ちるのはあっという間である
一歩の判断ミスでも落下する

○「二刀流」
大谷選手
今年は
野球と家庭の二刀流なるか
 ....
眠りから醒めた夢が
空の中に溶けていく

名前も形も知っているのに
呼べないまま
その弱さでも
鳴らせるものが欲しかった

花が散る時に
ひらひらと聞こえるように
最後まで美しく
 ....
政治家は

捜査を受けて

強くなる

立件逃れを

恥じずに誇る
もうその土地は更地にして
地主さんへ返したそうですが

礼文の古い家 元は漁師の 父方の親戚の家には
ものすごく腰の曲がったおばあさんが
何年ものあいだ 一人で住んでおりました

私の母 ....
俺の心象風景は
殺風景

砂漠の地下に
埋まる舟


落日を追いかける
お月様

洪水の空を飛ぶ
ドローン

俺の心象風景は
殺風景

風景は殺戮されてる
首の無い男が梨を皮ごと食べていた
「坊… 食べるか?」と袋を差し出した
ぼくは怖くなって逃げだした
八百屋の留吉さんは首を掲げる写真を人に見せる
どうやら首の無い男は留吉さんに用があるようだっ ....
その頃 俺は
ピコピコハンマーを ピコピコさせていた

夕暮れが また通過していく

コンビニに行く

コンビニは24時間 コンビニやれてるから すげえな
俺は 24時間 俺をやれてる ....
個人の肌感覚を、別の個人が追体験する
現代詩が、内省パーソナルな感覚享受という新境地を獲得してから
だいぶ経つ

共に生きていた社会性から飛びだした詩は
コミュニティどのように維持するのか
 ....
駅に近づくバスは
乗客が増えてくるので
荷物を膝に乗せて隣の席を空け
スマホで記事の続きを読む

軍事侵攻や宗教問題
身近なところだと
パワハラやマウントなどなど
ラブ&ピースを揺るが ....
 真夜中じゅうずっと悲しいニュースや情勢に耳をかたむける
 おれの辞書にだれかが書き加えた永遠のせいで、
 眠ることもできないから
 雨が降りやんだ、その沈黙を
 だれかがやぶって ....
ゴルゴダの丘に晒された御子は
悲母の腕に抱かれ
復活などは無いと知りながら
静かに我が子を抱き締め
ピエタは今も紅い涙を流す


         初出 日本WEB詩人会 2024/03 ....
さみしいから
生きてるんじゃなくて

生きてるから
さみしいんだ

笑わないから
無口なんじゃなくて

無口だから
笑えないんだ

死にたくねえから
生きてるんじゃなくて
 ....
水と夜の境に小舟を浮かべ、
満天の煌めく星々を灯りに艪を漕ぐ
海の風が星からの歌声を運び、
甘く幽かなソプラノが船べりを撫でる

銀河のうねりが船を揺らした
艪の先の海を覗くと、
青く耀 ....
生かすため
全力を注ぐ
そしてコケにされる
いいんです
こけこっこ

子どもみたいに感じて
大人みたいに考えられる
今、
よかったと思う
縒れてるけど

また桜が咲くよ
こう ....
引き出しの中の小銭のように
ちっちゃな幸せは
身のまわりにたくさんころがっている
一杯の酒を
楽しみに生きることだってできる
一編の詩を
楽しみに生きることだってできる
隣人との茶飲み話 ....
半地下の車庫 ゆらめくビニール紐

秘伝のたれを足していますと口が

次のバスターミナルまで追いかける

この裏はアパホテルがあるはずの

のぼりが立っているのに風がない

畳がさ ....
フライパンなあのひとが熱くしたあたし
とけて 香って まあるくなって 
焦がれりゃ「おんな」のできあがり

皿のうえの色恋が放熱している
磨かれたグラスにたっぷりとミルクを注いで
にがいパ ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6671)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
破調- レタス俳句2*24-3-19
丸い皿は丸く- ふるる自由詩6*24-3-19
何処へ- レタス自由詩4*24-3-18
天国の麦茶- 由木名緒 ...自由詩8*24-3-18
surely- 中田満帆自由詩4*24-3-18
五行歌_春の歌- レタス自由詩4*24-3-18
夢十夜_⑩- レタス自由詩4*24-3-18
死に損ないの詩- 鳥星自由詩5*24-3-18
川の景色- 番田 自由詩3*24-3-18
ワラジムシ- 本田憲嵩自由詩624-3-17
虹になりたい- レタス自由詩5*24-3-17
失くした頁ほど読み返したくなるものだから- ホロウ・ ...自由詩2*24-3-17
鳥籠。- 田中宏輔自由詩15*24-3-17
独り言3.17- ホカチャ ...自由詩2*24-3-17
エアリアル- ミナト ...自由詩6*24-3-17
恥を知れ- 菊西 夕 ...短歌1*24-3-17
漁師の家_うつくしい硝子- 自由詩9*24-3-17
間違えた- 原田たけ ...自由詩424-3-17
夢十夜_⑨- レタス自由詩4*24-3-17
ピコピコ- 鯖詰缶太 ...自由詩4*24-3-16
詩と詩人そして言葉- 乾 加津 ...散文(批評 ...3*24-3-16
ラブ&ピース&デビル- イオン自由詩2*24-3-16
金魚- 中田満帆自由詩424-3-16
アヴェマリア/カッチーニ- レタス自由詩6*24-3-14
さみしいんだ- 原田たけ ...自由詩524-3-14
潮風の路- atsuchan69自由詩8*24-3-14
クッキーをもらったか- りゅうさ ...自由詩4*24-3-14
ちっちゃな幸せ- ホカチャ ...自由詩6*24-3-13
スカイツリー- 春日線香俳句424-3-13
バター- 46U自由詩6*24-3-13

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