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個人の肌感覚を、別の個人が追体験する
現代詩が、内省パーソナルな感覚享受という新境地を獲得してから
だいぶ経つ
共に生きていた社会性から飛びだした詩は
コミュニティどのように維持するのか
....
いくつもの
物語の
すべてが語られて
ひとりの人として集められて
終わるころには
陽の光から逃げるような
細く長い影が
やっぱりひとつ
薄く 揺れるだろう
生まれてからは
笑い ....
じぶんの重みに
押しつぶされた日の光が
大地に一度 身を落として
あたりを囲う 同じものたちの
小さくも楽しげな 溢れかえり
そこにある岩肌の
わずかな塩味に
あいさつのように
その明 ....
父を思う
なぜだか
ひとりでトランペットを吹いている
音楽が好きな父は
アコーディオンを少しやっていたと聞いた
肺活量は人より多かったらしいから
ほんとうにトランペットも吹いていたかも ....
今日も
ボックスに入り
ボックスの電源を入れ
ボックスを叩くと広がる
ワーク・スクエア
ぬくもりのある
白いスクエアをいくつも広げて眺める
その片隅に
小さな赤い
サークルは ....
日付けようのない、濡れた手紙でも
生きていれば、きちんとした
差し出し方を思い出せるという意味の
薄さ
わたしの指の腹で縁どられた
限りない不透明(のりしろ)
できあいの
夏の日の明 ....
暴力はどこだ
暴力をよこせ
殺人は暴力か
憲法は暴力か
ナチスドイツ
福島原子力発電所の
メルトダウンは暴力か
涙で暮らす幾数年は
聞いたそばから耳が腐れる
そうじゃない
ここ ....
春の陽にいて
あなたのことを思います
わたしの気持ちを受け入れて
いただけるなら
うれしいです
どうぞ
春の陽のなか
あなたの気持ちを受け入れました
....
1
外が言う聖域なき改革に
少し笑ってから
だれにも教えるつもりのない
ひとつのメールアドレスを
登録して機能させる
(そこはサイバーエリア)
(そこは賃貸住宅) ....
くずれた均衡
その静かな吸引力に
はく奪されるわたしたちの人格
キュビズムから滅びの兆しを嗅ぎとる、影の
わたしたちが歩く
男女の別なく
客も、客引きも
リードの犬と同じく
たっぷりし ....
器官の短詩(四作)
目
畑に落ちた目は農薬まみれ
瞬きをひとつして
流す涙
バブル経済でも畑には朝露(ほうせき)
ひかりと温もり、太陽が
労働の背中を見つめていた
....
かなりあ
作詞 西條八十 作曲 成田為三
「唄を忘れたカナリア」から
訪わない
かなりあは
もう唄わない
あとは捨てられるまでを
生きる
眠る瞳で
唄って ....
美術展巡りが趣味だから招待状は珍しくないが、無の絵画展とはからかわれたものだ、初めて訪れた会場は歴史的格式もある重厚なホールだった
高い壁面は淡く白く、波打つことを拒絶しながら横にどこまでも続い ....
パンが食べたい
結婚して子供をもうけたが
三十過ぎに発覚した病が原因で離婚
その後は親もとで闘病生活の女性を担当している
駅前のマクドナルドで聞いた
きみの近況
脳下垂体の異常 ....
顔(ガン) 流星
流血
直情が滑る 硫酸
乾いた血球を 流星 ....
リアリティはじっとしてはいられない女の子ね、持ち前の想像力で逃避も克服、溶ける魚(註1)の顔をして超現実、デバイスの仮想現実、拡張現実ソースたっぷりで入り乱れるの、あえて言葉で表すとして
人は個 ....
着床にも降りる雪の塩梅があるだろうか、ぼくから共有を剥いだ残りがぼくだとして、小さく息を潜めていたよフェミニン、ぼくは遺伝子と膝を交えて話したい、欠陥を謝りたい、のべつ幕なしか押し黙るのか日本語では表 ....
年を追うごとに減る投稿はあたりまえで、書きつつもこれまで書き溜めた作品を出し続けたから、もうほとんど出せる過去作は残っていない。
前に読んだ石田衣良さんの記事の中に「自分のもっている作品(ストック) ....
朝礼
フロアの中心に固めた事務机の島を囲むようにして立ち
輪番制の司会者のもとに
一人ひとり何事かを発声することが期待されていた
しかし外線が鳴ると朝礼も一時中断して
近くのだれ ....
その時、理由(いわれ)のない衝撃に狂うわたしのために
あらゆる風景が恐怖の紐で吊るされていた
だが、わたしは風景の風景たらしめる骨格なのだ
わたしの印象なら壁にそってどこまでも落ちていった
....
仮想
ブラックホールを目のあたりにして
シンボルはちびった
りらりら、らりら
追いつけるものなら、捕まえてみろ
術らかな言語が
かれを果実(もくてき)と思いこんだが
うだる密林 ....
