オリーブの高い枝に取り残した実に
真冬の鳥たちが 激しい羽音をたてて

秋の収穫期の黒い実に 鳥たちは関心がなかった
寒さで 苦味が和らいでいるのか

銀白色のオリーブの葉影に 鳥たちが集 ....
隣で時間が流れている。

テレビは女子バスケットの様子を中継しているが、ここは読書の空間。そして、小説の時間が流れている。
妻は夫の浮気を知りながらもそれを直接は口に出さず、書いた手紙を机に置い ....
雪景色
木にはつぼみの
綿帽子
最初に見上げた時に見えた
生白い顔を曝け出した満月は
何度目の化粧を施したのか
もはやわからないくらい
ぼくの頭上を通り過ぎてた
その透き通った悲しい光の下を
ぼくは歩いている
最初に定 ....
 右耳の膨れ上がる曇り空
 足跡に花、折れて音符
 歩き出し走り出しては 落葉の舞う
 鉄骨の綾取りを鼠は さ迷い
 幽霊の端をかじり駈けゆく

 車輪のにごり絵、渦巻 ....
  事が終わると君は
  床に落ちた下着を拾い
  なまぬるい脚をとおした
  ブラジャーをつける前に時計を巻き
  白いシャツを着る前に
  メンソの煙草に火をつけて
  事が終 ....
風はありませんが
光が見えます

この窓を
開けることができたなら
風もあることでしょう

窓は開きません

でも光は綺麗です
綺麗な風を
私はまだ知りません

 ....
日々の聖句(15)決して失望してはなりません

二月十三日
「次いで人々はパウロと共にパフォスから船出して,パ
ンフリアのペルガに着いた。しかし,ヨハネは彼らから
離れてエルサレムに帰った。 ....
泳ぎを練習しているうち
僕の指と指の薄い皮膚の谷間に 
みづかき ができました

足指と手指の間で出来た小さな十六個のそれは
水をつかまえて 放つ
僕を未来へ運ぶ推進力となるでしょう

 ....
ぼくは7にんの子供を持つろくでなしだ

僕の精子は世界中の女の子のパンティに染みをつける狂気なのだよ

いつもアウトサイダ−だったしヒーローは似合わないみたい


缶けりの鬼はい ....
しにおびえず
ひびをくらしたい

わたしはなにに
おびえてるんだろう

なにがわたしに
おびえてるんだろう

いのちと
みとめられてから
文化祭で焼きソバをパックに詰めていると
わき腹をちょんちょんつつかれて
そんなに親しくない人が親しい人になる

何を考えているんだろう?
私って

ビートルズにすごく詳しくなった人が
 ....
ところどころ消えかけた街
不確かで確かな
曇の上 曇の下
逆さの青と白の午後


ひろげた腕と
土を向く手のひら
ななめに明るい推力で
飛び越えてゆく水の跡


 ....
さいしんがたの
ひこうきをみおくる

あのひとおなじ
さいしんがたのわたしを

みおくるたびに
きゅうがたになっていく

わたしはいつも
あのひこうきにのれない

 ....
比喩として食らい
比喩として吐いて

そうして漸う生きてきたので
言葉で例えようのない事柄に直面した時
自らの馬鹿さ加減を嫌悪するのだと知る

現実だ、と受けとめるには頭の中に語彙が足り ....
{ルビ肉体の方=そっち}は
お前がどうにかしろ。

{ルビ精神の方=こっち}は
俺が叩き起こしてやる。
{引用=こわいよ、おかあさん、おにがおいかけてくるよ
 
またこわいゆめをみたのね
だいじょうぶよ、おかあさんがそばにいるわ}
   ◇
小さな灯によって
浮かび上がったその影に
ふたつ ....
ディーバの死を
CNNのアナウンサーが
大げさに繰り返す
なんでクスリの所為って
言わないの。

ほら
リフレインしてるのは
馬鹿みたいに流行った歌の
高音のサビ、それから
あ ....
不幸の似合う女優さんって
近頃みかけないよね

それだけおんなが幸せになった訳ではなさそうだけど

ひたすら運命と向き合う生き方って
求められていないのかな




冬の日差し ....
文芸雑誌、「文藝春秋」(三月特別号)に載っていた、芥川賞受賞作2作を読みました。


田中慎弥著「共喰い」は、女性がひどい目にあってばかりいますが、全体を覆うのは、「男ってほんとにどうしようもな ....
多様体の夢の本質は、おのおのの要素に対する距離を変更するということである。変化する距離は、増大することも減少することもなく相対的に不可分である。蜜蜂の大群は、しま模様のユニフォームのフットボール選 .... 冬の朝

