白湯の水割り
次代作吾

体温があるということは、
熱があるということは、
誇張なく
命というのは燃えているのだな、
という実感が、
白湯の水割りを飲みながら、
胸を貫いていった。
火がとろ火になっても、
いつか冷たくなる瞬間まで。
こんな当たり前のことが、
なぜ今まで、
わからなかったのだろう。
白湯の水割りが少しずつ、
冷めていく。
生きているとき
生きていることは
むずかしい
血が流れていること忘れて、
海が見たいって。


自由詩 白湯の水割り Copyright 次代作吾 2017-01-01 22:58:18
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