我々はこまかい罅を 感じている
誰にもある
あかるい三月の路上で
したたるような朝がまぶたをひらいた
我々がおもえば
頑固な落葉松の ひきしまった松根の一本や二本
適度なふかみの罅がはいる ....
校庭跡に残った桜の木
ビルに挟まれてわかりにくいが
駅の改札口を出てほどなくのところに
ふと足が向いてしまう
今はないという
桜田小学校
晴れの日の緑はすがすがしく
ベンチで
ブランコ ....
著作権は著作者の死後五十年を経過するまでの間、存続する。
(著作権法 第五十一条 第二項)
死んでも背負(しょ)って、あるくものだと思ったか
だれ ....
日比谷線はいう、秋葉原、小伝馬町、人形町、人形とは「ひとがた」、エレキテルな水平移動の装置から視神経に憑りつく駅名は、脳のどこかの襞裏で痺れ、角砂糖のように崩れ、蟻の行進に流れてゆく、投げ返してくる、 ....
小さな
ぼくなら
海の近くから
人ごみにでては 浮かれた音楽を聴いたり
アメリカ映画ばかり
まるで
大人の挨拶のようにきみが呼ぶから
ぼくはきたけれど
いつにない星 ....
気がつくと
幻影は去っている
残された静けさが
開放感と
自分であることの証しの取引が済んだことを
物語っている
不思議なもので
心の中から自由がきたとき
彼は門の鍵 ....
この一撃の
あなたの形容
(かかわり、受胎、伸びやかな意思)
(あなたのオリエントが、運河を手繰りよせる)
鞭をつれ
あくなき質を崇める欲求の
黒いヒステリックが
あなたに覆いかぶさる
....
六月の朝に好きな人に会う。
新しいときの創造は過去を手放すことなのに、音をたてて崩れる国のまえで、いまは少しも淋しくなれない。
ほんの小さな単語たちにも特権は与えられる。神は完全な意味で公 ....
まどのこちらで膨らむレース
とぎれなく ひたながく
ひかりでいっぱいにささくれた
哲い うすみどりの風がおしいるのは
それは祝福ですわと
すずめたちがけたたましく喉をまっすぐにする
色とり ....
アラガイsさんの乾 加津也さんおすすめリスト
(47)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
詩と詩人そして言葉
-
乾 加津 ...
散文(批評 ...
3*
24-3-16
郷愁_二
-
乾 加津 ...
自由詩
12*
23-10-3
郷愁
-
乾 加津 ...
自由詩
10*
23-4-8
トランペット
-
乾 加津 ...
自由詩
7*
22-6-22
仕事
-
乾 加津 ...
自由詩
8*
19-12-10
日付けようのない
-
乾 加津 ...
自由詩
6*
16-7-8
暴力をよこせ
-
乾 加津 ...
自由詩
4*
16-4-2
どうぞ_と_どうも
-
乾 加津 ...
自由詩
2*
16-3-31
@mail_(生体反応の設計)
-
乾 加津 ...
自由詩
10+*
16-3-3
夕暮れ
-
乾 加津 ...
自由詩
13*
16-2-19
器官
-
乾 加津 ...
自由詩
6*
16-1-23
かなりあ(他_三篇)
-
乾 加津 ...
自由詩
3*
16-1-16
無の絵画展
-
乾 加津 ...
自由詩
6*
15-7-17
食べる_二編
-
乾 加津 ...
自由詩
22*
15-5-14
A_DEATH_MASK
-
乾 加津 ...
自由詩
5*
15-5-4
眼人間
-
乾 加津 ...
自由詩
6*
15-1-24
ぼくのユニバースへ、ようこそ
-
乾 加津 ...
自由詩
6*
14-12-21
詩の種
-
乾 加津 ...
散文(批評 ...
6*
14-12-13
オフィスワーカーの情景(四作)
-
乾 加津 ...
自由詩
9*
14-11-28
はるかな個人
-
乾 加津 ...
自由詩
23*
14-6-9
シンボルくん_(ご利用は計画的に)
-
乾 加津 ...
自由詩
12*
14-1-18
ワレモノワレワレ_(生体反応の設計)
-
乾 加津 ...
自由詩
12*
13-10-4
大人のための桜田公園
-
乾 加津 ...
自由詩
12*
13-9-12
死んでも背負って、あるく_(生体反応の設計)
-
乾 加津 ...
自由詩
14*
13-7-9
日本橋人形町
-
乾 加津 ...
自由詩
9*
13-6-28
砂の好きな海
-
乾 加津 ...
自由詩
16*
13-5-17
青春
-
乾 加津 ...
自由詩
8*
13-4-18
プリザーブドフラワー_(想起させるものに、忠実に)
-
乾 加津 ...
自由詩
14*
13-1-27
六月の朝と植物
-
乾 加津 ...
自由詩
15*
12-12-29
まなざしにも自由の刑の宣告_(幻肢の砦たち)
-
乾 加津 ...
自由詩
15*
12-12-6
1
2
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