殺虫剤のニオイが
指から取れない
何度洗っても

だいっッ嫌いな殺虫剤のニオイが
スプレー缶のボタンを押した指に
染み込んで 汚点ついて
取れない いつまでも

だいたい人の寝ている ....
道は
舗装がなくなり
助手席で眠ったままのネコが
なにかをつぶやく

誰もいない
海水浴場で
夏に買った服を着て
悲鳴を上げる
 
抱き合うより

見つめ合いたい

そんなお年ごろ


 
毎日小さなバスに乗る
手を上げないと通り過ぎる
キーッと止まりむーっと出る
少量の客は揺すぶられて

たった100円で駅に着き
たった一本の桜のもみぢ
見つけたから今日は佳し

優し ....
最近はお金が無くて彼女とデートもできません

美しい格差の国は何処のはなしなのでしょうか


高村光太郎では無いのです〜がちょっと頭の軽い彼女と

悪癖に懲りない僕との明るい毎日です
 ....
あるかなきかの
かすかな身じろぎに
あるいは
とりとめのない
呼吸の満ち引きに
歩幅を合わせる

小さな宇宙の
無限のひろがりを浮遊する
みる、でもなく
わかる、でもなく
ただ感 ....
あれ以来
すっかりしなびた果実に
水をやりつづけて
きみの指は
完ぺきにふやけてしまった

(夜よ
やさしさは
こんなにも目に見えるのに)

きみは
まだ自分が
強い人間な ....
ネットでできた詩友さんは いつも消えていくので
あまり深追いはしない いつも
忙しくなったんだな 飽きたんだな
ひとときのやりとりが 良い思い出になるように
なんて 気を使っているわけでもない ....
エテカリンブルクのイパチェフの家で
一九一九年七月一六日から一七日の間に
人知れずロマノフ王朝が最期を迎え
ニコライ二世と后妃アレクサンドラ
長女オリガ、次女タチアナ、三女マリア、四女アナスタ ....
雨が降ると私は
主を失くした犬のように大人しい
夫を亡くした妻のように淋しい
世界は私と一体何の関連性があるのか
此処に生きている意味などあるのか
いや、予めの墓標に過ぎないのだと
そんな ....
最初からそこに確かにあった

遠くから見上げる立ち姿は
あまりに機能的で無駄がなく
目に映るほかの風景を邪魔しなかったから
ほかのものばかりに目が奪われ
それを意識することがなかった

 ....
 
そらにはりつく ひしゃく星

すくっておくれよ

ちっちゃな、ちっちゃな、うちの祈り


 
透き通ったグラスに
白く砕けた貝殻を入れる

カラカラと乾いた音が
私の耳を潤す

グラスに耳を当てれば
澄んだ音色が

脳天から足の爪先まで
私の体を支配する

あなたは恥ず ....
上空フォフォフォフォンがやってきた

それは!

やってきたと言うより

上空フォフォフォフォンは木綿豆腐の香りがする

そして

髪をかきあげる

上空フォフォフォフォンの音 ....
きみは眠りすらうしなって
エイギュイユ・クルーズの亡霊たちのさなか
みみもとできこえる音に名前をつけようとして
自分の大切なものの名前をわすれる




密度の ....
あいたい
ゆきあいの空に
あさひのまえに 家を出た
やけに 赤い 朝日だった

ゆきあいの空は
季節が ゆきあう空だという
北に向けて クルマをはしらせれば そのうち ....
5秒


1時間4秒




9分31秒

2秒



6分

3時間17分56秒

42分





8秒


3分59秒




 ....
 
外は悲雨だから

いいんだよ、いいんだよ

ぼろぼろ泣いて、いいんだよ


 
話しかけないでください

静かに
ハサミの音を聞いていたいのです

質問しないでください

今は
答えたくないのです

話しかけないでください

ただ

髪を切りに来ただけ ....
コスモス、小さく咲いた
香る花、美しい白
そっとつまんで顔を寄せた
あなたのような秋が来た今年
穂も色づいている
素敵な時間
わたしのそばに
花がある幸せ
二人占め
梨売りの声聞き取れず問ひかける「これは二十世紀ですか?」「ここは二十一世紀です」 冬の空病んだ蜥蜴に話しかける


体育の日体育に縁の無い僕がゐる


金魚の子いつの間にやらいなくなる


パソコンがまた固まつた梅雨のせい


唐辛子外に干したら陽に ....
  サイダー、
  君が
  つぶやいたらこぼれた
  向こうの街が
  透けてみえそうな
  蒼だ
  ここは
  いつまでも夏だ
  サイダー、
  河が
  うねりな ....
たいようは じごくのねつ

くもは みずのわるあがき

ひこうきのまどから

くもの げんかい がみえるの

ねつでけされたくもをよそに いきのこっているものどもの

きれいな き ....
{画像=111007205854.jpg}
  
 青

画用紙に青いインクを零したら
晴れやかな空になった
青いフェルトに涙を零したら
透明の染みになった

道端の石ころにも成れな ....
鰊が僕の腹を噛む
広い緑一色の海はその砂浜を濡らして星が流れ出す
灯台の岬に押し寄せるアザラシの群れ
低くうなりながら矢が飛んできて壁に付き立つ
それを放ったのは上空に浮かぶ龍だ
雲を呼び雨 ....
ヒガンバナが今年も灯る
曖昧を許さない輪郭で
そのくせひどい曖昧を宿す

秋に咲く大輪は葉を持たない
何もなかったところから花火みたいに
茎だけで伸びて

夢見がちなひろがりではじけて、  ....
  まむれくし。



  と、
  きみが発話し、
  鋏をいれたばかりの
  あたらしい、
  きみの
  栗色をした髪と
  まむれくし。
  と、
  震えた空 ....
陸橋に佇む豚がこちらを伺っていました
以前どこかで会った気がしたのです
毛並みに見覚えがありました
豚と目が合い 気まずい思いがよぎったので
そそくさと その場を後にしてしまいました
豚の目 ....
 
陽気なハリー

今日も命を削って商売繁盛

そして、sold out!


 
アラガイsさんのおすすめリスト(6674)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
殺虫剤のニオイ- 相差 遠 ...自由詩4*11-11-4
セラフィム- mizunomadoka自由詩111-11-2
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夜の実- はるな自由詩611-10-26
ぬくもり- 砂木自由詩21*11-10-25
廃仏毀釈と偶像崇拝- salco自由詩5*11-10-23
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ひしゃく星- 殿上 童自由詩17*11-10-19
虚像- subaru★自由詩18*11-10-14
上空フォフォフォフォン- 空中分解自由詩3*11-10-14
あたたかい亡霊たちのカンバス- ホロウ・ ...自由詩5*11-10-14
来ない- るるりら自由詩12*11-10-12
時間- 葉leaf自由詩3*11-10-12
悲雨- 殿上 童自由詩18*11-10-11
髪を切りに- 森の猫自由詩10*11-10-11
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二十世紀- 冬野 凪短歌4*11-10-9
冬蜥蜴- 冬野 凪俳句1*11-10-9
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