遊戯の時間
るか

 
      骨の
      喉に
      落魄する
      水滴の味を
      舌は、しらない
      喘いで、ひねり
      捩れて は
      求めて
      いる

 密室の中で
 黄金の穂は
 高く そそりたち、
 隠している 隠微に
 あたたかな
 核 を

      嗄れた
      声、 と
      声
      の
      衝突
      世界の私有を


 争う
 刹那の
 接吻


      きこえるか
      きこえる か と、
      反復する 問い
      骨の
      喉を
      つたう
      なまぬるい
      味

 くらがりのなかで
 あそぶ、撫ぜる
 神話の 長い川が
 二人を 
 連れていって
 しまうだろう
 から

                 宏大な
                    夜の海へ 



自由詩 遊戯の時間 Copyright るか 2011-02-05 14:53:53
notebook Home 戻る