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いつもある世界の終わり
肩をぴたりと付けながら
ひたり、


湿り気帯びた皮膚で囀る

また 今日も一つの世界が終わった
また 今日も一つの再生が始まった

日の入りと日の出のそ ....

油の切れかかった自転車をゆっくり蹴りながら
初夏を孕んだべたついた風を浴びて夜道を滑走する
切れかけたワイヤレスイヤホンはぶつぶつと呟き
月は電池が切れるのと同時に空に喰われる

昨日 ....
ふるえる液体のように言葉をこぼす

その重なりの中のささやかな日常

計測地点からの風景

穏やかに心を柔らかくする

秋の夕暮れ、日差しの降った跡

乾いた血液はさらさらと夜 ....
脳みそを溶かすような金麦のジュワっとした喉越しに
今日の海を溶かし、流し込む
夏の味だって、まだ梅雨真っ只中だけど
スイカの匂いと塩素のつーんと痺れる感触が瞬時に思い出される
夏、というワード ....
呻いている。
ただひたすら、呻いている。

枯れ果てて死んだ、
ひび割れた大地に
立ち竦んでいる。

風はびゅうびゅうと髪を乱す
口の中に砂が封じるように入ってくる。

血 ....
クリームソーダのグラスの中に
魂を浮かべて 眺めている
緑色の光を吸収し 揺らめいている
僅か21gの概念




あなたが最後まで探していた神様は
結局どこにも いなかっ ....
短い髪の毛を揺らして歩くセーラー服
単調な音を鳴らすしまむらのスニーカー

畦道の傍らの、コンクリートに転がった
蚯蚓の焼き尽くされた死体が
まだら模様に広がる夏

自転車の回転 ....
「きょうのあなた」





昨日は 自動販売機
今日は ミルクせんべい


毎日変わる お気に入りを
クリームパンのような手で
かかえながら


まんまるくなっ ....
吹き上げられた蜻蛉の、
羽に浮かぶ無数の生命線をなぞる

うつくしい、夜の前の空は脈々と
埃のように舞わせ 焦がしてゆく


 背中に彫った 哀しみの中に

 心臓をひとつ、 ....
琥珀色のぬらりとした
リボンのようなハエトリ紙を
白い壁の間借りした部屋に垂らす

夕焼けに光るそれはまるで
蜜をたらふく蓄えた大樹のようにみえて、

懐かしい実家の情景を誘って ....
白いカーテンの揺れる部屋は
少し黴臭く、湿っぽい
レンタルベットの軋む音の中に
心臓だけになった母親は 小さく呼吸を繰り返していた

はじめて母親の大きな身体が剥がれたのは 小五の夏休みだっ ....
この道の
最果ての夜明けで
または、
赤い月の落ちる砂漠の中心で、

裁断用のハサミで
制服のスカートを切りあおう

か細い指で、ずっしりとしたハサミを持って
瑞々しい太腿を切ら ....
鍵をかけて、

夕暮れの、まだらな空を閉じ込めた
マジックアワーと君の境界線がぼやけて
滲んでいくよ、私の目の前で

蜻蛉が 飛んでゆく
飛行機雲の上をなぞって 飛んでゆく
左手の缶チ ....
なんでもない 大切な日々ほど
こぼれ落ちた時に自分を彩る色になる
そのことに気づかないで 歩く日々ほど
虚しいものはない

わたしたちは

言語を音以外で発することはできても
心に留め ....
片田舎の単線はこころの隙間を
ゆっくり増やしてゆく時間がある
まるで泥水のなかを泳ぐように
深くヘッドフォンを刺す

信号のない、点滅した街の
壊れたコンクリートの道を
みんなに ....

発泡酒のプルタブを引くと、パシュッ、っと小気味良い音がする。
慌てるように口に含むとそれは、命の流れのように食堂を通り、胃へと収納される。
濡れた髪をガス屋に貰った安く薄いタオルで拭く。
 ....
ひだかたけしさんのゆるこさんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さいはてより_-1- ゆるこ自由詩224-4-24
2022年5月16日- ゆるこ自由詩322-5-16
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