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伝子組み替えでない奥さまがいる
凍てつく月夜
頬伝う涙の骸
砂地に寝(しん)取り
家想う
明日も狂気と正気の狭間
緊迫した状況下
けれどヒューマン
満月の下
目を見開き鳥が鳴く
無表情なコンクリートは
四角く空を切り取っている。
八階建ての建物の中庭から
見上げた景色は
井戸の底から見上げたようだ。
空は透明感が増し
心の無駄な黒い部分を吸い取ってくれる
そんな ....
今月で
31歳になってしまう
あれ、この前30になったばかりじゃなかったっけ
あれ、この前忘年会したばかりじゃなかったっけ
なにやってたんだろう この一年 なにやってたんだろう ....
二本脚の椅子を作りました
自分を信用できない人が
自分を信用できるようになるために
この椅子に腰掛ける人は自分の足を使わないと
座ることができません
二本の椅子の脚と
自分の二本の ....
きこえてくるのは拳(こぶし)
吹き抜けるかぜだ
三人で掴んだ世界の頂点だ
親父は独善的に漫画の世界のテクニックを教えた
それしか知らない親父の悲しさを
俺たち兄弟は世界に出て初めて気付く ....
わたしにお母さんが居たら
うんと甘える
まず確かめてえっと
うんと甘える
夢じゃないよね
お母さんが居たら
お母さん!
って呼んでみたい
そしてなぁに薫ちゃんって
わたしの顔を
....
よわかあないよ
ぼろぼろだよ
ぼろぼろになれるくらい
おれまだげんきだよ
つらくてかなしくて
そんなじぶんがまた
つらくてかなしくて
きゅうにつばが
....
下準備して
狂いだす
長い睫毛がある
人には身体があって
それを包む心があって
更には世界がそれを包み込み
玉ねぎのように、
剥いても、剥いても
涙しか出てこない
私たちは
芯なのか
それとも ....
真夜中の扉を開けて
裸足で駆けて行こう
たくさんの流れ星が降るという
星降る森へ走って行こう
キーンコーン
いろんな色の流れ星が
きらめきながら落ちて行く
金属的なその音は
真 ....
車の前を
カラスとっとっとと横切る十二月
二本足で
黒い姿がひかってる
そのもっと後ろ
まっかな山
急いでいるのは私だけかな午後
カラスの地についた二本の足が
私の目をもってっ ....
「すみません。おひとりさま1パックまでなんです。」
その日
特売の卵を2パック
かごに入れていた老人は
無情なレジ係にそう言われ
1パック取り上げられていた
解けかけた雪が
昨夜 ....
仕事柄
保育園や老人介護施設を訪れる
人生の入り口と出口
もちろん私は後者にちかいあたりを走っているのだろう
少々息を切らしながらも
保育園児に捕まるとなんどでも同じ質問をしてくるの ....
無題の書をひらき
ドアを叩く
誰もいないから
自分にだけわかる詩をかいたけれど
もはや自分でもわからない
こんな日は
君の詩をよみたい
技巧派がつくりだした行間で道に迷い
言葉の枝を捨 ....
僕は目を瞑り
夕暮れの国道に彷徨う仔犬のことをちょっとだけ考える
カーラジオから明るい声が
逃げ出しちゃった犬の情報を
お寄せくださいと呼び掛けている
犬の種類 大きさ 毛の色
首輪 名前 ....
やっと会えた母は、とても穏やかな顔をして眠っていた
真新しい白装束 解剖の痕跡も知らず
すでに身体は綺麗に浄められて
「コロっと死にたい」
いつもの口癖通り、突然の呆気ない最後だった
入 ....
普段の私は40Wくらいの明るさで
人に会う時は60Wになる
さらに仕事中は
100Wの明るさで全開だ!
しかし100Wの電球は
消費電力が大きい過ぎて……
電球がすぐに切れてそうになり ....
ハッキリと分かれた
新緑の出来 不出来が
皮肉にも映えている
豊かだらけの様は
皆 退屈に見えて
つまらないと
頬杖つくけど
清らかも濁りも
この平面では普通で
なんのたわい ....
そのダジャレ言わないと死ぬの?
<ふたりのテーブル>
なんとなく用もないのに
無性に話しかけたくなって
でも何も用がないのに話しかけたら
あきれられるんじゃないだろうかと怖くなって
コーヒーが飲みたいと言ったら
いつも
....
ちょっとおっちゃんの話聞いたってやぁ
つまらん呟きやけどな
資格ってあるやろ
あれはなんのためにあるんやろうな?
会社のため?
自分のため?
実務にそぐわへん知識や
....
ホントのホントに生きている
ツッコんではいけない悪い見本を見た
折紙の伝説から一枚、不審な主人公を取り出すと、
私は体の内側からエナジーを燃やし一羽のオルガンに変身する
力強く弾かれる黒と白の鍵盤が空高く舞い上がる
海のうねりの様に
僕は君のことを誤解していたかもしれない
昨日の夜
君は満月を見て
あの月はきれいだけど
わたしの手の届かないところにあるといった
でも
たとえ手が届かなくても
満月は君のいうとお ....
青や
赤や
白で
例えすぎて
汚れた
それは
指先
で
すこし
ふれたら
名前がついた
もっと、
最初から
ふれていたら
色なんか
なくて
とうめい
で
いれたのに ....
ごめんね、ありがとう。
どうしてかな、わたし。
やさしくできなくて。
きまずいときも、
なまえをよんでくれたこと
うれしかった。
ごめんね、ありがとう。
わかっていたのに ....
叫ぶことには理由はつけられない、それが真理に近ければ近い分だけ構造は複雑化していく、考えちゃいけない、頭で何とかしようなんて思っちゃいけない、そんな思案をしている間に果てしない遠くまで離れ ....
すんげぇ綺麗なエキストラがいる
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