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宇宙には壁があった

宇宙にも壁があったのだ

壁は油断していた

まさかぼくに触れられてしまうとは

思ってもみなかった

それでも壁は慌てるそぶりも見せず

慌てたところで　.... 富士は日本をしたがえて

フルスイングする屹立だ

ぼくは涙をしたがえて

外灯もゴッホの星月夜

富士は地球をしたがえて

フルスイングする精密だ


ぼくらは今夜宇宙の片　.... ふたりで手をつないで

坂道をかけ降りた

そして小山のそこだけ緑まで競争した

大きな木の下で服を脱いだ

重なった

大きな木は影になり星をまとった


そんな大切なこと　.... カーテンにくるまって

部屋のなかに飛び出せば

暗い廊下に佇むばかり

小学校のパイプと木の机

銀色に染めたら居眠り

ベッドで一回転、二回転

自転車替えて顔替えて

　.... 月が地球の影で

欠けているように見える

地球に住むぼくには

それあまりにもは遠い実感だ

命も宇宙もスケールが大きすぎるから

じぶんが世界に

どんな影響を与えているか　.... 桜をみると胸がいたい

桜なんかだいきらいと言いたくなる

だから桜に謝りながら

盆栽みたいなかたちをみつめている


一方向にしか膨らまない宇宙なら

星はこんなふうに見える　.... 手塚治虫が死んだ歳まであと十四年だ

一日十八時間起きてるとして

十八時間×三百六十五日×十四年

まだ九万二千時間もあるじゃあないか


これからの人生でいちばん大切なこととは
　.... さよならだけ上手になっていた

忘れようとして

懐かしがるだけ

もういらないや

さよならの練習だいぶしたから


愛は時間のことだ

時間の無駄と感じるなら

愛も　.... 俺の母ちゃん清原のファンやってん

それならショックやったんちゃうか

うん、でも離婚して２０年ぐらい会ってへんからな


だいじなことが

くだらないことのように思えてくる

　.... いてくださる

まだ松葉杖をついていらっしゃる

声なき声などない

その声がきこえる

こころを動かすことのないように

いてくださる


ぼくはがらくたかもしれない

　.... 甘利も絵音もSMAPも

ベッキーひとりに何やられてんだ

ひとの切実を許すほど

みんなお人好しじゃなかった


三度の飯のひとつでも抜けば

哀しいことに腹が減るのだよ

　.... 大好きだよ

なみだの古里

もう離ればなれ

表面的でもいい

過去形だけど

大好きだよ


増殖していく

あのひとが

あのひとに

僕は敗北した

　.... 津波と圧死

どちらも絶望だ

愛が掠れそうだ

あれから重ねる歳月


ペテルギウスはそのままだ

あれがもうひとつの月になるまで

無力でも反芻していようか


津　.... 蛍光灯に照らされた

知らない空き地がとても静かだ

行き過ぎる車窓から

ジオラマみたいな町を見つめる

ひとびとの明かりのなかに

わたしは幸福っていう二文字を見つめる

　.... ディズニーランドにアキラは連れて来なかった。

きのうもうアキラは川に捨てた。

アキラのためには１メートルの穴さえ掘れなかった。

アキラに対する愛情は１メートルもなかったのだ。

　.... カラヤン先生は言った

まずフルートの音を聞け、と

目で団員を承認し

的確な言葉でポイントを伝え

本番では団員に任せるのだった

自由を感じさせ

音に命をこめさせた
　.... どうしようもなく人間だ

どうしようもなく今だ

どうしようもなく型通り

生きてるなんて型通り

気に入らなければ去ってゆく

それがほんとに悪いことかは


だれにもわからない

見知らぬ地平のよ　.... あたしは女のゲイなんじゃないか

あたしは性同一障害でほんとは男で

しかもゲイなんじゃないか

そんなことをあるときハッと思って

それ以来ぼんやりそう思っている

あたしの脳が　.... メルセデスで旅をする

日本中の商店街を夜走る

よこには地元の少年少女を乗せている

車内にはマクドナルドの匂いがこもっている

彼らには金を与えている

こっちは彼らの会話を聞　.... 知らない国へ治療にいった

ぼくはムリョクだった

行動もことばも信頼もミライも

どうしてあなたに与えられなかった


コップは満杯なんだろう

おおきなコップが必要だった
　.... 校庭を見つめる

あんなことをして

秋の日暮れを

ぼくもまた過ごしていた

校庭を行き過ぎる

あんなことをして

秋の日暮れを

ぼくもまた過ごしていた


｢　.... 国民の７割が増税を容認しているという

この国の財政悪化だとか

欧米の高い消費税率を参考に容認しているのだろう

そんなんだから

私たちは民主党を圧勝させたり

自民党を圧勝さ　.... 波の音は

異国のことば

こどもたちが海に入ってゆく

カメラが海に潜り込む

