ひとりだけ堤防に
必ず置いてゆかれてまぶたが揺れる
背中を撫ぜている、撫ぜている
なぜて、いる。なぜ
いまだに憧憬を摘むのですか
小さな頃のおまじないは
とっくに無効となっているはずなのに ....
あなたが仮に
桃色が好きだとして
桃色の服や靴
桃色の家具と桃色の壁
すべてを桃色に塗りつくしたとして
それでも気がおさまらず
全人類を
全世界を
空も海も
存在するものの全てを桃色 ....
たまさかの昼

思いやみ血潮のごときぶどう酒を今日もまたクリスチャンたらむ

ヘンデルの水上の楽聴きつつも明日はいかにと心さまよう

書をとじて妻のすすめにストレッチ体をやわらげ老化ふせ ....
蜘蛛の糸で宙吊りにされた意識が
朦朧として微風に揺れる
埃だらけの部屋の片隅に
宙吊りにされた自意識
窓枠は皹割れ
硝子に結露は無いが曇つてゐる
窓から差し込む悲劇は
眼球からの映像とし ....
  おばあさんが 一人
  風に あたっている

     何もなかったように


 日曜日
特になし。私が在るだけ。


 月曜日
遠回りなのか、近道なのか、そもそも行先はどこ ....
欲求不満熟女料理のタグはカレーライス
エヴァーノートウェブクリッパー同期して
外れやすそうな蝶つがいのようだ 僕ら
じゃがいもとにんじんとたまねぎとお肉を
キリリしイタメルルしニララして
お ....
柔らかくて湿り気のある赤ん坊の肌状の空間が薄いグレー。
空の成分について考える。

感覚と距離を体に叩き込む。
意味とかなんて全然わからなくていい。
俯瞰する自分自身のイメージを何回もシ ....
何かが{ルビ蠢=うごめ}くのを背中で感じた
後ろを振り返れば
モゾモゾと動きまわる

何一つ微動だにしない筈の
心の虫は笑いながら蠢く

痒さは手では届かず
イライラで集中できない
 ....
かがやく咳に
照らされる塔
海とまぼろし
跡のない浜


灯を燈しゆく
城の住人
波を見るたび
灯の数を忘れる


鏡と原
かたち無く
落ちては拾わ ....
部屋にあった服のいくつかは      
わたしに合わないものでした

一番うえの兄のことを
二番目の兄が幾度も   
同じように語るのを
わたしたちは
雪の音をききながら
気にしました ....
残念だけれども
それじゃあ福祉は
成り立たないんだよ!

君が言った、受け容れられない性格や
相性が合わないことを理由にして
園生の世話は
相性の合う人に任せるといい
って話だけど
 ....
ミセスキャンプリングは夫をうしなった

だから彼女はもう夫に手紙をかけないのだよ


ミセスワトソンは夫のデビッドとぼくとジョージーとウイッジーがトランプゲームをしている時にプラムをふるまっ ....
ある日 人類は自分たちが 
    たったひとりの人間から生まれたことにした
ある日 人類は自分たちが 
    七十億人いるということにした
ある日 人類はアフリカとかいう大陸をでるとき ....
どうもはじめまして
わたし「くまちゃん」と申します
とあるアパートの集合ポストの上に置かれ
かれこれ一年くらいでしょうか

わたしが「何か」と申しますと
まあ一言で分かりやすく申しますなら ....
今年こそ行こうねと やっとのことの格安バスツアー

強制イベントは トイレ休憩のサービスエリア

お土産ひとつ 幸せひとつ



 
羅針盤のない船はどこを目指しているのだろうね

まさかハッブル望遠鏡でしか覗けない120億万光年のむこうかな

たぶん神様だって行けないところだよ


でもね昨日のあの娘の笑顔が宇宙に満 ....
急ぎ足でビルの谷間を行く
追い立てられる日常は
否応なくぼくの背後から
くたびれた背広の似合わないぼくを
気付かれないようにそっと押す
よろめきそうになりながら
目の端ににじんだ夕 ....
  チャイ屋の少年ラムクマールは指先で
  その裸の指先で
  皿やカップの料理を食べる
  コツをかれに教えてくれた
  ふるくからの言い伝えだと話してくれた


     ....
静寂のまま湾曲する感情には、寄り添う言葉が見つけられない、水の枯れた川の様にかつてそこにあったものを示し続けているみたいで辟易する、ヴォリュームをゼロにして流すオーケストラのプレイみたいだ、聞 .... ハイブリッドタイヤでアスファルトにプレスされた鳩が、赤い薔薇の刺繍のついたスカーフの様になって風になびいていた。眠り過ぎた瞼が熱を持っていて重たかったが、コンピューターでプログラムを書き換えた .... まめをたべすぎると
はなぢがでるって
しってる?

