ふしぎなことだが
毎日雨が降り続いている
雨は濁流をつくって
市街地を走っている
市街地では人々が
右往左往している
夏からそのままになっている
南部鉄の風鈴が
軒下でずっと
雨を呼 ....
落ちていた
ヘッドフォンをした瞬間
違う場所にいた
そこは
永遠に明るくならない
静かな楽器の中
誰かのヘッドフォン
2年間の契約をした
新聞店からお礼にと
本物のビールが届いた

久しぶりだなと
夕飯を創りながら
コップに移した
冷えたビールを呑んだ

コップ半分で
浴びるほど呑んできた俺が
 ....
ウララウララ占い師(自称)
ウララウララ占い師
ウララウララ占い師(とその家族)
いつかはあなたにパラサイト

見ててごらん
気落ちした
人にすっと擦り寄って
尤もらしいこと言って
 ....
かなしい夢をみて
目覚めた朝は
ああ、夢でよかったと思う
けれど
かなしいことが
なくなった訳ではなくて
心の引き出しを開けたら
別のかなしいことが
そこにある

引き出しをちゃん ....
静かな 待合室に響く

早口で話す声
隣りにいる付き添いの人は
慣れているのか
相づちさえ打たない

脈絡もなく
しゃべり続ける婦人

耳を塞ぐ

イライラを通り越して
不安 ....
雨が降っているのかしら、と
君がつぶやく

君のつぶやきは
答えを求めている時と
そうでない時があるので
それを聞き分けるのが
とても微妙であるけれど
肝心なのは
語尾のニュアンスで ....
降り続く白い冬
いまはただ
うつむいた雪が
降り積もってゆく

脊髄が 錆びついてくるのを感じる
骨が膠着し 何も言わなくなると
ますます冬は
冷たくよそよそしくなる
寒さが喉で固ま ....
永遠に貴女愛すと嘯いて空に航跡描く夢見る セレモニーが終わる

家から1マイルほど離れた公園で
タクシーを降りて
ナップサックを開け
鍵をさがした

予想に反して
父親がドアの前で待っていた
「疲れたか?」
私は首をふった ....
容疑者の写真がニュースに流れている

月が北東に隠れようとしている

あれは北西なのかも知れない

月が容疑者のように

どちらの方角にも気配を撒いている

三日月ぐらいの形を見つ ....
不思議
深く眠りながら
果てしなく醒めている心地
見えない舟が 横たわる僕を乗せて
透きとおる彼方へと 漂ってゆくよ

夜は青く
あえかな香りが僕を包む
この流れのほとりには 何処まで ....
きみはスタンダード曲が大好きなんだって
でも何故シナトラやトニー・ベネットばかり聴くんだい

日本にスタンダード曲はないって
スタンダード曲を愛するきみが
それほどに無知だとはね

そん ....
ひとりで生きられる
生きられない

それとも、ひとりで生きざるを得ない

わたしってどれなんだろうね




無責任ってわけじゃないけど
ちょうど
満員電車のなかで誰かに寄り ....
大きなゴミ箱の中で
暮らしている
最近
腐ってしまって
汁が出てきた
犬でも飼おうかな
このままどんどん腐って
いつか雲に乗って
飛べたらいいな
その4人は故郷である奴隷貿易で栄えた街で生まれ
ドイツの或る街で夜通しライブに明け暮れていたクラブで
故郷のレコード店の店主に発掘された

4人は独りの仲間を解雇し新しいメンバーを迎え
再び ....
し ま い 湯 に 黴 の 香 ほ の か 手 足 伸 ぶ

盂蘭盆会三句
仮 住 ま い 我 に は 詣 る 墓 も な く
夏 つ ば め 塔 婆 の 高 さ 測 る よ に
抱  ....
私は
カラダの中に
海の記憶をとどめておくの
何度
再生しようとも
薄れはしない
漣の音

いつか
愛しいあの人が
私のことを手にとって
そっと耳にあてたなら
懐かしい愛の歌が ....
*銀色夏生の「下心」のアンサー・ポエム

確信をもって行動したら
「そういうのは、ちょっと」と否定された
恋をしていたけど愛はなかった
貴方にも
後になって気づいたのだけど
否定されても ....
あまりにも白々しい骨。

