鳥風、梨風、空風
たりぽん(大理 奔)


雪霧の向こう、鳥取放牧場で
三連風車のまわる気配がしている
でも、それは僕の呼吸とは関係ない

せかいを信じるためには
僕は小さすぎて、小さすぎる世界に
食われた鳩の羽毛のような
雪が降り積もる

  ひとりひとりが自分勝手じゃなけりゃ
  もっとたくさんしあわせな人がふえる
  そんなふうに言えることが幸せなのにね

雪は冷たいだろ?
熱を失うから寒いんだろ?
雪だから降るんじゃ無い
ほんとうは雨のように
洗い流したかったのに

雪霧の遠く、放牧場の三連風車
電気を作ってるんだって
それはどこに届くんだろうね

どこに届くんだろうね




自由詩 鳥風、梨風、空風 Copyright たりぽん(大理 奔) 2009-01-15 00:09:13
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