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あたしいつかあの男を殺すからね、と、いつものようにカウンターの外側でカクテルを何杯も飲み干し、口が軽くなったネシナ・エミリーはお決まりのその言葉を吐き捨てるように言うのだった、もしも近くで警察 ....
朝はごはん
でもときどきパンが食べたくなる
フライパンで焼くパン
1枚出来上がり
マーガリンを塗って
アツアツ立ち食い
そうしているうちに
もう1枚出来上がり
アチチとアチチ
フンワ ....
雪
のけぞる
空
雪 降りまして
全天 ががが
震えます
ががが
滑らかに
雪 行くときの
滑りゆく雪
卑屈な川
雪 舞い
目頭が
あ ききき
痛む
....
2+2=2×2=2^2=4みたいな式のように、僕らは唯一無二のものとしてここにある。
当たり前のような顔をして、数字や定理みたいに歴然と世界に存在している。
数は作られたものでなく、元々世界に ....
真実を虚偽で割ることと、真実を水で割ることは
いったい、どちらが罪深い
しかし天秤が水に傾くことは当然である
たった今
目の前を蜘蛛の子が落ちていった
重力を欺けた試しがない
うち ....
こどものころ、100はとてつもなく大きな数だった
けれど、どこまでも大きな数があるって、100なんて全然ちっぽけだって、大人になるにつれて知った
70億という数字が教えてくれたのは、僕が世界の一員 ....
口をすぼめる
とても内気でおとなしいあなた
優しい人だ
誰のことも悪く言わない
辛さを耐え
コアラのような思い
お母さんの温かいおなか
地球を抱擁するような人
苛烈な意見を聞いているの ....
そうなんです
そのポピーですきっと と
云えなかったけれど あのつらい時に
うれしかった 教えてくれたひとが居た
ヒマラヤン・ブルーポピー
いますぐにあなたまで
駆けていきたい
会い ....
父の匂いがした。
押入れから出てきた赤いニット帽
洗濯をしないで忘れられたまま
今はもう居ない持ち主の匂いを残していた。
「ただいま。帰ってきたよ。」
見えない姿と引き換えに現れ ....
今日は詩を書かなくたって良い気持ち
植物は緑に煌めいているし、空も青く輝いている ご飯もおいしい
悲しいことも恐ろしいことも、まるで太陽がすべてのみ込んだみたいだ
だから今日は詩を書かない
....
わたしが眠れないとき
眠れないことを
わたしは
よく噛んでいる
わたしが眠れないとき
曲がった中指の先の届く距離に
耳の史蹟を
置く
わたしが眠れないとき
花花が群青色の香り ....
焦りや落胆や失望は
いろいろなことを教えてくれる
ぼくには祈りがあるのだ
澄みわたる世界があるのだ
それが有難い
親切されたり誉めてもらえば
だれでも感謝ぐらいでき ....
少女は米国国旗柄のカイトを揚げて
LAの隣町の小学校の凧揚げ大会で優勝した
どうでもいい顔をして校長先生からみんなの前で表彰される
もうはずかしくて居たたまれず消えてしまいたかった
学校が ....
いろいろに疲れて胸の穴がふさがりそう
だからページをめくります
詩がほしい
少しだけゆっくりと字を追って
あまりすきではないスタイルもかじる
頬がゆるんだら
心の穴も柔らかくなった ....
ほんとうの自分のことを
わかってもらうことは
誰かをそっとこころのなかで
信じるということでした
あの日を
僕らが生きていること
すでに静かな風が通りすぎるように
深い森林と広い草 ....
詩が居なくなって、冬の光のなかに立っている
はらはらと降る雪をみて、私が行ったことのない、遠いだれかの地上を思う
雪が止み、あおい星空が見えるとき、私たちはまるで同じ場所に立っているかのように、綺 ....
まだ
これからなのに
真実に負けているお前は
夕焼けの空中庭園で
ひとり大休止している子供を
心の深部に抱えているのに
立ち上がらなくていいのか
独唱
元気がないな ....
詩は虫だ
生きているしとても小さい虫だ
いっぱいあしがはえていて逃げ足がはやい
つかまえることや飼うことはできない
目は大きくて大きな触覚がある
なんでも知っている未来さえも
....
ビルの虹彩にはアスピリンが打たれている
遠く銀の向こうで揺らめく
日差しの強い午後
近影は霞まずそこにある
街は熱を持ち伸縮を続ける
群れた家々の隙間で
赤い血液は想いを爆せる
道路 ....
自由席で
立っている
自由席が
ぜんぜん
自由じゃない
件
ずらっと並ぶ
フックにかけられた
スーツの上着は
剥製
ほぼ 死んでいる
が
生あたたかい
時速2 ....
こちら都会の外れから
見ると 帰っていく今日が置いてく 星一つ
{ルビ夕星=ゆうずつ}だ 星は
星は 星は 星は「無い」
とよそ者、に軽く云われる 云われながら
星は
星よ泣くな 私がわか ....
自分のことしか話せないなら死ねばいいと思うとき
世界はわたしと脱衣所だけになる
消せない電気と割れた洗面器
コーラ色した夜のコーラは夜より暗い
友達1000人できたらウザかった
みんなきっ ....
荒れ狂っている
闇が光のなか
光が闇のなか
灼熱の上昇
灼熱の下降
闇が光のなか
光が闇のなか
荒れ狂っている
燃え盛る壊ノ力、、受け容れ飛び込む己、、
せめぎ合い切り刻まれては ....
最近一番のお気に入りは
アスタキサンチンだ
何のことだかは分からない
ただ言葉の響きが好きなのだ
「明日た来さんちん❤」
人気No.1
引っ張りだこの
おねえちゃんに
そん ....
作りたての甘酒が美味しくて
ふうふう。しながら夢中で飲んだ冬休み。
早くおかわりがしたくて
ようやく席に着いた父に
「もう一杯ちょうだい。」と
私はねだる。
少し困ったような父の顔 ....
本当に実力があれば
ちょっとぐらいのスキャンダル
へっちゃらで乗り越えられる
ローラを見ていてそう思う
ローラの実力?
そんな問いを
投げ掛けてくる奴には
こう言いたい
見 ....
あなたがいないこの世は
さびしいけれど
あたしまだそちらへ逝けそうにないわ
墓守りに孫守りもあるから
おとなしく待っててね
そのうち必ず逝くから
早く迎えに来たりしないでね
あなたが ....
潰してきた
気付かぬふりして
舗道の上の
見えにくい蟻を
踏みにじるように
見て見ぬふりして
胸の奥の
後ろめたさを
正当化するために
取り返しがつかない程
多くの時間 ....
獅子文六「可否道」(のちにコーヒーと恋愛)で
主人公のモエ子は
コーヒーを淹れさせたら
ピカイチで
年下のベンちゃんが
モエ子のコーヒーの虜となり
同棲しているという
コーヒー夫 ....
スツールに置いたスタンドライトの明かりが
薄い紙を透かして
褪せた文字を
一ページさきに触れた指の影に落とす
あてどもなくゆれ 、よぎる
ライオンの夢
ー
眠りが獲物と結 ....
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