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入社式先輩風で散る桜

春の雷走って逃げる正義感

風吹けば結局みんな風見鶏

どの道も真っ直ぐ行けば突き当り

つばくらめ旋回すれば小宇宙

春眠と短い祈り新年度
人生はいつも
嘘みたいな本当で
都会で降る雪みたく
瞬く間に消えていく

ある命題の
自明であるとだけの証明に
私だけが取り残される

(膨張していく未来)
(暴走していく世界)
 ....
眠りについた赤子の
涙一筋

大人の期待と
赤子の不安

(先立つ不孝をお許しください)

一筋の涙が辿った
走馬灯よりも短い
私の生涯でした

大人の欺瞞と
赤子の正直
 ....
有名人の自死が相次いでいる。
コロナ渦以降特に、最前線で活躍している芸能人が、
突然何の前触れもなくという形での訃報にはとてもショックを受ける。

そして訃報記事やテレビのニュースの末尾には、 ....
二十三時
もうすぐ寝るまでの
もったいない時間が
照明の下のソファーにある

父親の死とか
明日の仕事の乗り切り方とか
全部雨音に消えて
現実が今だけになる

叶うのは
いつも小 ....
乗れないはずの船だった

意地になってもわかっている
もう負けたことくらい

干からびることのない海の上で
船はまだ心を留めている

消したい過去さえ綺麗な夜に
逃げ込んだ夢の中
 ....
星空に煌めく
数の論理で死んだ人々

前奏のないヒット曲に
心を毛羽立たせては
うなだれる毎日

萎んだ熱気球は余熱だけを残して
二度とは戻らない

そういえば春
故郷は湿った雪 ....
嘘が本当を含んでいた

感情論に任せた自らを責めても
雪は降り積もる

白い世界に
雑言ぽつり

(この雪が根雪になればいいのに)

嘘に蓋をして
忘れた頃に芽吹く
泥にまみれ ....
「あなた自身、自分では気づいていない暴力性を持っている」

ある占い師に言われたその言葉が、
私を救っている。

「自分が他人にどう思われているかについて不安になり、
他人との交流や人前で ....
プールの天井を見つめれば
そこは宇宙

光の乱反射は
全ての思考を超えていく

わたしは水面に
ただ浮かんでいる

E=mc²
アインシュタインの直観は
多分正しかった

わ ....
感じたことが
自分なんだな

あの苛立ちは
自分なんだな

その悲しみが
自分なんだな

この感動も
自分なんだな

漏れた本音が
自分なんだな

目につくものが
気に ....
かくれんぼでもないのに
おしいれに入る

大人になった僕だって
泣きたい日はあるから
おしいれに入る

布団の柔らかい重み
心地よい苦しさ

そのうち僕は
安心して眠ってしまう
 ....
こんな寒い夜だから
いつまでもここにいよう

(非常の際は、ここを破って
 隣戸へ避難してください)

