すべてのおすすめ
その木製の寝台はきっと
幾度もさびしい月夜と寒波を迎えつづけて来たがゆえ
あの月の桂と同様のものに変質してしまったに違いありません
その柔かな布団はとうとう彼女の豊かな乳房となって
ぼくという ....
助けてください助けてください身体が辛いです身体が痛いですどうか助けてください彼ら
は本来の業務担当外の慣れないことを次々とわたしたちに押しつけます月二百時間にも及
ぶサービス残業をわたし達に押しつ ....
「字源」
ある日テレビを見ていると
アスペルガーと思わしきとある女性タレントが映っていて
こんなことを言っていた
「人」という字について
こんなことを言っていた
「人」という ....
大時計の針の上で寝そべる
空の瑠璃色を映す
湖の波紋が 夜の膜のように拡がってゆく
その浅い水の褥のうえには
夏に日焼けした物憂げな表情が
よりいっそうに青く映り込んでいる
その細ながい胴 ....
おぼつかない
てのひらでうけとった
灰色の雲間からの
太陽球のささやかな光筋に
もうすでに摩耗しきった熱の残滓
会話と歩幅に
かたつむりの速度を馴染ませた
潤いの傘の季節
かつての興隆 ....
{引用=
この夕暮れ時に、ひとときの安堵と寂しさとのあいだで、わたしの瞳の中を泳ぐ、俎板の
うえのかなしい子魚たち、時のながれをさかのぼるように、わたしの水面を搔きみだす、
台所に立つ萎んだ母の ....
あなたのせいという
急速な風に吹かれて
青葉がつぎつぎと落ちるように
暦が落ちてゆきました
あなたのせいという
見えない伝書鳩が
ひと息いれる暇もなく
夏の星座の下を行き交いまし ....
{引用=
静止したレースのカーテンが夕陽をたたえて、切りとられた金色に
染まっているこの寂しさは、切りそろえられて強調されたおかっぱ
のうなじ、森の小径で縫うようにうつろう黄色いニ匹の蝶々、また ....
三十代の父親が
生まれたばかりの自分の息子を
社宅のマンションの一二階の窓から
投げ落とした
覚せい剤が欲しい実母は
再婚相手の男とつるんで
小学生の娘に
売春をさせていた
....
硬く無機質な書類の文字列と女に
ぼくはいつも復讐する
三階の更衣室から
白く冷たい廊下をえて
いつも非常階段を下るハイヒールの響き
その規則ただしいリズム
それがミリタリーにぼくに木霊する ....
夕暮れどき
一日の仕事を終え
石段を弾むようにかけおりて
家路へと急ぐ、うしろ髪を簡素にたばねた初老の少女
時刻を告げるためのモノラルのスピーカーが
懐かしい音楽の一節で
夕暮れのあたり一 ....
ひだかたけしさんの本田憲嵩さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
垂乳根の月
-
本田憲嵩
自由詩
7
18-11-28
過労
-
本田憲嵩
自由詩
5
17-8-26
短詩八編
-
本田憲嵩
自由詩
6
17-8-23
瑠璃木
-
本田憲嵩
自由詩
6
17-8-21
ニュートラル
-
本田憲嵩
自由詩
4
17-6-6
夕暮れ時に
-
本田憲嵩
自由詩
4
17-3-26
あなたのせいという
-
本田憲嵩
自由詩
17+*
17-3-2
陽だまり
-
本田憲嵩
自由詩
12+*
17-2-22
断絶
-
本田憲嵩
自由詩
3
17-2-13
ケ・リ
-
本田憲嵩
自由詩
2
17-1-25
夕暮れ
-
本田憲嵩
自由詩
9
17-1-20
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する