まだ暗い

しずかな夜

上澄み液みたいな夜

冷たさが柔らかい

鼻先が

頭が肺が

きよめられてゆく


激しい闘争とは縁遠い

曲解への苛立ちとも縁遠い

あくびをすると目が冴える
 ....
今夜こうして詩を書くけれど
世界中にある様々な不条理や
悲しみや痛みを知らない訳ではない
この国を覆う様々な矛盾も
今こうしている時にどれだけ多くの人が
不安に慄いているかも

ただ今夜 ....
ノエルギャラガーのアルバムを聴いて、寝た。喫茶店ではいつもこち亀を呼んでいる。ギターを弾く気力も最近はなくなっていた。俺にギターを弾く才能がないのはわかっていた。その音は、俺の感性からは遠かった。 .... 子を宿す誇らしさと後悔を
ごちゃ混ぜて女は吐き出す
野原の上に建っている家はとてもよい紅色
とても満足

まんぞく
足デ満タサレルと読めてしまう滑稽さに
ほほえむ
想像を絶する痛みを想 ....
冬の夜 布団にもぐりこんできた君
冷たい肉球を 体の内側に折り込んで 目を閉じて なんの挨拶もない

真っ黒の顔に白いひげだけが ほうき星のように流れている


今夜はあまりに寒いから ....
車庫へ還らぬバスは
停留所にも停まらない
ただ辻々で
わずかな客を乗せて行く
代金は要らない
誰もが代償を払っているから

今日は五人だけ乗っている
眼鏡を失くした男と
手紙を置いて ....
もし充足な自由というものを経験していたのなら、私は詩に鮮やかさを感じたりはしない。分裂分析{ルビ=スキゾアナリーズ}はいかなる命名をも拒絶する。たとえば分析家のメラニー クラインが患者のリチャードの画 .... 月曜日

私は歩けるようになった

姿勢が良いかどうかは
分からない

火曜日

私は走れるようになった

速いかどうかは
分からない

水曜日

私はジャンプできるよ ....
あじさいの花びらがもうどんな雨がやって来ても
救いようもないほど傷んでしまう7月にもなると
電線に無数の皺が浮き出して
これも手のつけようのないくらいに撚(よ)れて撚れて
ほんとうの姿が剥き出 ....
アラガイsさんのおすすめリスト(6671)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬のオリーブ- いねむり ...自由詩812-2-18
無題(メモ書き)- 中川達矢自由詩512-2-18
_- プル式川柳3*12-2-18
ぼくの足跡- 寒雪自由詩512-2-18
- ヨルノテ ...自由詩312-2-18
事が終わると- 草野春心自由詩7*12-2-18
窓辺- 小川 葉自由詩512-2-17
日々の聖句(15)_決して失望してはなりません- 生田 稔短歌312-2-17
みづかき- そらの珊 ...自由詩5*12-2-17
はなみずき- 梅昆布茶自由詩9*12-2-17
畏怖- 小川 葉自由詩212-2-16
フォエバー- ふるる自由詩7*12-2-16
Bel_Air- 木立 悟自由詩512-2-16
空港- 小川 葉自由詩312-2-15
まぁだからと言って僕は「人それぞれと」言う言葉は嫌いだけれど ...- ニルギリ自由詩412-2-15
機関- 理来自由詩4*12-2-14
さまよう鬼- そらの珊 ...自由詩3+*12-2-14
ソウル・ナイト- 御笠川マ ...自由詩512-2-13
Shadow_Dancing(向き合うひと)- 恋月 ぴ ...自由詩24*12-2-13
芥川賞受賞作2作を読みました- ふるる散文(批評 ...6*12-2-13
器官なき身体の覚書2- イリヤ散文(批評 ...4*12-2-13
朝の街角- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...312-2-13
すこし話しがしたいんだ- ただのみ ...自由詩16+*12-2-13
つらつらと- 番田 散文(批評 ...212-2-13
産み月- ふるる自由詩9*12-2-12
気まぐれな_夜- いねむり ...自由詩312-2-12
- salco自由詩31*12-2-11
器官なき身体の覚書- イリヤ散文(批評 ...3*12-2-11
私の一週間- 永乃ゆち自由詩4*12-2-11
7月- 刑部憲暁自由詩312-2-11

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