湾岸を行く高速道路を 車で5時間くらい走っていた
後部座席ではブタが眠っている

100円ショップで買ったブタだが
カフェオレもトーストも 毎朝きちんと食べるし
 ....
連休に伸ばした髭や植田澄む 駅前に黄色のキャロルを路上駐車するとクマは
ポンっとドアを叩きつけ 身軽に外へ出た

わたしは険しくなってる顔を 上げないよう
キュロットの裾を握りしめた
1時間もよ!

「 ....
食堂の隣のテーブルで姦しいオペレーターの女が言うことには
UFOキャッチャーのコツというのは
二本のアームを、右腕と左腕ではなく
親指と人差し指だと思うことなのだそうだ

実利主義の僕は賞品 ....
じりじりと
焼け付く

日焼けはサランラップみたいなものだ
腕に絡み付く夏
閉じ込めた夏を剥がす頃には
望まなくても冬が来る

なるべく やさしく
そっと 触れてよ
夏の日の夕暮れ
いつまでも続け
つないだ手のぬくもりほどの
せつなさを抱えて

メビウスのまんなかに
つかのま立ち止まり
見つめ合った、ぼくら
いまよりもずっと
不器用で、素直だった ....
フィヒャアー
フィヒャアー

ぼく泣いちゃうもん
ママにだっこじゃなきゃ泣いちゃうもん

フィヒャアー

ぼく泣いちゃうもん
電気を消したら泣いちゃうもん
でも眠い時は暗くしてほし ....
真昼の烈光は
漂白剤のように
景色も
僕の影も
脳も
真っ白にしていく

何もない


真昼なり
 今の日本では、誰でも理科の教育を受けると機械論的自然観を植え付けられる。自然界は元素の組み合わせでできています。自然は量的に計測可能です。厳密な実験に基づいて自然を利用していくのです。だ .... きみらが見ているものは仮想現実だ
ただ厄介なのはその仮想現実が
きみらの現実とぴたりと
寸分たがわず重なってしまうことだ

つまり仮想現実を何らかの方法で削除できるとして
すでに現実との密 ....
夜明けのコインランドリーにトムとジェリーのランジェリー 信者の風船が割れるたびに膨らむ神様 籐椅子に風を殺して組んだ脚 都合よく堕ちるサヨナラの螺旋  
検診前なので、節制中

恋愛前なので、節制中

節制クラブ、部員募集中



 
瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
けつまずいて転ぶ
ああいつもの夕暮れなのにね

見えないものに語る言葉
忘れてしまった暑い日です

行き着く先のわからない
遠泳に参加する僕は第三泳者です

通り雨地球をまわしてとお ....
自分の汗の臭いに
興奮するのは変態か

昔、小柳ルミ子が
映画でそんなシーンを
演じてたな
ショーケンが
誘拐犯の役だったやつだ

ってことは
変態じゃないな
ああ良かった

 ....
川の終わりの
影ふらす樹に
最初の光が
瀧のようにそそぐ


ふかみどりの霧が谷を呑む
雨粒が土を齧る音
煙の十字
かすかに かすかに名を呼ぶもの


空と径が ....
左右

右なのか左なのかと言えば
娘の通信簿の○は 右に寄っている

よくできる できる もう少し
           ○
           ○
           ○
   ....
正常に動く心拍が苦しい
穴だらけは星々の睥睨だ
脂汗も冷や汗も平等だと
穴だらけの地面は高貴だ
蒼天と真空のあいだから
繋がりのない銀架を踏む
どうしてこうなったのか
口内は苦みを増して ....
まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる

そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
北に向かって高い 炎天下の坂道を 登り続けると
頂は、遠くからは見えていたはずなのに近くに来ると てんで見えない。
とほうもない時間を歩いたはずだよ ほら もう頂が見える‥‥きがした。
五 ....
いつの間にか
自分の背丈を越えていた
髭も生え
身体はすっかり青年に
心と眼差しは
あの頃のままに

今年の夏も
京都から
近鉄線で祝園駅に行くのかい?
何もない駅なのに
 ....
田楽や屋台の隅に伊賀忍者 たった今、水とルーだけのカレーをアルマイトの鍋で作ってる途中だ。煮えたら、茄子とキャベツの野菜炒めをそこへぶち込んでやるつもりだが、男の料理だし、丁寧に作るつもりなど初めからまったくない。肉がないので .... 古井由吉が芥川賞を取った作品と同じ名前
それが本当に女の名前だったかはもう朧だ
苗字も聴いたか聴かなかったかで分からない

よく行く馴染みの飲み屋で働いていた女
ただその女が注文を聴いたりし ....
最近、絶対本番NGなのに
全部ご開帳と言うのを
目にするようになったが
正直そのイメージビデオの
女の子の気持ちが分からなかった
でも、プレイメイトとかって
きっと同じ感覚なんだよなって
 ....


前へ逆らってくるものに濁った静寂を飲ませよう。人間は平等な墓石の上で草になるのを待っているから。広がって他を照らそうとするものをそれ以上の絶対的な光で鎮めよう。あらゆる広がりは人 ....
 
見せびらかす愛なんて くそっくらえ

語る愛なんて 持ち合わしちゃいねー

でも感じあう愛なら、あるぜ



 
アラガイsさんのおすすめリスト(7499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
職人とブタ- オダ カ ...自由詩2*14-8-7
連休に伸ばした髭や植田澄む- 北大路京 ...俳句214-8-6
黄色いキャロルのクマ- オダ カ ...自由詩3*14-8-3
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森山恵詩集『みどりの領分』について- 葉leaf散文(批評 ...214-7-30
存在と無存在と実存在と(“存在”の本章として)- HAL自由詩4*14-7-29
夜明けのコインランドリーにトムとジェリーのランジェリー- 北大路京 ...自由詩114-7-29
信者の風船が割れるたびに膨らむ神様- 北大路京 ...自由詩514-7-29
籐椅子に風を殺して組んだ脚- 北大路京 ...俳句314-7-28
都合よく堕ちるサヨナラの螺旋- 北大路京 ...自由詩7*14-7-28
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第三泳者- 梅昆布茶自由詩21*14-7-27
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左右- N.K.自由詩4*14-7-23
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小鳥の歌_【詩人サークル群青・七月の課題『歌』へ提出作品】- そらの珊 ...自由詩28*14-7-23
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田楽や屋台の隅に伊賀忍者- 北大路京 ...俳句414-7-22
カレーの庶民_★- atsuchan69自由詩6*14-7-22
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コンプレックス- 葉leaf自由詩814-7-21
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