すべてのおすすめ
階段は途中で空につながる
これ以上は歩けないかな、と思って
これ以上は歩けないかも、と思った
風がとても心地よい季節のことを
寂しさを微塵も感じないで過ごした
短い時間のことを振り返 ....
動き出した特急が
午後の太陽のように
去り行く僕の影を
ゆっくりと引き伸ばす
まだ知らない場所も
通り過ぎた道のりも
結局ここからは見えないんだ
僕はこの町が
好きで嫌いで
....
白いペエジにバラバラと落とそう
もうこんな方法しか思いつけない時間なんだ
空洞はごうごうと風の音しか響かせない
なのにすがりたいほど 指先は震え探す
君の温もりなんて知らない
愛さえ ....
雨が降るよ
春がくるから
雨が重たく降るよ
肌にむずがゆく、すいつくように
風が吹くよ
春がくるから
風が海から吹いてくるよ
タンポポのわたぼうしをとばし
空に白い雲をころがし
....
野良猫がなにかを待っている駐車場
壊れた街灯がまばたきしている路地
さびしげな風が吹いて扉が閉まる
いつもこんなふうに僕は
君の影を追ってばかりいるわけじゃない
冷たい窓ガラスに当てた指先
....
終わるくらいなら
あのこであった、あったあのこじゃない
あなたを貸して
あなたが作ったんだ、揺れてる私
風がくるよ、音が漏れるよ、窓を全部閉めて
私の妹はどこだ
こ ....
あなたが笑っててくれればそれで良い
あなたが生きててくれればそれで良い
あなたの笑顔で存在で僕は生きていけるんだ
戦闘機が買えるくらいの端た金なら要らない
地球を買い戻せるくらいのお金なら欲しいけれど
貰っても使えないさ
ドブに捨てる事なら出来るけど
そうだろう?
友達も恋人も入れないような
そん ....
ねえ
どうして記念日が必要なの?
どうして特別な日が必要なの?
まるで
それが法律であるかのように
型にはまって恋をする人達
そんなの関係ないよ
とに ....
そいつはこの上なく獰猛で
このうえなく強い顎の中に
鉄をも貫きそうな頑丈な牙を備えている
だけど死体だ、死体だ、死体だ
建築計画が頓挫した
コンクリが剥き出 ....
チョコレートを頬張って
寝る前の歯磨きをさぼったら
真夜中に
頭がうなり始めた
甘い甘いチョコレートの逆襲だ
虐げられたカカオ豆農奴の
怨念だ
うなる頭を抱えながら
積み重ねた ....
先生は言いました
あなたも自分で選んできたはずでしょう
と
とと
か
かか
こ
ここ
ボタンから指をはなせば
な
なな
て
てて
折り畳まれた頭をもったの ....
− エーリスに捧ぐ −
太陽が 沈む ぼくに
巨大な 火焔 膨大な 熱量
太陽が 沈む ぼくに
太陽の 中の ぼくの 中で 太陽が 燃えている
若さ そのオクタン価の高い年 ....
きみの好きな彼女が
街を歩いてるのを見たよ
並木は綺麗で
赤いバイクがたくさんあった
黙ったまんま思うんだ
きみの好きな彼女が
あいつと歩いてるのを見たよ
あんなやつと
付き合 ....
生まれた日から 疑問符と一緒でした
母の心に マイナスな思い出をうえつけた日でした
私のことが いらなかったのではないと
望んでたと きいたことはないけど
それすらも 確かめないで生きてきまし ....
ヘリコプターのような方ですねと
僕が言ったので
相手は少しへりくだって
それからむすっとして
紅茶を飲んだ
暗い路なりに
銀色の聖餅が落ちているのを見て
これはパンでもないし餅でもな ....
あまりにも偶然の
そういったひとつの雫のように
午後の空は案外小さいものだ
倒れている私には
自分が呼吸をしているのかさえ曖昧で
ただ
降る眩しさだけがほんとうだった
(やっぱり ....
台所に立つ祖母に声をかけた
今日の夕食の相談に
太陽が少し傾いて窓からこちらをのぞいている
ぼそぼそと話すと
野菜室からは季節外れのナスが三袋
びっくりして首を傾けると太陽と目が合った
....
とれたての干し柿とは何か
とりたてのめざしのようだ
とれたてのお新香とは何か
とりたてのふりかけのようだ
聖なる書改訂版には干し柿も
めざしもお新香もふりかけも
あの人が光りあ ....
リビングの窓から
なにげなく庭をながめる
北風は相変わらずしつっこいが
もくれんのつぼみは寒冷に耐え奏でている
四次元のみえないリ ....
{引用=
君はどこから
何を引っ張ってきたのか
そんな
顔をして
僕には
読み取れない
君の
やせた歯茎が
うれしいのか悲しいのかどうか
ま、
と ....
透明な水槽に
きれいな水を満たしていく
やがて現れる一匹の魚を
妻と二人で待っている
数億と言われる精子は
あらかじめ神様が予想した
人の数かもしれない
水槽の向こう ....
たまには早起きして
澄みきった空気を
肌で感じてみる
靴ひもをかたくしめると
見慣れない風景が
目にやさしく映る
理由を見つけにいこう
どうして僕が
今を生きてるのか
....
そんなことはない、が
結局は開かれることなかった口の内側で吠えている
不便のないところでは
それがどんな狂犬だろうと
誰かしらがいい薬を処方してくれるでしょう
それで利口に生きていける
....
チョコの形は?
と聞かれて
僕は
恋を想い
デザートな時を飾る
チョコの色は?
と言われても
名も知らない君は
黙ったまま
バナナ一本のその日の食事に
ホワイトな明日が見え ....
涙、あふれて止まらない
まるで透明な血
鼓動にあわせ
まぶたのずっと奥
体の真ん中から
どくどくあふれて止まらない
もういいからと
誰かが許してくれた
誰? 何を? ....
あさがきても
似合わない季節を着て
わらっているのはもうたくさん
かえりみちでは
泣いてもいいし
泣かなくてもいい
唄ってもいいし
唄わなくてもいい
ただもうわらわなくてもいい ....
目を伏せたりしないで
じっと見つめて
声をかけたりしないで
ただ耳を済ませて
水底にきっとそれは
クレオソートのように孤独に
濁ったり輝いたり結晶して
誰の目にも触れることがない
....
言い出しかけてる僕らはずっと光のような錠剤
たたずんで立ち止まってただ休んで
向こう岸駆けてるちいさな曇りのような困惑
あくびして背伸びして放りだして
すぐにそうやって今日もなんだかあ ....
後からわかる優しさって、すこし心がいたくなる
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282