重たい火花
竜門勇気


二元論で交わしてる
冷たい僕らの関係に
尻尾縞々の猫が水をさす
なんだかあんたらは
拒絶し合うように言葉を選んでる
ニャー
猫の言葉はわからない

雲って知ってる?
空にあって
星じゃないやつ
縞々の尻尾をなでながら
なにか違う出来事を探してる

あの日に戻れたら何をするのか
わからないから戻ってみたいんだ
知らないことをわかったあとに
もう一度知らない自分になりたい

爪を立てる猫に
どうやって寛容になれるか知りたい
悪魔であったって
天使になれないわけじゃない
その逆が昔あったらしいぜ

二元論の猫
猫と猫じゃない何かが曖昧な世界
なんだかあんたらは
理解を不理解とするために
詐病を作ろうとしてるみたいだ
ニャー
猫の言葉はわからない
それ以外のすべてが分かったとしても



自由詩 重たい火花 Copyright 竜門勇気 2021-06-16 00:02:23
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