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古傷を隠した真ん中に
君の指先が届いた日
もう崩れても良いと思った
痛々しく泣いて
少しも動けないはずなのに
君の吐く息で
飛んでいける気がした
恋をすると
皮膚は薄くなり
僕たちの ....
光が ふるえている
小さくかすかな光が ふるえている

君の中の
青く昏い場所
小さくかすかな光は
自らの源を知らず
また何を照らすのか知らず
小さくかすかなまま ふるえている

 ....


桜吹雪

桜絨毯

脳みそだって量より質なんだよな
毎日毎日毎日
頭使いまくり
脳みそだって品質落ちるよな

履いてた靴の底がすっかりすり減ってた
その事につい最近気付いたよ
靴裏の滑り止めがなくなって
 ....
ここのウリはこってりカレー

ぽってりしていて具はないの

っていうかみんなとけてる

沸かさないように

焦がさないように

朝からずっと煮て

ほぐして

漉して

 ....
過ぎていく日に
遠くに見えた街を
見ている 僕


そして きっと親も
見ていたであろう夕暮れを
知る 僕は


明日 君はもう いない
悲しく僕は
思っている 一人で
訪れたのは君に会うためじゃない
そもそも君は此処にはいない
谷の翌檜が風邪を引いたので
薬を届けに行くところだ

足のない風が五線譜をくすぐり
君はひと振りの枯れ枝
弦に乗せた指が踊り始 ....
本当は10文字あれば全部伝えられることも、わたしたちは何百倍も何千倍にも引き延ばして、そうしてそれが密度の高い透明な刃物になるんだと、伝えるということは傷をつけるということだと 言ったね 胸に受けた切 .... 鳩をひいた
寒風ふきすさぶ
灰色の空のしたで
平和の祭典など
鳩の世界にはない
だったらどこにあるのか
あるのはおれの世界でだ
鳩も死に
人も死に
俺が死ねば
永続に無化する世 ....
手にしたとたん重くなるスノウグローブを覚えていて

なにかを覚えていることを思いださせてくれる風景にわたしがよみがえる


木製の土台に細工されたオルゴールは壊れていて  少しの揺れでま ....
饒舌な彼女の言葉をメモに起こしてみる

初めはほらこんな具合

きれいだ

でもだんだんと文字が乱れて

筆記体

草書体

ついには単語と矢印のチャートになって

絵記号 ....
僕は目を開くことなく
いつかの友達のことを思う
今 何をしているのかと


パソコンの画面の空へと
今日も帰るのだろう
駅から出て


僕はきらびやかな繁華街の
信号機を見つめる ....
誰かが作った雪だるま
笑いながら数えてたら
いつの間にか黙りこくった
ねえ柊
バス停まで歩こうよ
君に意地悪出来るのもたぶん今日が最後

何も約束しないまま
どちらからともなく小指を繋 ....
ながい沈黙が饒舌をはらみ
言葉を産みおとすとき
海がきこえる。

海をついばむのは
歌を忘れて後ろの山にすてられた途端
歌いはじめたあの金糸雀でなければならない。 

瞬間という永遠が ....
雪がきれいにふる音のふらないさむく白いつめたいつまさき声のいないそれを作成しゆるさない影たくさん温かく春に戻っていくまぶしいつめたい朝のゆき 世界っていうのは
自分に与えられた箱だから

自分はその中で
精いっぱい生きるだけだ

気持ちいいも
悪いも

自分の中にだけある
何もかも嫌になる日が
時々ある

自分で扉を
次々に閉めていく感覚

人が
嫌い。

自分が面倒くさい

被害妄想過多で
勝手に疲れている

ああ残念ながら
私はめんどく ....
杉の木の地肌には

落雷の焼け跡があって

炎の枝を広げたその後に

彼は大きな枝をまた伸ばした

彼の肌には苔のいい匂いがあって

失ったてっぺんを補うくらいの広い枝を

私 ....
家に帰る時
電車に乗っていたのだ
地下鉄の暗がりの中で


歩いていたのだ そして
繁華街の あの 入り口を
道をてらしていた 光を


路地を抜けると出る
交差点から未来へと
 ....
些事に塗れ、気もやらぬうちに、死んで消えていくやつら、生まれるそばから、溢れかえるそばから、滅多矢鱈に回転数を上げていく、運命の歯車は煙なぞ上げない、そいつの頑丈さはヒトの及ぶものではない、俺は眠 .... そういえば
最初にこの世界を作ってから人間がその存在に気付くまでの間
神様は何処で何をしていたのだろう?
ひとりぼっちで寂しくなかったろうか?
神様は何故もう一人の神様を作らなかったのだろう? ....
……おいで……、……オイデ……たたたたたっ、
    ざ……オイデ、……おいで……、

だれ、

そうして目を、覚ました、厭わしい、あんなにハラリと逝くことができたのに。

よく仲間とし ....
月曜日の朝が来ると
ゲームセンターのいつも古びた横を通って
働きに出ていた 僕自身の姿があった
人の匂いのするあの部屋の中に


キーボードを打っていた午後
自分であるのだということばか ....
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。

次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

しんしん

しんしんと

ふりやまぬ雪は

そのとき、

道子の屋根にも

春子の屋根に ....
あの頃
出会えた僕等は
一緒に鉛筆みたいに尖って
沢山の言葉を残して来たのに
心を削り過ぎて
もう立てなくなったから
未来に向かって
雨を降らせたい
どんなに濡れても
滲まない文字で ....
嫌われ者の死体
ヤクザ者と屑屋が酒を飲む
長屋にて
「人間やればできる」
屍のかんかん踊りの後
酒が沁みる

らくだは笑わない
らくだはふぐの毒に中って確かに死んだのだから
本当の本 ....
挨拶
声かけ

自声
こだま
青空に白球が高く高く沈み
二度と落ちてこないような気がしていた
外野手は優しく恋人に触れるように
右手をフェンスにそっと添えて
これから起こる無常を背中で伝えている
ぼくはといえ ....
希望は罪かも知れませんが
止められなかったのも事実
急ブレーキの跡が生々しいです
轢いてしまった感触だけがあって
亡骸は何処にもありません
私は空を見上げます

制限速度は誰のためにある ....
子供時分の話だが
湾岸戦争とノストラダムスが怖かった
半泣きでミサイルが飛んで来ないか親に聞いたら
親は鏡台の上のブラシの横に髪留めを置き
中東と日本がいかに地理的に離れた場所にあるかを説明し ....
鵜飼千代子さんの自由詩おすすめリスト(8366)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ワールド・イズ・ユアーズ- 星染自由詩321-2-18
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スノウグローブ- 末下りょ ...自由詩5*21-2-18
ことば- 黒田康之自由詩221-2-18
2月の日々- 番田 自由詩221-2-18
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登校- ヨロシク自由詩121-2-15
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潮風- 妻咲邦香自由詩421-2-15
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