自分の不本意を私にぶつけて
ここに閉じ込めた母

あの時見た一等星は
今日も ....
追い求めた末に手に入れたのは
後悔だけで
似たような形状の夢たちは
いびつに微笑んでいる

見知らぬ道の桜吹雪

励ましのつもりでも
わたしには冷やかしである

咳払い一つで世界が ....
地球とは叡智を究め滅ぶ星
今日も最期の夢を見ている
前方不注意で迷い込んだ森で
僕の死骸は笑っていた

それが実に正夢で
私は確かに発狂している

もう望んでない
もう恨んでない
上澄みだけが
強がって

僕を守ろうとした
無意 ....
辛丑(かのとうし) 牛も辛いが 自粛する

泣きぼくろ 愛した君の 三番目

真っ白な スケジュール帳 もう二月

ペンギンは 鳴かず飛ばずの にんきもの

帰れない パンダの気持ち  ....
アルゴリズムはフェアに
世界から私だけを排除した

誕生の瞬間に経験した
この世の全てが
ピークアウトしていく

暫定二位以上になりえない
この先の道に
わたしは種を植える

花 ....
心が充たされた瞬間に
消えていった見えない敵

それはただの
泣き虫だった

喜びも怒りも
誰にも知られまいと
抑え込むことろは
長年の付き合いで
わたしに似ていたね

一睡も ....
花が咲いた

わたしの頭に
きれいな花が

とりえのない
わたしに
とりえのない
あたまに

人は近づき
はなれていく
花に近づき
はなれていく

わたしは
わたしの名 ....
気に病むことが
気遣いでないと気づいたのは
大人になってからでした

九月の妹の誕生日
何もできない兄でごめんね

おとめ座の君だから
気に病むこともないだろう

神様がばら撒いた ....
答えにたどり着く気がして
川沿いをひたすら歩く

午後九時
一瞬雲の切れ間に輝いた二等星
願うことから始まる絶望が
いつでもおいでと笑っている

仲間は裏切者だった
でもそれでいいじ ....
私は今日も相変わらず
わかりやすい罠にはまって
人がいいと思われている

湿度に混入された優しさを
享受できない自分は
永遠の独りぼっち

苔むした墓石の
インフレーション

雨 ....
深夜
歯ぎしりの隙間で生まれた妖精が
空気清浄機に吸い込まれた


部屋全域に稀釈されたそれは
朝の炊事により換気される


空気中の排気ガスは
確実に基準値を下回っている
 ....
太陽の中の受精卵が
笑ったり怒ったりしながら
こっちを見ている

(周期不安定な回転運動)

念仏を唱える君
私は狂ったように笑う

本当の暖かさを忘れた春が
待ちわびる正真正銘の ....
揺らぐ感情も理性も
鼻歌でかき消された夜

音量を絞るほどに
主張は心に傷をつける

カーテンを閉めても
光は朝は告げるから
今夜は白湯で乾杯しよう

酔いが回れば
世界も私もど ....
電飾が外された夜に
一層輝くイルミネーションが
虚実入り混じる世界に
一つの答えを教える

冷えきった世界を精一杯に彩り
幸福を志した夜は過去のこと

暖色の光に温められたつぼみは
 ....
昼寝していたら
揺られていた回送電車

誰もいない車両に揺れる
吊革と私と中吊りの三重奏は
安心だけを増幅させる

暗い隧道に入れば
瞑想するだけ
乗客が残していった
苦悩はリセッ ....
空が握手をした
昼と夜の歴史的和解

世界が呼吸を始めたのは
忘れ物を思い出した君が
今笑ったから

天候曇り
雲量は十

尊重すべき
涙を踏みとどまる自由

もう一人で大丈 ....
愛と平等という
矛盾に気づいた深夜に
冷蔵庫は唸り出す

絶えることのない
沈黙にも似た説教に
何一つ解決策は見出せず
労働者は眠る

冷蔵庫の不眠不休
労働者の不平不満

実 ....
ひだかたけしさんのTwoRiversさんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春、風、それから- TwoRivers川柳6*23-4-16
ある命題- TwoRivers自由詩6+*23-2-10
- TwoRivers自由詩9*22-11-1
悩み相談について- TwoRivers散文(批評 ...6*22-6-11
日常- TwoRivers自由詩8*22-5-21
- TwoRivers自由詩6*22-5-8
寝たきり- TwoRivers自由詩6*22-3-17
根雪- TwoRivers自由詩9*21-12-30
対人恐怖と優しさ- TwoRivers散文(批評 ...6*21-11-21
温水プール- TwoRivers自由詩10*21-10-2
生きてる自分- TwoRivers自由詩10*21-7-16
おしいれ- TwoRivers自由詩9*21-5-24
ベランダ- TwoRivers自由詩7*21-4-5
春霞- TwoRivers自由詩8*21-4-4
地球- TwoRivers短歌4*21-3-21
死骸- TwoRivers自由詩14*21-3-15
白と黒- TwoRivers川柳8*21-2-27
アルゴリズム- TwoRivers自由詩121-1-27
命日- TwoRivers自由詩4*20-12-9
突然変異- TwoRivers自由詩9*20-11-8
九月の誕生日- TwoRivers自由詩4*20-9-23
川沿い- TwoRivers自由詩9*20-7-25
梅雨明け- TwoRivers自由詩4*20-7-7
歯ぎしり- TwoRivers自由詩4*20-3-28
春光に寄せて- TwoRivers自由詩4*20-3-21
春眠を覚えず- TwoRivers自由詩5*20-3-2
三月のイルミネーション- TwoRivers自由詩8*20-2-29
回送電車- TwoRivers自由詩1*20-2-2
曇天の星- TwoRivers自由詩9*20-1-12
冷蔵庫- TwoRivers自由詩6*20-1-3

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