すべてのおすすめ
真夜中に石畳の狭い路地を歩く。
すべての家々の窓は閉め切られ、孤独のうちに
私は己の半身と夜を語る。
時の歩みはいまだ遅い。
真夜中に浸る欲望を持つ者の頭はたえず動いている。
昼間の ....
足首ひねり激痛ひろがる青空
君のいえまで後すこし
文学すてて
お祝いしましょう
今日は君のたんじょうび
コンクリートぬらす通り雨
言葉でつくられた虹ひねり潰し
現代詩すてて
お祝い ....
つばめの仲間は待っている
雛たちが飛べるようになるのを
せかすわけでもなく待っている
その羽がそろうのを
みんなで集まってみせている
飛ぶってこんなに素晴らしい
飛ぶってこんなに楽しい ....
虹を渡る汽車 空の駅
爪先で弾く夏
くちびるに影法師
背中のロンド
ラムネ壜に閉じ込めて
水の匂いのする靴音
いいえ あなたの声色
雲間に擬態する日だまり
いいえ あなたの胸元
飛び跳ねた水の中 ....
いたみ。
それがひとつ、
水たまりにうかんでる。
とろとろの月といっしょに
サンダルをひっかけて
コーヒーを買いにでたり、
すこしだけひらい ....
まっピンクゴール裏
アジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメント一回戦一発勝負
ダービーの息はずっと過呼吸
おぉ バモス セレッソ
セレッソ セレッソ バモス セレッソ
おっおっお ....
もつれた毛糸をほぐそうと
ひっぱったり、ひっくり返したり
しているうちに
かたい結び目
いくつもできて、みつかります。
ああ、これはもう、すんなりとした一本の毛糸には戻りません。
しな ....
となりの、しばは
あおい、というけれど
いくつになっても
いいなぁ、いいなぁ、と
たにんをうらやんでしまう
てのなかには
たくさんのしあわせを
だいているというのに
わ ....
全ての虚無を抱き抱えて
宇宙の果てで眠ろう
僕にはもう
朝も夜も関係ないんだ
闇の向こうに浮かび上がる
君の姿
無限に広がる升目で
終わる事のないオセロをしよ ....
傷つく準備
傷つかない準備
私は傷つく準備のほうをとる
一人では生きてゆけないから
なんども分かったことだから
傷つく準備のほうをとるのだ
傷つく準備
傷つか ....
台風の目の中で
りんごの皮をむく
なすがままに
つらつらと
*
わたしの水筒は
風邪をこじらせて
夏がくる前に
しんでしまった
(ヒマワリのたねを四粒入れて
からからと振ってやる)
からん
からん
からん
からん
(あっけないほどのあ ....
君に会ってから空が青い
人形のはらわたを見ている
一昨日前に購入した人形を過失により踏みつけた結果だ
俺は決してそんなものを見たくてこの人形を買ったわけじゃない
だけれどもそのはらわたはとても誠実で
....
じいさんを
三枚におろして
それに串を刺します
串を刺したじいさんは
大きな鉄網の上に
置いておきます
ここで用意してきた
大量の藁に火を点けます
火が大きくなったら
鉄網ごとじいさ ....
集団で
鶴見駅前のパチンコに行く途中の
東鶴見川大学ラグビー部員の列に
チクワを持った男が乱入し
チクワを振り回しながら
「真ん中の穴に
キュウリを入れて
簡単なツマミにしたろか!」と
....
酷い話だ
身内が横たわっていても
涙一つ出やしない
酷い話だ
悲しくならなければいけない
と自分で言い聞かせても
涙一つ出やしない
酷い話だ
死に顔をじっくり見ても
とて ....
朝
けたたましい山羊の蹄が頭上を通過する
夕べの取引先からのメールが
全て獅子唐に変わっていた朝だ
二、三日前から不穏な空気が送電線を伝って来て
この朝の微睡みの中
それは形づいていったん ....
大きな庭より素敵な小さい花がある
壊したくない腕に抱きしめられている
すすんでは後悔して
そんなくりかえしのための夜がある
空がまっくろでよかった
そんな風にいつも想う
みられなかったり
みえなかったりで
暗いのはいいね
あかりが目印になって
そ ....
あのときより
たくさんことばをしって
いたみもしって
やさしさもしって
なのに
すべてを
あなたにじょうずに
つたえる
すべがなくて
よるのおとを
ききながら
ひ ....
なにもない、と
なにももっていないと、
ぬれたよる
それも
いつかこえて
おとなになった
なにかをにぎりしめていると
おもっていた
てのなかに
ただくらやみばかり
あつめて ....
おい、ちょっと待てよ
どこ行くんだよ
そっちじゃないって
なに泣いてんだって
なに怒ってんだって
俺が求めてんのは
そういうのじゃないって
俺の話、聞いてんのかよ
それ、なんなんだ ....
君の手をひいて幸せへ抜け出す
たくさんのひとと
じんせいのこうさてんで
であう
ないたり
わらったり
かけがえのない
あなたとの
あのとき
きみとの
あのとき
こころをずっと
ふるわせて
....
真夏の夜に飲む
一杯の冷たい水で充分だ
想像力は限界を超え
はるか宇宙へと飛翔する
月は不気味に光っている
もうすぐ夜が明ける
星々も消え
やがて黄金の太陽も昇るだろう
すぐ近くで 笑っていると分かっていると
それだけで強くなっていくようだった
それは私の特別だったと気づいた
一人でいるのはやっぱり辛いので
傷付いてもまた会いに行こう
時間を持て余して
....
レジで働く
バイトのおねえちゃんに
あなたも100円ですかと聞くと
私を安く見ないで!って
怒られたので
100円ならどこまでですか?
と聞き直したら
意外とかなりの線まで
出来ること ....
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