弟よ
見失うな
一日ずつ進む
不安と愛しいこと
今日という本当のこと
向き合う意味がある
ずっとなくならないと思うことがあるだろう
強い風のなかでは息がしにくかった
心をわだかまらせた ....
色味にトチ狂って
暗がりに吐瀉物
別々の腕時計の
指し示す同じ時刻
グランギニョールのフィギュアと
バラライカのドーナツ盤
ベゼルの割れたディスプレイ
気分の乗らない売春婦
電気自 ....
降り続ける雨は永遠の化身
わたしたちは閉じ込められている
どこかで花の匂いがするけれど
確かめに行くことはできない

濁った窓の外から聞こえてくる
心を削り取る無数のノイズたち
に耳を傾 ....
あのひとはやみに閉ざされていたころの
北極星
もう去った
気配だけが

ことばにつながる みち が幾らでもあったことを

まだわたしはひとではない
ひとであったことはいちどもない
こ ....
問い質すことはしない
その背にただ頷くだけ
否定も肯定もしないことで
ぬかるみを隠し
死へ そっと後押しする



数十億の盲人が夜を編む
匂いを持つ風は翼を解くと
女のつま先をし ....
雨が降る
漆黒のタール、銀に輝かせ
雨が降る
懐かしい匂い、散布しながら
雨が降る
遠い記憶の感触、浮き上がらせ

今宵すべてすべて静まり返り
わたしは独り寝の床を整える
未知の予感 ....
花が花を追い
光が光を追う
互いが互いであることを忘れ
互いが互いをくりかえす


雨は雨
ほつれた糸
珠つなぐ音
雨と雨


何も無さをついばむ鴉
 ....
声と声が交わるあいだ
柔かな光が横切って
わたしは不意にいなくなる

うねる大気が木霊して
もうここにいたくない
と言う気持ちと裏腹に
もう何処にも行きたくない
と言う気持ちが交錯して
一歩も前に進めなくなる事
それは
誰にでも起こりうる

ゆきずりがいい
ゆきずりに出会い ....
窓辺には月明かりさえ落ちていて
ため息もらす夜の王子は

寝返りをしてふと気づく誰かいる
なんだ天使かびっくりしたよ

楽しくて夜の端っこおっこちた
夜空に返す大輪花火

魂を燃やし ....
粘ついた舌ですべてを容赦なくなめつくすような雨がようやく上がったあと、機銃掃射のような太陽の子らが跳躍を繰り返した、俺は脳味噌を安い匙で掻き回しては言葉を拾い、左官工のように投げつけては撫でつけた .... 誰かの口から
誰かの口へ
思いがけず飛沫する菌が
感染しやせぬか

 警戒セヨ 警戒セヨ

と、怖れるほど
ビニールシートの向こう側へ
あなたの顔は遠のいて
ぼやけて・・みえる
 ....
引き出しの隅から出てきた
100円ライター

大学生の時に
二箱吸ってやめた
ラークマイルド
高揚もリラックスも得られず
友達と一緒に手放した

十年振り
試しにと
でも
火は ....
某月某日

 20200年4月1日ですね。


某月某日

 どいつもこいつもマスクマスクうれせえや。俺はしてないぞ。タバコも吸ってるぞ。低収入だが給付金は断る。飲み屋のおっちゃんにでも ....
人の夜は悲しいね

幸せになるために不幸になって
幸せを求めて不幸になって
不幸にならないように不幸になって
幸せから始まったのに不幸を選んで
どうあがいても不幸で
不幸であることしか認 ....
どうしてみんな
気持ちを伝えに来るのかな
ソフトクリームの
いちばん甘い所みたいに
大切なことを知っているけれど
教えてあげられない
青ざめた顔の周りで
粉々に砕けた愛とか
踏んだら痛 ....
哀しみを風呂敷で包み
胸の穴を塞いでくれる
空はタイムマシン
目も口もないのに
明るくなってまた暗くなるよ
仲間がいるだけで強くなった
月も星もこっそりと顔を舐める
この広い場所が全て
 ....
やさしいことばで君をえがく
長い髪の、
 今は
とても みじかく切ってしまって

君が泣いている
君が笑っている
でも本当は、
ひとり静かに怒っている
縁側でひざを抱いて座ったまま
 ....
たとえば
対岸に貴方が立っている光景
声をかけても届かない事実と
合いまったわたしの感情

たとえば
左手薬指の傷
日に日に薄くなっていく記憶と
合いまったわたしの痛み

たとえば ....
泪の鏡面には今だけが映り込むから
信じれば底は我が花園で、襤褸の帳を弾き契る旅愁でも
浮いては沈む海月たちに次ぐ、是非に明かりを下さい。

もう遅いでしょうか 君は君だけではない
すでにみえ ....
「る、」
雫の垂れ落ちる音がまとわる
離れないわたしを誘う夜に
踊って、と言う
雨粒が傘に当たってはねる
「る、る、ら」

不定期のリズムに調子を合わせて
あなたと調和する
「る、、 ....
 
根生姜を購入した

なかなかたくましい少年であるが

根生姜ゆえに 品行方正とは云い難い

連れて帰り早速 全身を湯で洗ってやり

{ルビ笊=ざる}の上にキッチンペーパーを二枚を ....
誰もが一度はあるだろう
口笛で空を天と地に分けたこと
リリィ、お前の名前が落ちないように
今日は晴天の上を行こう
そして誰にも届かない
高気圧の帯で抱きしめるよ
緩やかにたおやかに光が溶け ....
国道を南へ走らせ目的地疲労取り去る休暇村

近道の県道今も工事中狭いし暗い峠を越える

古い街道が入り組み迷いそう行ったり来たりまた同じ道

枝分かれ高速道路何本も地方を元気づける道のり
それはそれはしあわせな
夢で逢えたから
月の光で遮られて、
僕らを祝福するように
切っ先で黒く染められ、
満開の徒花の底でも
静粛に執り行う夜の柩

縹色のサークレットを夢に被せて
 ....
 
 山が二つあり こちらの山に対面するのもう一つの山のふもとの一軒の平屋の屋根の上で独り 舞踏を行っているのがわたしである
 それをこちら側で見ているのが一卵性双生児の兄妹である
 わたしから ....
天変でも地異でもなかった
なのに
突然変異の如くあらわれて
人間の社会を襲ってきた

闇雲に
人身に侵入して
その組織を壊すから
人心を恐怖と不安に陥れた

テレビをつけたら
感 ....
私は魚ではなく
人だから

海は
陸とつながってる部分が
好きだ

見渡す限り海だけの映像は
空恐ろしい

そこに岸があるからこそ
安心して美しいと思える

そして
岸から ....
夜が壊れていくから
窓に包帯を巻いた
朝は舌なめずりして
地平線の先で出番を窺っていた

幼子の泣声、いや
盛りのついた猫だろうか
街路はあらゆる音を
まっすぐに伝えてはくれない
 ....
愛は真っすぐ丘を登って行った
蹄の跡を頂に置き去りにして
光は渦巻いている
春の風がむき出しの土を{ルビ弄=まさぐ}っている

あの日太陽を塗りつぶしたのは誰だったか
わたしの心臓を突き刺 ....
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