すべてのおすすめ
ふだんは優しい女房が
時折、般若の顔になり
言葉の弾丸は
だ・だ・だ・だ・だ
だ・だ・だ・だ・だ
だ・だ・だ・だ・だ
柳のような面影で
げっそりとした
僕の髪を靡かせ
遠い彼方へ通過 ....
人を殺したい人が
そうでない人に混じって
そうでない人に
危害を加えるから問題なので
人を殺したい人には
正直に名乗り出てもらって
人を殺したい人だけで
一ヵ所に集まってもらって
後は ....
久しぶりに晴れた
雲がいじわるじゃない日
久しぶりでごめんと
きみの前に現れた日
頭をかきながら
鼻の下を指でこすって
仕方がないな
なんて笑顔で語りかける
きみを見たのも
久しぶり ....
抱きかかええて寝た一升瓶に麦茶が入っていた
犬を連れた二人の男が行き会った
血統書付きの犬を連れた方が自慢を始め もう一方に
「雑種なんか飼うのは時間の無駄だよ」
ああ 好きか嫌いか別として
そんな考え方があってもいいのだろう
もっと ....
会社の帰りに実家に寄り
母を乗せて 病院に行く
入院している父に会うため
一日中 林檎畑で働いた後
母は着替えて 私を待つ
七十歳を超えて 疲れただろうに
駐車場について 歩きながら
....
かつて恋した人に会える
年に一度の特別な日
もう二度と
ふれあうことはなくても
恋しい恋しい人
許されない恋だったから
別れはすぐに訪れた
終わらないままに
引き裂かれた恋だった
....
砂糖黍畑の間を
女と歩いた思い出がある
二車線の道路に
茶や緑の葉っぱがせり出し
そよいでいる
陽光に放たれたその道は
とても荒れていた
一時間歩いても
....
おどろいた
あなたのそばを
時間が通り過ぎてゆく
たじろいだ
ぼくのそばを
群集が通り過ぎてゆく
頭上にひろがる
無限の青空
足元にひろがる
永遠の地面よ
(ちろり ....
埃まみれの10年ものの扇風機は部屋の片隅でいつ発火してやろうかと考えているよ
毎日毎日遅刻ギリギリで飛び出すあの娘
今日だってきっと、足の指で止ボタンを押すんだ
どうしたって10 ....
それぞれの花火で
照らされる君の顔は
表情がコロコロ変わる
笑ったり少し哀しそうだったり
一生懸命写真撮ったり
一瞬を切り取ろうとしてるね
でも少し遅いよ
そんなものより ....
八月。
私たちの街は。少し空気が、変わる。
街宣車が増える。黒塗りの車。
スピーカーから、流れるテープ。
ツーリストが増える。
大型バイクが空気を、揺らして。
外国人が、増える ....
私があなたに恋していたとて
それはあなたには
なんの関係もないことだ
あなたが私に恋していたとて
それは私には
なんの関係もないことだ
そんな二人が
腕を組んで
無表情に
同 ....
銀河のほとりには
ため息たちが花開いて
湖面は
ゆらめく
つかの間の風のなかに
つかの間の風のそとに
言葉の実る予感、が
色づいて
瞳の奥を波が走る
....
誰かに
あたえられた価値観で
装飾したわたしだった
真実を直視するのは
思っていた以上に
重くて
でも
おかげで
地に足が着いたような気がするよ
自分を知るたび
....
ずっと辛くて 今でも泣きたくて 喜んでる時も不安で
いつだって悩んでて いつまでも不安で
君に会いたくて 好きで しばらくのあいだ 涙ためこんでた
気持ちが楽になったら そのままでいたい
....
真夏の彼方から
静かな夜空へと手前に延びる
扉を開けると
独り涙に濡れている君がいた
ぽろぽろ汗を流しながら
仕事から帰り着いたばかり
ずっと一緒に生きていこうと
伝えた僕は
花瓶 ....
思考と感情の
間で揺れる
ブランコに乗って
追い駆けた空
手を伸ばせば
届きそうな星でも
誰かが困ると
見るだけにした
夢と現実を
繋ぐト ....
薔薇の花が一輪
掌に横たわっている
棘だけが未だ鋭く
チクリと私の皮を刺す
死して尚
痛みを与える
美しさ
庭仕事を終え、
麦藁帽を脱いで
額の汗をぬ ....
あの星のように
輝ける人は
振り返らずに
歩いて来た道を
信じているから
進めるのだろう
強くなりたいと
願う心に
当ての無い夜は
....
同じ空を見ていたくて
同じ空気を吸いたくて
同じ光を見たくて
同じお話で笑い合いたくて
同じご飯を食べたくて
同じ布団で寝たくて
同じ曲を聴きたくて
....
花火のおとだけ聞いている
火災ビルからひとが落ちてくるような
ドスンとも
ガタンとも
なんとも言いようのない破裂音がする
夏の湿気とうごかない風
花火大会
浴 ....
川の底に揺らいでいる
藻のように
空気の流れに逆らわず、
その身を風に預ける
静かに息を吐き 吐き
お腹の中にある
心の中にある、
全てのものを吐ききる
空っぽ
身体中が空っ ....
拝啓 牢屋のあなたへ
ワタシは裸足で歩くのが好き
アスファルトの上も
浅瀬の中も
はらっぱの下も
足裏から伝わるエネルギーが
ワタシの原動力
靴下履いちゃうと
....
どんなに優秀なものも
優秀ではないものも
燃されてしまえば
灰になる
どんなに貴重なものも
貴重ではないものも
燃されてしまえば
灰になる
風に従順な踊り子となって
....
視線
子供の頃
車の窓から月と太陽を眺めて思ってた
彼らは一体どこまでつきまっとてくるのだろう?
父親にせがんで アクセルを全開にしてもらっても
振り切れない 奴らの視線もきっとそう
....
争いはなくならない
ラブ・イズ・デッド
ぼくたちはやりきれない
悲しくてやりきれない
第三の視点を持とう
悲しくてしかたないから
第三極に憧れよう
知らない世界が待っている
何だって新 ....
何度、心から良い人になろうとしたか
ちゃんと話を聞こうとしたか解らないのに
カスだからかな スカスカに ぬけてしまう
重い漬物石のような思い おなさいころからの
もっとも親しい人たちから ....
誰も
教えてくれないのなら
美しくなるしか道はない
不要と必要との分別方法を
自分独りで身につけて
圧倒的な過酷さで
美しくなるしか道はない
その内側を
誰もが ....
立脚点
あふれる
おもいを
言葉に託し
いますぐ
誰かと共有したい
心の忙しい人もいるでしょう
ひとり
友達も見つからないまま
静かに
書き留めた
自分の言葉
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282