水のなかは

ことばのない異国

それがえんえん繰り返されて

ぼくたちは眠るのだ

　.... こんな低い投票率で選ばれた政治家に

理想と意地だけで仕事されてたまるか

希望を提示できない政治が悪いのか

どうせ変わらない世の中が悪いのか

悪いのか

悪いのか

変わりたくないのか

変われ　.... 病気になろうと

ひとに見向きもされなくても

酸性雨に降られても

誰かに傷つけられようと

セシウムを撒かれても

ひとびとに伐採されようと


木はただ木だ

文句　.... 人が目で情況を把握するように

犬は鼻で情況を把握するのだそうだ

でも飼われた犬は人にならって

目で情況を把握し始めるのだそうだ

私はしばらく犬になってみよう


匂いで思　.... ひとはじぶんの考えたいように考える

外部からもらったヒントのようなふりをして

内発的に湧き出たヒントのようなふりをして

ぼくはじぶんの考えたいように考える


淋しい夏の空

それは十度目

秋　.... ５分でできること

５分をかけてできること

生きていれば


５分後の世界へゆける

ヒッグス粒子のおかげ


生きていれば

５分をかけてできること

５分でできること 海岸沿いをレンタカーで走った

波しぶきが空にあがってゆくのが見える

それが雲になって風を待ちかまえている


すべての雲が

そんなメカニズムでできている訳ではない

でも二　.... 誰もまだいない場所で

あなたの幸福を祈っている

ホワイトアスパラ

今この国の旬の食べ物

大人の男の手ほどの大きさ

こいつの露店が街のいたる所にある

キロ単位で買う

調理法はただゆがく

　....

アラガイｓさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト（72）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
宇宙の壁	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	17-2-23
宇宙×フルスイング	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	17-2-7
大切なこと	- 吉岡ペペ ...	自由詩	2	16-9-8
あのときの	- 吉岡ペペ ...	自由詩	4	16-9-7
魔法	- 吉岡ペペ ...	自由詩	4	16-8-13
一方向の宇宙	- 吉岡ペペ ...	自由詩	11	16-4-3
手塚治虫まで	- 吉岡ペペ ...	自由詩	10	16-2-28
さよならの練習	- 吉岡ペペ ...	自由詩	3	16-2-10
かけがえのないこと	- 吉岡ペペ ...	自由詩	2	16-2-6
がらくた	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	16-2-6
切実	- 吉岡ペペ ...	自由詩	2	16-2-1
なみだの古里	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	16-1-20
もうひとつの月になるまで	- 吉岡ペペ ...	自由詩	6	16-1-17
旅を想う	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	15-5-4
アキラ	- 吉岡ペペ ...	自由詩	2	15-5-4
カラヤン先生	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	15-2-17
見知らぬ地平	- 吉岡ペペ ...	携帯写真＋ ...	4	14-9-23
女のゲイ	- 吉岡ペペ ...	自由詩	6	14-9-9
少年少女と世界や株価	- 吉岡ペペ ...	自由詩	8	13-12-20
おおきなコップ	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	13-12-6
秋の日暮れ	- 吉岡ペペ ...	自由詩	4	13-9-9
いい方向に	- 吉岡ペペ ...	自由詩	7	13-9-4
フランシス・アリス展にて	- 吉岡ペペ ...	携帯写真＋ ...	11	13-8-25
選挙エレジィ	- 吉岡ペペ ...	携帯写真＋ ...	3	13-7-22
悔しければ泣くな	- 吉岡ペペ ...	自由詩	5	12-10-23
犬になってみよう	- 吉岡ペペ ...	自由詩	9	12-9-15
透明な陽射し	- 吉岡ペペ ...	携帯写真＋ ...	5	12-7-19
５分	- 吉岡ペペ ...	携帯写真＋ ...	4	12-7-18
海からの雲	- 吉岡ペペ ...	自由詩	12	12-7-4
誰もまだいない場所	- 吉岡ペペ ...	携帯写真＋ ...	3	12-5-1

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