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ここ数日来の寒波で凍てついた地下鉄の連絡通路に
場違いとも言えそうな親子連れの姿

乳母車を押し歩くお母さんの脇には小さなおんなの子
お母さんの手助けと押すのを手伝っているようにみえるけど
 ....
毎日毎日僕らは
激辛の料理ばかりでいやになっちゃうよ
ある夜僕は店のおねえちゃんに
強引に迫ってボーイに連れ出されたのさ
はじめて食らったタイキック
こんなに痛いとは思わなかった
おケツの ....
寒い寒い凍った 夜
月も凍っている

こたつにもぐり
ここちよく酔った
あたしは
貴方の肩に
頭をもたれる

互いのキモチを確かめるように
手と手を絡め合い
貴方の手を
胸に押 ....
彼女から発せられる
ことば、旋律は
街中を彷徨う

歌声は力強く魂を揺さぶる
六〇年代ニューヨーク
カフェで行われた
ビート世代の詩の朗読会
擦り減った石畳の路地裏にあるガスライトカフ ....
窓の向こうに見える海
風に揺れる長い髪
陽だまりでまどろむ猫

白い壁は時を忘れさせ
青い空の果ては誰も知らない

閉じ込められたい あなたと二人
綺麗事はいい
この場合のいいは もういいのいいでなくて
よいの いいなのだ そういっているそばから
よくないことが起きる

私の恨みは凍らせる

君の隣があいているね 座っていいかな
 ....
轟音の中を君と駆け抜ける刹那に見る未来のような輝き、いつだって俺は考えていた、いつだってそうだ、行きつく先は未来でありたいと―留まって同じことを繰り返しながらいかにも進化しているみたいに見 .... 道を白くさせるていどの雪が

ちいさくすうっと落ちてゆく

あれから16年

あの竹の切り口にも落ちてゆく

それはろうそくの火で瞬くまに乾いた

混乱はやんだ

喪失だけはい ....
つきたくもない嘘をついたら
ひどく消耗して眠り込んでしまいました

起きても何もする気になれず
また眠りの中に逃げ込んで

眠っても眠っても眠っても眠っても
どこにもたどり着けないのでし ....
俺がどんな言葉で話をするか君に判ってもらえるだろうか
俺の大脳皮質からウミガメの卵のようにぽろぽろとこぼれてくるものの形状が
君の感覚野にまで届くことがあるだろうか
凍えるカーテンの向こ ....
手紙の言葉を
口の中で反復しながら

月の墜ちた水を掬い上げ
砕ける欠片を喉に流し込んだ

言葉を飲み込み
生成し、消化して
闇に融ける声で囁く

掌に残る水滴
掴めない、残らな ....
ブックオフの前の客引きのしましまのスーツとか
角海老ソープの前の客引きのジャージとか
よくわかんねぇけどそこらへんの人にきけば
どうやったらチンピラになれるのか答えてくれるかな
泣いて泣いて泣 ....
べつにいいよ。

あいたい

あいたい


わらっていいよ。

あいたい

あいたい


てのひら、

つまさき、

きみのそば。
クリスマスの傾斜


ある盲目の糖尿病患者は公園に捨てられた。
恐怖と我が儘と、生々しい生をぶちまけた末に、ごみのように捨てられた。
医療現場という受け皿で、あってはならない事、ではあ ....
オーストラリアに遊びに行っていた恋人に会いに大阪にいった。
そこは他人事のように寒かった。紫色の夜だった。
ストックホルム?大連?どこかでこんないろの夜を見た。冬だった?夏?春か?
店は料亭どく ....
夕食のとき赤ワインを
ボトル1本飲むと
夜中に必ずお腹が痛くなって
トイレに3回は行くことになる
するとエリカ様が起きてきて 
「またゲリピーなの!」

そして私がトイレの中から
かす ....
ひなびた温泉地の
居酒屋で
地酒の熱燗を呑む

まわりは
方言を使う
地元のお客ばかりだ

あさりの酒蒸し
厚揚げ豆腐を
肴に
2合の徳利を
猪口に注ぐ

木作りの梁
温 ....
ホオジロザメが泳ぐ町で みんなの夢は干涸らびてゆく
魚は漁師を釣らず 熊はハンターを撃たない
鋼板が打ち込まれた日 月は仕掛けを放棄し 干潟は干潟であることをやめた

よく晴れた青が どこまで ....
ぼくの
気持ちを
どう伝えよう
はじめて
出会った
あの日から
君にもう夢中

誰にも
言えない
ひそかな この思い
君だけに 伝えよう

ぼくだけの ひみつ

ひそかに ....
君と歩く朝方の冬の道
気の遠くなる距離感
吹雪け

そして、凍死してしまえばいいんだ


自殺願望は甘いドーナツ
君を想うだけで
真ん中に空いた穴に
ダイブしたくなる

ゆ ....
雲は
おおいそぎで手をつないでゆく
下では子供が
ゆっくりと転がしている/雪を

だるまになるまでそばにいたいよ
雲の塊
待っておくれよ

冬は
想いをカタチにできる季節
二段重 ....
三年は居ると思ったのに一年で帰ってきて

高校を卒業して都会で寮生活をしながら働いて
帰りたくて故郷に帰ったけど 親は怒った

だからお前には無理だから行くなと言ったのに
どこまでも行くと ....
              110116


誤解を恐れず
界を恐れず
カンマの威力と
中点の躊躇
きれいな顔に
泥を塗る為体
(テイタラクと読む)
記号辞典を開き
記号の読 ....
いろんな言葉を
吸収して咲く花になる
その花は
黄緑色の呼吸をするの
太陽をいっぱい浴びて
かえすため
蟻の憩いの場になればいいな
小さな安らぎになりたいな
「ただいま」君の声
「おかえり」と返す
伸びてくる君の手
掴む僕の手

それが光さ 君の目に映る
それが命さ 僕が知っている

不機嫌な君の声
知らない顔でいよう
伸びてくる君の手 ....
<マクシム、どうだ、
 青空を見ようじゃねぇか>

近代詩人のこのフレーズ
    たまらなく好きだなぁ

そして おらは 追記してみたい

   透きとおった四次元の神話 ....
しぶく  鳥は二足歩行です

足跡てんてん
小さくて
羽ある君の小さな跡に
視線だけでついてくいつまでも

てんてんの跡は
命を知らせ
自分のたってる場所にふいに
鼓動が響く
 天上からもち帰った
 大切な荷物のように

 わが身に替えてもと
 あんなふうに胸ふかく抱いていた
 母がいた
 から、きみがいた

 母がたったひとつの宝物と
 わが ....
伊達直人がホテルをでて朝の商店街を歩いていた

四方に広がるせまい空

雲ひとつない水色をながしていた

まだ冷たい商店街

異国の山麓に広がるバザールのようだ

路地には猫がにら ....
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