サイクリング
乱太郎

淋しさを知らなそうな
青い空に染まろうと
重いペダルを
さらに力をいれて漕いで

 汗がぽとり

四十八色の折り紙で
継ぎ接ぎされた丘が
さらに
進めと囃したてて

 ぽとりとまた

青い空は
まだ着かないのか
白い歯を見せて笑っていた

 ぽとりぽとり

涼しい顔した四輪車が
アツアツの恋人同士を連れ添って

 ぽつりぽつり

と追い越していく

どこまでも

 ぽ

この長い坂は
青い空への滑走路

 ぽと

絶対に飛んでやる

 ぽとぽと

絶対に羽ばたいてやる

 ぽとぽとぽとぽとぽとぽとぽと

小さなグライダーとなって
風と語ろう

ぽとぽとした
明日の夢の話でもしようか



自由詩 サイクリング Copyright 乱太郎 2007-07-11 14:10:39
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