光冨郁埜の詩集『豺』は、大雑把にいうと二つの原理と二つの空間から成り立っている。二つの原理とは傷と愛であり、二つの空間とは体験と虚構である。
 人間誰しも生きていれば心に傷を負うものである。傷は外 ....
ペンギンみたいに
体を凍てつかせながら
通勤電車に乗っている
つり革の輪っか
まるで手錠みたいだ
一度そこに首が通らないか
試してみたことがある
猫じゃあるまいし
通るわけもな ....
あなたの中を流れやまない
液化した鋼鉄の重さと鋭さが
かつて組織の微細な織り目をうまく満たせなかった
あなたは組織の糸を切ったり駄目にしてしまったり
組織の織り目の綾に鋼鉄の流れを ....
着床にも降りる雪の塩梅があるだろうか、ぼくから共有を剥いだ残りがぼくだとして、小さく息を潜めていたよフェミニン、ぼくは遺伝子と膝を交えて話したい、欠陥を謝りたい、のべつ幕なしか押し黙るのか日本語では表 .... すべてのものを等しくするために
雪は降り積もった
道路も畑も建物も樹も
すべて等しく白の諧調に集束する
想像もつかないほど遠くにある白さが
具体化した永遠のようにすべてを覆い
 ....
そうして物語の行間
壊れた時計から逃げ出せない二人は
互いの体臭を帯びた愛の上澄みのやるせなさが
ゆっくりと肺を満たし魚に変わるまでの昼と夜を
ナイフのような耳で削りながら冷たく灯していた
 ....
今日僕は投票に行かずに、ビデオの編集作業に明け暮れていた。VHSに入っているデータをパソコンに移すための、重要な作業だった。日が暮れていくとき毎朝駅前でチラシを配っていた立候補者のことを、少しだけ ....  
ブルー・ライト・ヨコハマをききながら、飲めないのに酔いつぶれる真似をしてみる

毛布をかけてくれる相方

感謝、かんしゃ、かん。。。Zzz



*YouTube ブルーライト・ ....
コンビニを出ると
タクシーに ひかれそうになる
青い光だ
熱のない

遠い大地で
祝福されたその光に
私は
音もなく追われてる

ふと
私はあなたを想う
強い光だ
だけど
 ....
この道は海へ続くという
海へ至り海のいちばん深いところで尽きるという
僕は道端において山脈が途切れる村をまなざし
もう後には引き返せないと強く心に刻む
そのとき確かに海はいくつもあった ....
 私はオリジナリティーという言葉をあまり信じていない。言葉は語り継がれるもので誰かが一人占めできるものではないから。それに誰かが作品として発表した言葉やものの考え方に似たものが過去にあったからといって .... 年を追うごとに減る投稿はあたりまえで、書きつつもこれまで書き溜めた作品を出し続けたから、もうほとんど出せる過去作は残っていない。
前に読んだ石田衣良さんの記事の中に「自分のもっている作品(ストック) ....
僕とあなたの間にある空間には
いつの頃からか水が流れるようになった
水はときには破裂し
ときには甘い味を伝える
あなたの視線が空間を貫くと
空間は一気に線に凝縮され
眩く僕のことも ....
 自己中心的なだけの詩には限界があります。つまり、一人称原理で成立している詩には、中心が卑近な己だけであることから生じる限界があります。詩の世界を広げるためには、他者との交渉や世の中との交 .... 不謹慎ですね
きっと
でも笑ってしまいます
感傷を持ち寄って
灯して酔いしれて
そうゆう時と場所が欲しいのですね
明日への活力
というより
デトックス
上手くできる人ほど
生き方も ....
バナナ軸レモン曜日に真っ直ぐに



洗い場にぽんぽんぽんぽタヌキノコ



赤ちゃんのほっぺのまろみ三毛がペロ



君の背のくろいのりしろ押さえてる



プロ級だ ....
天井にYESと描いて待ってるがジョン似どころか男が来ない 悪は一つの矛盾した実り
弱くふるえている果肉を守るために
幾重にも重なった硬い果皮

善であることは実ることを拒絶すること
果肉が傷ついても
それに耐え続ける強さがあるというこ ....
「皆殺し」

眠れないので改造しておりました
極彩色のペンチで
灰色をたくさんつくったのです
死んでいるみたいな街が
ついに
本当に死ぬ
夜の反対側で
針金みたいな警察官が
ド ....
 
