二〇二一年十三月一日 「断章」


 ジョンは五千人程の男女の中に見えなくなった──。誰も彼もが灰色のヴェールを被っている──、凍って粉々になった残骸は〝意識〟と呼ばれ、人々の中に動かしがたい様 ....
ウンチの実態は
食べ物の残りカスではなく
細胞の死骸なのだと聞いて
私は脳細胞の死骸だと
勝手に思ってしまった

確かにトイレに籠って本を読み
粘ると便が出ることが多いので
脳細胞の代 ....
人間は脳の10%しか使っていない

なんて
言われてきたが

最近の研究で
脳は常にその100%を使っている
という事が明らかになった

とはいえ
記憶の存在する場所が
脳の中
 ....
二〇二一年十二月一日 「夜の大海の中で」


 ヤフオクで落札した、グレゴリイ・ベンフォードの『夜の大海の中で』が到着した。画像で見た表紙の傷は仕方ないけれど、本文はきれいだった。本体190円+ ....
少し芯のあるパエリアを
何も言わずに食べる
失敗は復唱しない、
一度失敗したら、
もうそれで良いのだ
失敗は、
天国への階段だから

半年がすぎて
さあ、
もう一度パエリアを作る
 ....
さてそろそろ
この場も卒業かな

なにせ
投稿した詩のほとんどが

いつも
TOP10を飾っているのだから

TOP10を見るたびに

自然とわらいが
こみあげてくる

気 ....
転倒しそうで、転倒しない、てんとう虫。
背が裂けてわれ、血がふきだすかと思いきや、
背中はふたつの羽となり、身はかるがると天に舞う。
そのようにして文字虫も 裂けて詩へとなればよい。

重か ....
二〇二一年十月一日 「世界SF全集 第31巻 短篇集 古典篇」


『世界SF全集 第31巻 短篇集 古典篇』が到着した。非常に良い状態だった。満足。 https://pic.twitter ....
アメリカのボスが最後に向かってきた
わたしはすぐに口火を切った
「アイム ソー ソーリー」
アィマレバ ソレデ スムネー
「アイム ソー ソーリー」
アィマレバ ソレデ スムネー
「アイム ....
心理の奥だけで生成される言葉がある。

それはおよそ会話の中で表現されることのない領域であり、わざわざ潜らなければ掬い上げることなどまず不可能なものである、深海魚のようなものだと思ってもらえば ....
段差がもちこまれた。
高さ30センチほどの
段差
だ、
が、
今までこのことに、
なぜ気がつかなかったのか。
段差があってはじめて
これまで真っ平らな生活のなかにいたこ
とに愕然とし ....
ああ
今日もまた
私の微笑みを見ようと

大勢の人々が
この美術館を訪れる

謎の微笑み
なんて言っているけど
これが笑わずにいられようか

大笑いしたいけど
淑女としては下品 ....
わたしたちは歩く
可笑しなことはないのに
となりできみが時々ちいさく笑う
(なにか間違っている?)
でも訊くことなんかできない

わたしたちは黙って歩く
おおむねすべてのひとたちは
 ....
二〇二一年九月一日 「加藤思何理さん」


 加藤思何理さんから、詩集『おだやかな洪水』を送っていただいた。おしゃれなつくりの詩集だ。さまざまな方向性をもった詩篇が並んでいる。物語性をもった詩篇 ....
○「朝立」
勃起している!
勃起している!
今朝はグッと天へ向かって
勇ましく直立している!
若い頃さんざん悩ましたものが
今は喜びとなっている

○「お天気様」
お天気様にはだれも ....
○「規制」
政治家は
抜け道も考えてから
規制する

○「アベック」
若い人たちは情報的だ!
この猛暑の中
手をつないで歩いている

○「女」
亭主と別れた女は
きれいになる
 ....
二〇二一年八月一日 「断章」


 かれがおれの体内に横たわっているうちに、そのアイデンティティは永久に消滅していった。かれを二度と解放するつもりのないことはわかっており、かれの真実の飛行は、今 ....
いえ、あの、わたし自身は自分が詩人なんて思ったことは一度もありません。
詩を書きはじめたのが遅い上、だれかに褒めてもらいたいという意識が
地道な努力よりも先行しまして、
ちゃんとした詩がなかなか ....
前代未聞の
異様な手製武器による