ぼくはきょう
がっこうで
まめまきのじゅんびしてたら
はなぢのにおいがしたんだ

はなをおさえたけれど
はなぢはでて ....
そこに 現われたるは たいらの釜塩なるぞ
そんなに しおしおしてるけど
だけど 手に塩 つけてみなよ

体の軸に じくじくと
大好きなこと わいてくるぞHEY

平家一門の話を言って訊か ....
あの子は
人間樹木になって
森へ還っていきました
さあ
嘆き悲しむのは
もう止めにしましょう

春には
芳しき白い花を咲かせ
やわやかな緑の新芽を指先に這わせ
虫や蝶を友とし
秋 ....
最初に
魚影がよぎる

同時に
背骨が見つかることもあるが
大抵は時間がかかる

次に
尻尾が見つかるが
順番が逆の時もある

頭はどうでも良い
後で取って付ければ良いのだ ....
・クリスチャンでない僕らは上手な祈り方を知らなかった。

日曜日になると、僕とレモンは当たりをつけた家を訪れる。金属製のドアノックを叩く。臆病な小鳥が屋根から飛び立つ。家人は不在だ。そういう決 ....
たった独りの部屋でさよならと言い続けた
たった独りの部屋でそれを言い続けるには
たった独りであることを忘れなければならなかった
冷たい世界は骨を
機械のように冷やして
 ....
 
音だけが交差する 黒い海

波間にキラキラ 海蛍

お願いだから消えるなんていわないで 海蛍



 
  非定型な雲は生硬な定型でしかない
  ぼくを尻目にとりとめがない

  ぼくのO市
  かのじょのN市
  どちらも雲と坂が多い街であるから水っぽい
  川が
  なにか ....
南天の実は 何想う
小さな赤い実 何憂う

昨晚 闇夜が長すぎて
ふかづめ しずぎてしまったよ
剥き出しになった指先が
世間に晒され 泣いている

夏に実を結う南天はない ....
雨降りのこと

 君はきっと、雨降りだと気分良く過ごせる人だ。昼近くなって目を覚ました君は、雨どいから垂れ落ちる雨の音に安堵する。一日をやり過ごすことには常に理由が求められている、君は眠る前に何度 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6671)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 理来自由詩4*12-2-11
それほど悩むことではない- ただのみ ...自由詩9*12-2-11
_たまさかの昼- 生田 稔短歌4*12-2-11
思ひつく儘_自意識- ……とあ ...自由詩10*12-2-11
無題の日々- 空丸ゆら ...自由詩1612-2-11
t_o_m_o_f_a_n- ともちゃ ...自由詩5*12-2-11
「なんてかわいらしんだろ人間て」- モリマサ ...散文(批評 ...512-2-11
心の虫- subaru★自由詩20*12-2-10
降り来る言葉__LVIII- 木立 悟自由詩412-2-9
ノエル- ふるる自由詩8*12-2-8
次郎先生のこと- 板谷みき ...自由詩2*12-2-8
マルグレイブ_ストリート- 梅昆布茶自由詩10*12-2-7
うまれかわり- るるりら自由詩11*12-2-7
完成品- ただのみ ...自由詩14*12-2-7
お土産ひとつ- 殿上 童自由詩21*12-2-7
星と船- 梅昆布茶自由詩8*12-2-6
時計- 寒雪自由詩212-2-5
バリにて、カメラマンK氏は- 石川敬大自由詩11*12-2-5
更地を転がれブルートレイン- ホロウ・ ...自由詩1*12-2-4
街のにおいを少しだけ嗅ぐ- ホロウ・ ...散文(批評 ...1*12-2-2
白い爆撃- 小川 葉自由詩312-2-1
平_釜塩- るるりら携帯写真+ ...10*12-2-1
人間樹木- そらの珊 ...自由詩9*12-2-1
詩のおさかな- nonya自由詩26*12-1-30
レモンの花が咲くところ- コーリャ自由詩712-1-30
アンダートーン- ホロウ・ ...自由詩2*12-1-29
海蛍- 殿上 童自由詩25*12-1-28
雲と坂道のデッサン- 石川敬大自由詩13*12-1-27
三重奏- そらの珊 ...自由詩10*12-1-27
Your_sentence- Debby自由詩6*12-1-27

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