都会の夜にまたたく星は必要だ

手をのばしても届かない それ

わたしにも、必要だ



 
ひらり翻す スカートの裾は
真夏に蝉が鳴く焦げた匂いがします

身体に残る 幼い傷跡は
あどけない睫毛が世界を包む優しさに似ています

頭の中を充満する 疑問符は
染色液が空から降り注ぐ ....
古く錆びれたドアの前にはふたつの石が置いてある、ひとつの石にはわたしの名前、もうひとつの石にはあなたの名前が書いてある
ふたつの石は苔生して、きちんと目をとめて見なければきっとそれは土塊 ....
はじめ名刺は刃のように
私を私から切り離した
名刺の上には私の生首が乗っていて
所属や肩書など嘘ばかりべらべらしゃべる
私は生身の人間だ
そんな機関にはまだ身を任せていないし
 ....
あなたの瞳 異国の鳥よ
陽炎の向こう遥か遠く
倒れた女の首飾り
散らばるビーズ夢の欠片
神なき宇宙の茫漠に
見えない糸で星座を編んで

あなたの声 異国の鳥よ
風の螺旋を辿りながら
 ....
コンパスは嫌いだ
三角定規も嫌いだ
三〇センチの定規も嫌いだ

でも
雲形定規はどう使うの?
何故四角定規はないの?

何かを描くために必要なものか?
とくと教えて欲しい


 ....
人間の行為を肯定するために幸せは捏造されました。仕事、ギャンブル、放浪、それが幸せであれば許される、そんな風に幸せでもないことが幸せ扱いされましたが、当の幸せ自体は空っぽの何でもありでしかなか .... シャンメリーが美味いね
今年飲んだものの中では
これが断然一番美味いね
そう思わないかね、君は

まったく君ときたらだよ
常識を疑わなければとか
裏の裏があるのではとか
色々と考えすぎ ....
テーブルクロスが
一瞬にして失せたけれど
食卓の上に置かれた
皿やグラスは
微動だにしなかったので
私たちは
それについて話すこともせず
もちろん
見つめ合うこともせず
そのまま
 ....
朝に炊いた玄米メシ
冷たくなった握り飯を
私は食らっていた

父親だった男が死んだと
疎遠過ぎる妹からの電話

皮肉なものだ
あまりに薄い縁を
思い知らされた

玄米は
よく噛 ....
家族は血のつながりであり、歴史のつながりであり、土地のつながりであり、愛情のつながりである。家族を泉として、そこからつながりが徐々に遠くへと流れ着いていく。血のつながりは遠い祖先の瑞々しい表情にまで脈 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6671)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
愛と孤独の彼方へ- 葉leaf散文(批評 ...1*14-12-25
つり革と病院- オダ カ ...自由詩2*14-12-24
孤独な人- 葉leaf自由詩314-12-21
ぼくのユニバースへ、ようこそ- 乾 加津 ...自由詩6*14-12-21
- 葉leaf自由詩314-12-19
イメージだけがひとり歩きだす場所で- ただのみ ...自由詩17*14-12-17
夕暮れのLEDサイン- 番田 散文(批評 ...214-12-15
ブルー・ライト・ヨコハマをききながら- 殿上 童自由詩11*14-12-14
青色エレジウム- umineko自由詩15*14-12-14
- 葉leaf自由詩1+14-12-14
記憶を宿すこと- 深水遊脚散文(批評 ...8*14-12-14
詩の種- 乾 加津 ...散文(批評 ...6*14-12-13
空間- 葉leaf自由詩114-12-13
詩の一つの可能性- 葉leaf散文(批評 ...314-12-11
それは素直なひねくれ者- ただのみ ...自由詩17*14-12-10
ゆるやみなやみ- ふるる川柳6*14-12-9
天井にYESと描いて待ってるがジョン似どころか男が来ない- 北大路京 ...短歌314-12-9
実り- 葉leaf自由詩214-12-9
いつかみんな死ぬよ/3つの下書き- 左屋百色自由詩1114-12-8
必要だ- 殿上 童自由詩19*14-12-8
a- 中村 青自由詩414-12-7
Time_Waits_For_No_One- ホロウ・ ...自由詩2*14-12-7
名刺- 葉leaf自由詩314-12-7
異国の鳥- ただのみ ...自由詩13*14-12-6
出会い- ……とあ ...自由詩11*14-12-6
幸福論- 葉leaf自由詩214-12-6
シャンメリーおじさん- ブルース ...自由詩4*14-12-5
魔法使いになりたかった- そらの珊 ...自由詩1514-12-5
そのとき- ドクダミ ...自由詩4*14-12-5
- 葉leaf自由詩114-12-5

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