前首相襲撃事件であらわになった

怨念と闇におおわれた
悪魔がかっ歩する世界

固定票や組織票のように
比較的安定した

安定票という
悪魔 ....
○「健康」
僕は
たまたま

病気でないだけである
いつコロナにかかるかわからない
いつガンですといわれるかわからない
いつ心臓が不調をきたすかわからない

○「本心」
言葉では ....
あの空の下からあの空の向こうまで、なだらかにせりあがりなだらかにくぼみながらどこまでも続くみどりの丘、その丘を白くつぶつぶと覆いつくすほどのあの羊たちがいっぺんに、シーツをめくりあげるように消えて .... 二〇二一年六月一日 「エイン博士の最後の飛行」


 ニーヴンは大好きなSF作家で、翻訳されたものは、すべて読んだけれど、いま、部屋の本棚に残っているのは、カヴァーが好みのものだけで、『ガラ ....
「大東亞戰爭に就いて」という文章で白秋は「 詩歌を以て愛國の至情を獻げ得る我がこの職分を思ふと、血湧き肉沸る思がする」と言い、戦時に歌を詠む心構えを説いています。

{引用=「短歌表現の限界といふ ....
ガラス製の 液体 

できたひかりを 流浪の民と
読む
わたしが、
ありふれ すすける果実を 
芝居、と呼ぶならば

雪だるまに捧げる ピアノからの、シ

残留した 満開のアバカン ....
掴めそうに濃い影
昨日の残骸の
花火を拾う
お前たちだけが残って
火をつけた奴らは
消えてしまったのね

川に足をつける
彼女が対岸を指さす
先週あそこで中学生の女の子が溺れて死 ....
ためこんでためこんだ
洗濯ものが山となり

その重圧が
たまらずに

このクソ暑い
夏の最中に

意を決して
洗濯してみたら

まぁ
よく汚れが落ちること

それに
や ....
二〇二一年四月一日 「時のいたみ」


 ロマンティック時間SF傑作選『時の娘』の5作目は、バート・k・ファイラーの「時のいたみ」10年の歳月をかけて時間旅行したのだが、それがあまり役に立たなか ....
☆「専門バカ」
狭いその世界だけに通用している価値観なのに
全世界の頂点に立ったような気持ちになっている人がいる

☆「口から出る言葉」
なにげない日常の口から出る言葉にこそ
その人らしさ ....
二〇二一年三月一日 「生きていた火星人」


 ロバート・シルヴァーバーグの『生きていた火星人』を読み終わった。火星人が生きていたことがわかったところで、物語は終わる。主人公の10歳の少年と9歳 ....
自称詩人界隈にも
宗教ばばあは存在する
実はいい人で間抜けな私は
不覚にも
自称詩人の集いがあるように
匂わされて
わざわざ手土産持って行ってみたら
変なアパートの一室で
座禅組んでぶ ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6591)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩の日めくり_二〇二一年十三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*22-10-3
クソみたいなウンチク- イオン自由詩10*22-10-1
前世の記憶などが集う場所- st自由詩322-9-27
詩の日めくり_二〇二一年十二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩12*22-9-26
天国は待ってくれる- atsuchan69自由詩5*22-9-26
卒業- st自由詩122-9-26
てんとう虫- 菊西 夕 ...自由詩1*22-9-25
詩の日めくり_二〇二一年十月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩9*22-9-12
アメリカのボス- 菊西 夕 ...自由詩1*22-9-11
Free- ホロウ・ ...自由詩2*22-9-11
段差のある生活- 室町自由詩3*22-9-11
モナリザの告白- st自由詩322-9-11
羊雲- 自由詩15*22-9-11
詩の日めくり_二〇二一年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩12*22-9-5
独り言9.4- ホカチャ ...自由詩4*22-9-4
独り言9.1- ホカチャ ...自由詩5*22-9-1
詩の日めくり_二〇二一年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*22-8-29
自嘲詩人ですみません。- 室町自由詩422-8-18
悪魔の安定票- st自由詩322-8-18
独り言8.17- ホカチャ ...自由詩1*22-8-17
数えられるもの- 片野晃司自由詩1722-8-15
詩の日めくり_二〇二一年六月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-8-15
言ふなかれ、君よ、わかれを、- 藤原 実散文(批評 ...2*22-8-13
すがれる- あらい自由詩122-8-1
帰省- mizunomadoka自由詩322-8-1
夏は洗濯の好機- st自由詩322-8-1
詩の日めくり_二〇二一年四月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*22-8-1
独り言7.26- ホカチャ ...自由詩2*22-7-26
詩の日めくり_二〇二一年三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩11*22-7-25
宗教ばばあ- 花形新次自由詩122-7-20

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