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{ルビ冬の雷=ふゆのらい}マクドナルドは混んでおり
紙の白寒しインクは北斎の藍
餅の黴削ぐ母在りて台所
冬苺 逢いたい、だなんて今さら
倒れこむ人の音かと しずり雪
空咳 ....
夏の雨が降るとやってくるシロイルカ
冷蔵庫から勝手にサーモンなんか出して盗み食いしてる
(いいけど、いいんだけどね。そのために買っといたんだけどね。柿の種もあるよ)
腹が満ちたら、さてっと、やる ....
春は淡い
命がそこかしこに生まれては散る
風はそよぐ
樹々の葉がさざ波になる
風と水は似ている
そうかな
そうだよ
どちらも掴もうとしても掴みきれない
手のひらを開いたとたん
そこは ....
十月になっても初夏みたいな日が続き
小さな畑でおくらの収穫をする
母は
穏やかでなんのわずらいもない日よりだと言う
この小さく可憐で柔らかなおくらの花が
せめて実になるまでそれが続きます ....
夏の夕暮れの
そこは片隅
母の白い指のすきまから
転がり落ちた
ひとかけらの氷のゆくえを追った
蝉の声が遠のく
逃げていく蟻の触覚
氷は崩れ、いつか傾く
音もなく
あとかたの水
....
おだやかすぎる静止画
雲さえ止まってる
コンビニまでならんで歩く
とうに背を越していった娘の中に
小さな娘が見え隠れする
つかまらない鬼ごっこ
今日の空から降ってくる光は
束になって ....
いとしいといわない
愛しさ
さみしいといわない
寂しさ
祖母と行く畦道
ふゆたんぽぽを摘みながら
手は
手とつながれる
枯れ野には
命の気配がして
墓所には
命だ ....
小さなサイコロが
ころがっていく
平坦に見えた道に
傾斜がかかりはじめたから
なにもかもが
かろやかに
だけど
のがれることはできない
さよなら
さよならも
すなつぶも ....
うすい影がゆれている
くちばしで
虫をついばむのだけど
やわらかな影であるから
獲物はするりと逃げてしまう
{引用=命でなくなったものは
もう命には触れることができない}
それでも ....
竹の子の皮には
小さな産毛が生えていて
まるで針のよう
はがすごとにちくちくする
皮の巻き方は
妊婦の腹帯のように
みっしりと折り重なっていて
はがされたとたんに
くるりと丸くなる
....
立ったまま
枯れている
あれは
孤高の命
もうおひさまをおいかける元気もないし
だれかをふりむかせるような輝きもない
けれど
おまえがひまわりで
凍えながら
戦い続けているこ ....
かつて風船には二種類あった
空気より軽いガス製と
人間の息製と
人間由来の僕らは
空を飛べないはずだった
小さな手ではじかれて
ほんの少し空を飛んだ気分になって
じべたに落ち ....
万年筆の血液が乾いてしまったようだ
無理もない
数年うっかりと放っておいたのだから
いちにち、はとても長いくせに
すうねん、は
あっという間に感じるのはなぜだろう
風、が通り過ぎていく
....
ひだかたけしさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(13)
タイトル
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カテゴリ
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日付
冬の雷
-
そらの珊 ...
俳句
3*
24-1-15
シロイルカとの日々
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
23-8-7
赤いちりとり
-
そらの珊 ...
自由詩
15*
22-4-16
おくらの花
-
そらの珊 ...
自由詩
15*
21-11-6
氷流
-
そらの珊 ...
自由詩
9*
21-6-25
冬の散歩道
-
そらの珊 ...
自由詩
7
20-12-29
小さな散歩
-
そらの珊 ...
自由詩
20
19-1-18
夏の入り口へ
-
そらの珊 ...
自由詩
20
18-7-15
水辺の魂
-
そらの珊 ...
自由詩
19*
17-5-20
竹の子の皮をむく
-
そらの珊 ...
自由詩
17*
17-4-14
冬のひまわり
-
そらの珊 ...
自由詩
25*
17-2-10
風船革命
-
そらの珊 ...
自由詩
19*
17-1-23
ふたたびの夏
-
そらの珊 ...
自由詩
15+*
16-7-21
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