○「秋日和」
このところ秋日和が
続いていて気持ちがいい
しかし秋日和が長く続くと
秋日和が当たり前みたいになってきて
有り難みが薄れてくる
健康も平和もそうかもしれない
○「田舎の ....
二〇二二年五月一日 「スノウ・クラッシュ」
持ってたけど、学校の図書館に寄贈したSF小説2冊をヤフオクで入札した。いまのところ、ぼくが最高金額入札者。
ぼくを超える入札があったので ....
死者の霊が
家族を訪ねてくるという
秋の終わりの
ハロウィン祭り
死者の魂に
気づかれないようにと
子供たちは
悪魔や魔女やお化けに仮装する
そんな仮装で
ごまかした ....
柔らかくて湿り気のある赤ん坊の肌状の空間が薄いグレー。
空の成分について考える。
感覚と距離を体に叩き込む。
意味とかなんて全然わかんなくていい。
俯瞰する自分自身のイメージを何回もシ ....
○「独り言」
今年もあと二月になってしまつた!
誠に歳月人を待たずだ
○「認知症」
名前が出てこない
昨日出てきた名前が
もう出てこない
認知症がかなり進んでいるようだ
○「偽 ....
夜の田んぼは湿気た匂い
刈り取られた稲穂から
また柔らかな葉は伸び
もう実はつけない
水にめだかは見えない
でも蟹なら隠れられる用水路に
柵はなく、落ちて命をなくさないでね
「夜にも天気 ....
二〇二二年四月一日 「ホークスビル収容所」
SF傑作選『ホークスビル収容所』を、ヤフオクで、送料込みで760円で落札。これで、しばらく本を買うのをやめるつもりだ。けれど、1冊、別のシリーズ ....
必要という2文字がつくと
悪は善に化けるのか
最近
やたらと目につく
お粗末字幕
悪は悪以外の
何ものでもない事を
忘れてしまうと
こんな風になるよと
言わんばかりの
....
缶けりをしたくても
缶が拾えなくなるくらい
公園はきれいになりました
危険な遊具は
取り除かれて
芝生だけが残りました
ゴミ箱は見当たらず
吸い殻一つ見つからず
スリルは
....
二〇二二年三月一日 「伊藤芳博さん」
伊藤芳博さんから、散文集『考えたこと 1993~2022』を送っていただいた。お齢が近いせいか、共感するところがいくつもありました。 https:// ....
○「旅」
旅に出ると
1日が長く感じられる
○「旅」
旅に出かけるということは
無数の安全の輪をくぐるようなものである
○「山小屋」
久しぶりに山小屋に泊まった
隣のシニアたち ....
こんなに長く
円安がつづくと
もし
ドル資産なんかを
持っていたら
それはまるで
ザクザクと金貨が出てくる
打ち出の小槌のようなもの
ドル資産の小槌を振れば
まるまる太っ ....
秋とはいっても
今年の秋は
日替わりメニューで
夏を装い冬を装う
まるでド派手な
ファッション好きの女の子
じゃじゃ馬娘の
オテンバぶりに
つきあわされる人間たちは ....
二〇二二年二月一日 「たくさんのぼく」
ぼくはたくさんのぼくからなっていて、なにごとかを言ったりしたりするときには、そのたくさんのぼくの同意のもとで行われており、ときには少数のぼくの見解を ....
俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっかで生きて死ぬ
俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっかで生きていく
俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっ ....
○「インターネット」
もっともっと技術が進んで
IDもパスワードもいらない社会になることを
僕は心から願っている
○「家電十年もの」
家を新築してから
十年目に入る
まずトイレが故障 ....
神から見捨てられた者でさえ
人の手によりて熱く掬われる
神が手に余るほどの破廉恥も
人に宿りて救わせる神の御業
千のドラゴンは、まさにアイソニアの騎士たちに襲いかかろうとしていた。
この時、剣を捨てることとは、まさに己の死を意味する。
(こんなところで死んでたまるか)という思いが、
アイソニアの騎士にもエ ....
眠りについて
夢の世界が
扉を開くまで
さあ今日は
どんな夢を見るのだろう
と
小さな期待に
いつも
ちょっとした幸せを感じている
でも
夢はそんなに甘くはない ....
その年の
名曲たちを知ろうと
ここ数年
紅白歌合戦を見続けているが
なんと
ほとんど心に響くような
名曲には出逢わない
もちろん
古い昭和のヒット曲や
昭和の有名な
....
交わされる会話と会話との狭間に
干からびた蜻蛉の羽を
玻璃のように砕く
緩慢で冷たい秋の風に舞いあがって
日めくりの暦はもはや作業的に剥がされてゆく
はいいろのため息を漏らすために
つくら ....
幻想は果実をおおう皮のように一枚また一枚と落ちていく
――ジェラール・ド・ネルヴァル
森の奥、池のほとり、古城の豊かな眠りの中で
....
二〇二二年一月一日 「多元世界の門」
ロバート・シルヴァーバーグの『多元世界の門』、さいごの245ページまで読んだ。主人公と娘はスパイ容疑から外れて助かった。のちに主人公は死んだと思わ ....
{引用=季節は詩作と飲酒を奨励する}
ナナカマドの実を髪に飾って
わたしの夢と現実を行き来する
顔のない女のようなものが
縫い付けたり解いたりして
季節の匂いを囁いている
雨上がりのしどけ ....
暗黒物質や
暗黒エネルギーなんていう
いやな名前の
おかしなものが
宇宙にはあるらしい
あるらしい
なんてもんじゃなくて
なんと
宇宙全体の物質エネルギーは
74 ....
おい
いったい
いつまで居座っているんだ
と
怒った冬の兄貴が
10月になっても
しつこく居座りつづけた
夏の姉貴を
冷たい木枯らしで
追い出した
ここ数年
....
10月というのに
この暖かさ
というか
ほどよい暑さが続いている
10月なんかに
いるはずのない夏だから
やっぱり
気味の悪い幽霊
と
言うべきかな
おそらく
....
以前は
問題なく再生できていた動画で
時間がたつと
PCの電源が突然OFFになる
なんてことが
近頃多くなってきた
どうも
CPUが異常に過熱しているらしい
外部に
....
二〇二一年十三月一日 「断章」
ジョンは五千人程の男女の中に見えなくなった──。誰も彼もが灰色のヴェールを被っている──、凍って粉々になった残骸は〝意識〟と呼ばれ、人々の中に動かしがたい様 ....
ウンチの実態は
食べ物の残りカスではなく
細胞の死骸なのだと聞いて
私は脳細胞の死骸だと
勝手に思ってしまった
確かにトイレに籠って本を読み
粘ると便が出ることが多いので
脳細胞の代 ....
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