生暖かな膜に覆われ赤い紅い血を流す
その痛みは秘かに仄かに私の膜を破り
その反抗に少しばかり涙する
チクチク
ドクドク
ドンドン
痛みは哀しみとない交ぜになって私を誘う
ピンク色 ....
――その信念が彼の妄想を厳粛なものにし、
ぼくにとって真実と同じくらい印象的で興味ぶかいものにしています
メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』
....
きみはもう成層圏の彼方に飛び去った
手旗信号も届かない
ぼくは今日 言葉を失った
涙の果ては無言電話のノイズになって
闇へと散った
蜘蛛が巣を作る技術は、とても芸術的である。
虫や動物には人間のように動きに無駄がない。昆虫や動物より人間は劣っているのだろうか?
しかし、人間にはその数多ある無駄の中を生きながらきちんと自分で ....
蜜垂らし
きみの花から
匂うチーズに
フランフルクト
従者になって
スーパーマーケットに行って
袋 ふた袋分の食料を買って
分け入った
分け入ったところにある
自宅に帰ってきた
今朝はすっかり眠ってしまい
天使と悪魔の
夢だってみ ....
立たなくて 大人のオモチャ 買い漁る
朝立ちも夕立ちもなく 夜立たず
バイアグラ 30度だけ跳ね上がる
ふにゃ魔羅を 何とか入れて 成功す
バイアグラ 腹上死なら 本望か
待ち侘びた
秋のお客が
二羽三羽
{ルビ山雀=やまがら} {ルビ鶫=つぐみ}
{ルビ百舌鳥=もず} {ルビ尉鶲=じょうびたき}
そう きみと二人
菜の花畑の向こうに碧い海を眺めたね
遠く水平線には洋紅色の貨物船が浮かんでいた
固く手を握りしめ
明日の行方を占った
きみの{ルビ華奢=きゃしゃ}な肩を抱きしめながら
....
生涯現役は男のロマンだろう
だけど70では?80では?
同じ女を抱き続けて
そんなに何年も勃起って続くもの?
勃起しなくっても舌があるって?
解ってないね
女は内で感じたい
....
大福の舌打つ甘さ稲光
秋逝くも大福食うてのんきかな
大福の豆噛み殺し菊供養
品切れで焼き芋を買ふ焼き芋屋
焼き芋や思ひ出はみなほの甘く
この小銭さて豚まんか焼き芋か
....
上手く書こうとするから
嘘ばかりを書いてしまうのだ
詩が書けないのじゃなくて、
それが本当の理由なのさ
嘘なら嘘を吐き通せば良いだろうし、
ことばを飾るのが嫌なら下手でもかまわない
ど ....
長らえてふと懐かしい部屋の壁
月曜日、仏壇に蝿が来ている
ひとつだけ秋空に乞う生きる意味
鬱の字で冷えたカルテを陽が包む
詩や歌と同じ濃度の息を吸う
....
(番外編41―17)何もいらないんだ この国で財産はいらない
何もいらない 自然のままでいい
バッハでいい スーノッグでいい
洪水でいい
台風よお友達よ 来い
年金も貯金もいらん
少し ....
シンギュラリティ前夜に、、、
あ、マイナの進んだ現代社会では遺伝子も相続も第三者の前に曝け出されて兄弟は他人の始まりのさらに先に進んでしまって親子も他人 か
*
確かに、現代社会では ....
どんな卑劣なストーカーや犯罪者でもお茶お華、書道
俳諧、舞踏、絵画をやるように、どんなならず者でも
詩を書くことができる。なぜならお茶お華、書道俳諧
舞踏と同じく詩は表現でしかないからだ。
....
腰を落とすと左右に揺れる
落ち着かせようと左足
立ち直ろうと右足に
バランス取ろうと
慌てふためく自分の体
思い通りにはならない
あなたの心
....
きみ、
夏でも秋でもスノーマン、
おさげ頭のスノーマン、
白いましゅまろみたいなほっぺたを、
ふたつの手のひらでおさえながら、
首をすこぉーしだけ斜めに傾げて、
笑うと、目が細くなる、
....
{引用=さりゆく夢のなかに
きっと待っていたはずの
いなくなってしまった景色に、
あの朝、
見透かされたような。 束の間の 揺れ ....
「お父さんが自称詩人のせいで
私の人生めちゃくちゃよ!」
その言葉を残して
娘は死にました
まだ23歳になったばかりでした
私は早速そのことを
自称詩にして
自称詩投稿サイトに投稿し ....
ふしあなから
花と人の裏腹を
垣間見る
ふしあなから
空と嘘の寸劇を
盗み見る
ふしあなだから
肝心なものは
何も見えない
ふしあななんだから
見えていると言う
....
昔もらった
ポケットティッシュが
引き出しから出て来た
あの頃はしあわせだったけど
今はそうでもない
ふと思ってスマホで
「しあわせ」を検索してみる
奈良時代は
為の文字の「為 ....
うちらのいのちはこんもりとしげった森ではありません
そこのわれてるひと匙にすくわれこぼれる朝露です
かの俳優はめをとじて出ばんがくるまでうごきません
さんりく産の朝採りがとかいの露店にならぶ ....
いやな詩人が出る季節になってきましたね、プシューッとひと噴き!
これで、あなたのいやな詩人を完全撃退できます。
この詩人は
ほかの詩人とはほとんど付き合いがなかったので
ほかの詩人ほど ....
(番外編41―16)襟裳岬の不思議なフレーズ
悲しみを暖炉で燃やしはじめている、、、
黙りとおした 歳月を ひろい集めて
暖めあおう、、、
なんと歌謡曲の歌詞に象徴的行為詩を
盛り込 ....
○「人生100年時代」
生きているというよりも
生かされているという感じだ
何種類もの薬を飲みながら
入退院を繰り返している
長生きは
家族やお国のためにならんと思っても
お迎えが来るま ....
その場所は
晩秋でかなり寒かったのだが
蚊がブンブンと勢い良く飛び回り
木槿が満開で
{ルビ秋桜=コスモス}も乱れ咲いていた
ロストワールドに紛れ込んだみたい
その不思議な空間で流 ....
冷蔵庫のフリーザーのところにある
あの白いプラスチックでできた
板チョコレートをくり抜いたような形をした容器に
お茶を入れて凍らせて
それをふつうの氷のようにコップに入れて
そこに冷たい ....
磨かれた廊下に深海魚たちがゆらり
ゆらゆらとゆっくり泳ぐ
深い眠りに就いているのか
夢をみているのかわからない
天気予報では明日は雷雨
深海魚には予報も関係なくて
廊下をゆらゆらと泳いでる ....
あたしんちの横断歩道では
いつも
ナオミが
間違った文法で
ごろごろ寝っころがっています。
まわりでは
あたしたちのことを
レズだとか
イモだとか
好き言ってます。 ....
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