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私があなたに話しているのを、そこから見ているあなたがいて、
私が私自身に話しているのを、どこかで見ている言葉がいた。
あなたに向けたつもりの言葉も、結局は自分自身に向けられていたのかもしれない ....
自分の住んでいる街の全てを
知っているわけではない
街歩きして
良い店に出逢ったり
懐かしい同級生に逢ったり
懐かしさばかり
目につくけれど
街は年々変化している
新たな発 ....
兎角
私の発声には混濁が付き物だった
息を吸って吐いて
脳みその奥深くをぐるぐるとかき混ぜる作業だった
マスクをした状態で
咳やくしゃみをした時の
飛沫が飛ぶ様子を
特殊なカメラで ....
過去形の歩き方で温い無音の影になって朝を待っている。
きみが手を振ったら発光するみたいに約束を喉に沈めた春、表に出さない感情を分かり合わない、脆く引き摺るわたしの曇った声を憶えている。
....
あなたを愛した瞬間に
なにかが変わる
音がした
淀みやしない想い抱き
眠れぬ夜を
愛のせいにして
このまま私を離さずに
一秒たりとも
全てのドアを開け放して
あなたが ....
僕の日本地図はけっこうゆがんでいる
大陸文化を隔てた極東の地理的条件
喪失するすべもうしなわれた子守歌
僕の世界地図はききなれない地名でみたされ
国際情勢は新聞の活字とTVのアナウンス
....
○「百射会」
支部で恒例の百射会があった
今年は42本あたった!
一昨年よりも倍近くあたった!
朝から夕方まで時間がかかったが
貴重な体験であった
40代の主婦が
弓を習い始めてよかった ....
今夜、懐かしく
灯が点り
生まれたばかりの感情が
せわしくせつなく
揺れている
(遠い故郷を追いかけた
夢見の中に居るように
深い夜は透明な
滴に濡れて更けていく)
心の底の永 ....
その灯りが灯ることの全てがわたしの全てで、公園に腰かけたり、元気そうな集団を避けて歩いたり、目と耳と鼻と口と手と生き物と複数の壁、この部屋での暮らしが綺麗な明るさになれない。
マンションの知らな ....
もろバレなキミへの気持ちは
どこからが恋で
どこからが愛なの?
駆け引きも
ままならないくらい
あたし うわの空
こんなに夢中な恋愛
初体験 未経験
いろんな思い出 作 ....
ひいでたひたいに
向日葵がいる。
つきぬける蒼を
みつめながら、
しみじみ
そう
おもう。
しみじみ。と
そう………おもう。
きみがいる黄泉から
向日葵が聞こえる。
もうすぐ
七月だというのに
蝉の声が
やってこない
やってこない
夏の便りは
たらいまわしにされて
ちっとも
ポストに届かない
まちくたびれた
ポストは
うたた寝をして
....
全てが終わり
全てを失い
命は保たれ
風が吹き
この静けさのなか、
この透明のなか、
私は深い井戸の底に居て
寒さと闇に震えながら
一日に一度の来光の
その瞬間を待っている ....
あの時
死んでくれていたらねぇ
深い溜息の後に
小さく呟いたアナタは
あの時
命だけでも救って下さい
確かにそう言った
あれから六年の歳月が流れ
あの時三歳だったこの子 ....
なんらかの収束あるいは
静かな夜の変拍子
子供達は混沌の外縁でガラス玉と戯れ
老人はじぶんの黒檀の棺を磨き上げる
トロル達は住みなれた谷をはなれ
いつか丘をこえて緑の祭壇にたどり着く ....
衣替えの季節になると
高校生の白い背中は
汚れる前の消しゴムみたいで
名前などなくても
世界を変えてしまう走りをする
朝が早いうちに
知っておきたい未来のことを
自転車のカゴに乗せて ....
胸にぽっかり
月が出た
キミね、さっきから云ってることが
酸味が効いて、さっぱりだ
そうか、だからうっかり
思い出しちゃったんだな
たま ....
俺の名前を知ってるか?
俺の名前はヤクの犬ってんだ
危険な名前だろ?
正直に言えよ
けど俺は
案外気に入ってるんだ
暗い名前だと
お前は思うか?
そうだよな
俺も一人孤独な夜は
....
ある人から
窓をもらっていたことを思い出して
とりだして開けてみた
窓の向こうは
地平線まで何もなく白い地と
日も月も雲もない白い空
ふとその地平線に
何かの影があらわれた
だ ....
若輩者が社会に従わず
ブレーキを踏まずに暴走しても
市民をざわつかせるのは
見放した市民の責任だと言う
まだ先があるからと許される貴族
暴走貴族
自分に酔った暴走運転も
酔っぱら ....
君が死ぬとき
流す言葉を集めて
冷たいコップの中で
氷に溶けるのを見ていたい
季節が変わる頃ってのは
何もかもが不安定だ
雨の温度や風の強さ
気に食わないものばかりさ
君が死ぬ ....
脳みそを溶かすような金麦のジュワっとした喉越しに
今日の海を溶かし、流し込む
夏の味だって、まだ梅雨真っ只中だけど
スイカの匂いと塩素のつーんと痺れる感触が瞬時に思い出される
夏、というワード ....
駅前では 公衆電話が姿を消した
さびしいね
あなたが途切れさせた連絡網
伝言を覚えたあの子が
家族に話さずに旅立っていくよ
改札口はシュレッダー
ぼくたちを他人にして
誰もが無言で通りす ....
自分をいい人間だと思ったことはない
薄っぺらいし 騙し騙し 取り繕ってきた
でも たまには僕の鼓動に合わせてくれないか
と甘えている間に
犬が餌を強請る。
....
街
遮断機が下がり血のような警鐘に淡い想いは砕け散る。通過する車窓とつながる間もなく街はもとに戻る。
冬の浜辺に置き去りにされた一つの椅子
冬の浜辺に置き去りにさ ....
登山は
いつでもどこでも一歩、一歩だ
あんなに高い頂上まで登れるだろうか
と思っても一歩、一歩歩いていけば
頂上に着くから不思議だ
登山はどんなに苦しくても
自分の足で一歩、一歩だ
スー ....
インターネットを
眺めながら飲む
ホットコーヒー
うわべだけで感じる苦味と渋み
うわさだけで感じる臭いと温度
うまいまずいではない
人生の眠気を
吹き飛ばしたいだけ
西陽が射し込むイートインで
コーヒーを飲んでいるわたくしに
黄金に染まる街並みが
光溢れさせ迫って来る
その瞬間瞬間の美しさ
この星の大きな優しさに
包まれ私は法悦となる
地球の青と ....
いま 生きてるって事が
素晴らしくて
いま 息をしているって事が
奇跡で
こうして読んでもらっているって事が
何かしらの縁で
なんか導かれてるんだよね
神をも超える何 ....
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