荒縄で首を吊るされて、
いつでも蹴とばせる踏み台に立っている
渇いた唇には砂粒がひっついて、
処刑を見るために大勢の人だかりだ
この町を仕切る保安官に
貴様が法律ではない! と怒鳴った
....
ガスコンロの焚火をつけて、
朝食用の目玉焼きやウィンナーが、
熱せられたフライパンのなかで活発に弾けるように、
いつも活き活きとバタバタしていたね、
炊飯器からいつでも熱々のご飯を茶碗によそっ ....
「口でするとは言ったけど
口に出しても良いとは
言っていないわ(怒)」
そんなこと言われても
僕はどうすれば良かったのでしょうか?
あなたが上手過ぎて
堪えきれなかったんです
確 ....
陰中の陽だ
陽中の陰だ
胡蝶の夢だ
ほんで
おかげさまだ
と
おもいついたまま
..
なんか語呂 ....
人は無量大数より多くの素粒子からできています
その刹那の明滅があらゆる行動となり
言葉も生まれます
解き放たれた言葉は素粒子を振るわせ
共鳴しながら滅びては生まれ
新たな ....
身動きの取れない心地良い泥沼だ
それはそれは優しい陽射しに
希望は焼き滅ぼされ
陰は濃く深くなる
カラッと晴れる3連休
なんと意味のないことだろう
好きだった人にもらったガ ....
なるほど
と言うのが年下の何某の口癖、質問もしてこない。理解したかと思えば、実践の時は知らなかったことになっている。何度も同じことを教えて、その度に
なるほど
くわぁ、と頭に血がのぼ ....
(番外編38―2)美しき天然 と言う歌の所感について
歌詞は4部に別れ天然の名に恥じない日本の自然現象が百花繚乱のごとく居並ぶ
タイトルは今日天然水、天然資源の枯渇などに引用される、
違 ....
不同意性交とな
わかりました
男:やっとく?
女:いや
これで致せるケースがあるなら
教えていただきたい
しかし世につがいの種は尽きまじ
君らの父母は居合いの達人だ
....
変異・流転・変化していく恐怖
やみくもにハンドルを切り視点をブラシ
目の前のスリルに先行きを無視する
死ぬ
動かせない事実
変わらない、ただ変わり続けること
生きる
来た道を ....
朝顔や手の届かざる空の紺
コスモスは風に倒され起こされて
{ルビ身体=からだ}より影長くして{ルビ飛蝗=ばつた}とぶ
かぼちゃ煮る母ゐる今を大切に
虫の音は心安らぐおまじなひ
....
寒い、といえば寒い朝になった
僕の心はギザギザしている
ひとりになりたかった
青い山みる
ふたり、ここまでやってこれたのだった
僕の心は収穫の秋といえ今
ひとりになりたかった
....
○「もう秋なのか」
日中はまだ暑いが
朝夕は大分涼しくなった
日が暮れるのも早くなった
日の出も遅くなった
もう秋なのか
あれだけ眠れぬ熱帯夜が続いたのに
もう秋なのか
扇風機はもうし ....
The wind leaps from branch to branch,
In bright summer and again on dark days,
Shaking the boughs ....
非常階段の先で光輝く太陽を見た、それは死にゆくものが最期に見る光景のように思えた、でもそれを確かめる手段なんか何も無かった、それを知るには俺はまだ強欲過ぎたんだ、衝動に従って―意味も分からないまま ....
あなたの居ないところに影は存在しない
さようならは告げた
おやすみなさい
ルーティンという忙しい退屈の中で
何度も自分を殺し
口から漏れ出たのは
「承知しました」
葛藤を舌に載せ
無機質な会話を次から次へ
無塩のパンを食むようにして
乾いた口をパクパクさせ ....
(番外編38―1) あなたはとおりすぎたの わたしのまえを
(森山良子歌)
明治大正に、簡素平明素直な歌を残した ....
例えば「ヒマワリが咲いていた」と書く。でもヒマワリは今も咲いているだろうか? ヒマワリという花はそもそも明日にも存在するだろうか? そんなことが不安だった。
あるときから、今この瞬間だけ美し ....
宿酔と
けさの夢の残滓を
深い
呼吸のリズムによって
とおく
野を越えて
あの青い山の方まで流してゆく
さくばん
僕はピース缶から一本抜いて
それからトリス・ウィスキ ....
庭に数式の花が咲いていた。
よく見かける簡単なものもあれば、
学生時代にお目にかかったややこしいものもあった。
近づいて、手でもぎると、
数と記号に分解して、
やがてすぐに、手 ....
夕暮れや紅葉を冷やす雲の影
流れ星窓に腰かけハーモニカ
色めくは雲のみならず秋夕焼
朝顔に歩み緩めて二歩三歩
朝顔や隣にまはす回覧板
登りきりそよ風のさき初紅葉
彫 ....
(番外編37)
上野、谷中の花の梢またいつかはと心細し
(奥の細道)谷中は鶯谷、日暮里周辺
果たして、→心細し が妥当なのか
会社の旅行で巨大なホテルの一室に泊まることになってい ....
自分自身が分らねえお前等に心から言いたいだけさ
実は俺もよくわからねえんだわ
お前等は無政府主義者より危険な輪無き輪を永遠に回る存在
まさに無人格主義者 起きれば天井を見つめて数時間過ぎる現在 ....
庭に数式の花が咲いていた。
近づいて手でもぎとると
数と記号に分解して
手のひらのうえですっと消えた。
庭を見下ろすと
数式は、もとの花に戻っていた。
*
庭に出 ....
この夜は戻らない、錆びれた運動場のフェンスに巻き付いた蔓の記憶のように、検知出来ない場所で発酵した感情を生み続ける、それはどこにも行かない、蓄積してやがて漏れ溢れ、内側から肉体を侵攻してゆくだろう ....
午前2時40分
潮が退くように彼方へと旅立った
彼女は母のような慈愛に溢れ
ぼくを可愛がってくれた
もうアンドロメダを越えたのだろうか
サイレンみたいなアラームを止めて
そのまま布団の中で溺れると
無意識の粒子が立ち込める
それらは映像となって
現実のように振る舞い
不思議が不思議でなくなる
サイレンが割り込んできて
手 ....
私はコンピュータ
あなたは新しいユーザですか?
ご命令はなんですか?
その機能なら私は得意です
お任せください
あくる日命令された内容は
私には理解ができませんでした
わかるように書 ....
(番外編36)河東君へ、碧梧桐両君へ
俳句は有季定格律か自由律だけじゃないんだよ
(定格→じょうかく は筆者の造語)
見たまえ、川の波を、聞きたまえ、海の引き潮を、
....
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