すべてのおすすめ
日常の時間という縦糸と
家族と付き合いの横糸
そこに堆く積まれている
それぞれの人生
ちょっとした布のほころびに
突然落下しそうになった君
何年ぶりだろうか
いや、三五年ぶりに手を繋 ....
虹という虫が
階段の登り下りをして
小さい花や小さい花を咲かし揺らす風の足音
少しの涙や水面に映す幻影を
レ
髪を撫でる青い空や
うつ向いた月と話す今日の
誰か ....
まぶたを持ち上げる小人が
正しいものを見せてくれる
簡単に解けてしまう
神様たちの話のように
言葉の多いカラスを信じてしまう迂闊さ
アポロンは
自分がコロニスに矢を放ったというのに
まる ....
必要なことばかりが
もてはやされて
気がつけば
必要なことだらけ、の
世のなかになった
あそびのない遊びが
その象徴
幹も根もない言の葉が
その象徴
明るく軽 ....
第二十三号の地球が
悲しみの瞳を見せている
太陽の中の蒼だけが
灼けつくように孤塔をふちどる
啓示を失った永遠の
――それは羽搏きか痙攣か
見者たちは黒い手帳に
....
テレビでも見ててと料理しなれてない手
あなたには、恋人がいますか。
掛け替えのない、人ですか。
賭け甲斐のない、人ではありませんか。
一緒にいたいと、思いますか。
ずっと、一緒にいたいと思いますか。
ずっとというのは、いつまでで ....
半年間
使ってきたダブルネームを
本日
解約いたしました
なんつか
どうにもならなかったんですよ
分裂して
そのまま
どうにかなっちゃいそうだったんで
ま
犯罪者にならなくてよ ....
久々の晴れ間に浮かれていた午後
汗で膨潤した角質層が汗腺を塞ぎ
汗腺から出られなくなった汗は
俺の真皮の中で暴れている
汗よ
もがけ
閉じこめられた苦しみに
負けるんじゃ ....
朝は晴れ晴れと
色とりどりの花の中歩く
季節六月、紫陽花の花
朝は晴れ晴れと
君を見て花の中を歩く
季節六月、紫陽花の花
言葉を交わす余裕なく
六月晴れ渡る梅雨入り前
紫陽花の ....
倒れてるカラスを蹴ると、
どんどん分解して
溢れるあの雨雲みたいな、ありんこの群れに変わるよ
倒れてるカラスを蹴ると、
思ったより軽くて
かさっとした感じで、やっぱり死んでるって雰囲気だ ....
何かを語るよりも
黙っていたほうが
物事を饒舌に語ることがある
この胸にあふれるポエジーを
どう表現しようか
負けたように見える人生
でも私は
生きて生きて生き抜いてやる
良い ....
ようやく
二本足で歩きはじめた我が子が
草はらで不意にしゃがみこみ
石ころや小枝を見つめている
あるいは
石ころや小枝のほうから
見つめてきたのだろうか
何かに染まりすぎ ....
さちこさんは
聖書を
私に読んできかせた
「ヒソプをもってわたしを浄めてください
私は清くなるでしょう
私を洗ってください
私は雪のように白くなるでしょう」
そんな言葉が私を泣かせた
....
そう言った彼の心臓を
想像するとハトだった
つぼみのようにはねを絞った
てのひらサイズのむらさきのハト
それがたいらな胸骨を
つくつくつくつく、つついてる
やっぱりわたしの心臓 ....
宇田川の遊歩道で煙草を吸う
山の手の内側に来ると否応なく煙草が吸いづらい
病院に行ったら先生が学会に参加しているということで休みだった
ワオ
小田急線と京王線の区別がまだつかない
感情的な結 ....
ああ
そうです
そのとおりです
私の思う世界では
なかったのです
世界はわがままで残酷
チャンスはあったはずなのに
だから
もっと強い気持ちで
がむしゃらに向かうのです
みんな笑い ....
ウンコのケツを拭くとき
トイレットペーパーを
何重にも巻くのに
スイートスポットを外して
しまうことがある
予想外のところまで
ウンコが及んでいたからだ
一網打尽にするために
ウォシュ ....
星の王子様は
蛇に咬まれて
しんじゃうんだよね
ってうっかり言ったら
最近その本を初めて読了したという年下の友人が
驚いて言った
えっ?死んだようになるだけだって体は重すぎて持っていけない ....
しずくの国にも
ささやかながら法はある
しずくの可憐を守るに十分な
慎ましい法がある
しずくの法は
しずくに在らねばわからない
それゆえに
しずくの法は
しずくによって綻び ....
「さよなら」は言わずに行くね
運命という言葉を信じてるから
あなたに出逢ったのは正しいって思いたいから
「またね」は言わずに行くね
運命という言葉を信じてるから
あなたに出逢えたの ....
絵は描けない
記憶もあまり得意じゃない
少し休憩しよう
だいじょうぶ?
人混みが苦手である
ひどい二日酔いのようになる
これ、誰か読むの
いや、たぶん読まない ....
買い物袋の中身も溶解をはじめ、
、辛味の効いた食べ物は食欲をそそるけど、
漬物なんて欲しいと思ったことはなかったね。
美味しいピクルスを口にした甘酸っぱさは、
吐き捨てた女の遠い記 ....
水に映る夜はきっと
誰が見ても美しいものなのに、と
君は諦めたように溜息を吐いた
そうだね、と僕は顔を上げて
もうすぐ生まれ変わる街を
薄らぎの色に塗り替える
雨に濡れた街は絵具の様
....
本当になりたい自分
本当につくりたい将来
本当にやりたいこと
全てはっきりと
目の前にあったなら
全て鮮明に
浮かび上がったなら
こんなに私は
迷ったりしないだろう ....
かなしいことがあるのだ
だから黙っているのだ
言えないことがあるのだ
だから扱いづらいのだ
当然の怒りを、されど我慢しているのだ
きっと理解してもらえないのだから
どうにもなら ....
いつか見たあの子供に
名前を付けることはできない
記録に残せない会話を何度もして
僕はあの子を責めたりもした
正しいことを言う事が正しい
そう責められて
実際は責めてなどいなかったのだが
....
傘をお持ちください
と君が言うので
受け取る
さあ差せばいいじゃないか
と君が言うので
傘を開く
君は満足そうに傘の下に納まる。
彼は詩と戯れている
彼は詩を知らないけれど
詩と深々と戯れている
だから彼は踊る
誰よりも美しく
彼は恋を知らないけれど
薔薇の愛撫も菫の接吻も
知っている
だから彼は踊る
あや ....
戦争は誰かの暴走ではじまる
みんなほんとはしたくないんだ
家事も子育てもできない女も
まいにち右往左往している男も
暴走をとめられない日和見主義者も
期待に応えようとマイ ....
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