死の中で生きる
星丘涙

汚れきったダイヤモンドを
土の中に隠し持って
ひたすら澄ましていた
ずっと澄ましていた
不自然な清らかな微笑みを
見抜かれぬよう
震えていた長い冬
誰かがきっと待っていたのだろう
無条件に降伏するその時を
清らかな光に照らされたダイヤから
汚れた罪の塊が 愚かさの塊が 
弱さの塊が溢れ出ていた
死の力を爆破してもらう為に
私は彼の前に それを差し出した
そこには愛の泉が湧いていて
死のただ中で生を受けた
春の光の中ダイヤモンドが輝き始め
私は一気に解放された



自由詩 死の中で生きる Copyright 星丘涙 2016-12-28 17:11:19
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