雪よりも小汚い、

血に肉が親和するように、

骨に音楽が融和する。

「種子を植えろ、荒野へ!」

砂、砂があるゆえに白い砂漠。

(水 なくて白く ....
鏡の裏に灯る鏡の
違わずに違うゆらめきたち
午後を夜にわたす道
満ちた花を踏みしめる道


窓のむこう
緑の雨
誰のためでもない
三重の檻


冬につらなり
 ....
 ぼくはアナウンサーがかっこいいと思うので、かっこいいアナウンサーになりたいです。
 それでお母さんに、どうしたらアナウンサーになれるのかを聞いてみました。
 すると、いっぱい勉強していい学校 ....
君がリリアン編んで
見上げた空は花と同じ色で
ぜんぶ、ぜんぶ春だった

ゆびさきで、光源をたどる
なくしたもののかたちは
思い出せないけれど
なくしたものから芽ぶいたのは
街でいちばん ....
 樹木


山桃の実のぶつぶつの舌触り


葛のつる川土手の樹を緊縛す


炎天や犬の尿に樹木立つ


昼の樹の葉叢の奥の星の夜


窓を叩き梢が夜を連れてきた

 ....
夏にあいたひし形の穴から
海が溢れだす
きみは定規で水平線を引き直す
クジラが大きな口を開けて
ぼくの腹話術で、あー、と言う
わけてあげると
たわけたことを
のんきにみせてる
づきづき わらう

かなしばられないかおで
そようのないがしろな 
ほのぼのやわに

ちゅあちゅあ こぜり
みくだし みくるい
 ....
猫を飼いたいと想う
強く猫を飼いたいと願う

何度も管理人さんにお願いしても
答えはいつも駄目だと云う否定の答え

外には出さないし
部屋も清潔にするからと
懇願してもやはり否定の答え ....
ふと、とまる

みえない
レールのうえで

きみとなら
どこにでもいけた

どこまでも
いけたはずなのに

ぼくらのきしゃが
みつからない
まだ 朝のやさしい光が
町にあふれるまでには 時間がある

薄闇の中で 白い呼気が 
のろしを上げている

白いのろしは まだ街灯が灯る 細い路地を抜け
 古びた木造アパートの鉄階段 ....
小学生の頃のいきつけの内科医院は いつも
消毒薬と漢方薬の匂いがしていた
医者の奥さんが受付の奥で薬を調合していて そこでもらう薬はとても粉っぽくて
飲むと必ずむせた

待合室から小さな裏庭 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6674)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 瀬崎 虎 ...自由詩412-2-28
ヘッドフォン- チアーヌ自由詩3+12-2-28
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引き出し- そらの珊 ...自由詩1012-2-28
待合室- 森の猫自由詩10*12-2-28
弔い雨- そらの珊 ...自由詩9*12-2-28
あしあと- 山人自由詩21*12-2-28
simoun- 高原漣短歌4*12-2-28
逃げるべきだった- mizunomadoka自由詩212-2-27
月の容疑者- 吉岡ペペ ...自由詩612-2-27
見えない舟- 塔野夏子自由詩7*12-2-27
スタンダード曲- HAL自由詩312-2-27
顔なしのひと- 恋月 ぴ ...自由詩3012-2-27
大きなゴミ箱の中で- チアーヌ自由詩312-2-27
4人- HAL自由詩312-2-27
矮猫亭句帖2011- ならぢゅ ...俳句312-2-27
貝の夢- そらの珊 ...自由詩1212-2-27
「この恋の結末」- ジム・プ ...自由詩3*12-2-27
白の断章- 高原漣自由詩2*12-2-27
黒い道- 木立 悟自由詩812-2-27
はやくちちゃん- 日雇いく ...散文(批評 ...2*12-2-27
春の記憶- 橘あまね自由詩2612-2-26
俳句・習作_2- 壮佑俳句7*12-2-26
age4- たもつ自由詩912-2-26
のぞ_そひ- 砂木自由詩13*12-2-26
些細な希望- HAL自由詩5*12-2-26
汽車- 小川 葉自由詩1*12-2-26
まだ_朝のやさしい光が- いねむり ...自由詩5*12-2-26
小さな秘密- そらの珊 ...自由詩16+*12-2-26

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