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洗濯物が溜まるので
夕方まで洗濯機を回す
(日差しが格別透き通る日
遠くを選挙カーが通る)
乾燥まで回すと
匂いがちょっと嫌なので
乾燥かけず外に干す
外はもうすっかり暗いので
夜空 ....
町の図書館で本を借りた
七月十四日が返却期日で
「ありがとうございます。」と
職員の人は言った
清潔な紺のブラウス
白いエプロンの若い女性に
お礼を言うのは
ただで本を借りた僕の方だろう ....
丸い目のばあさんが死んだ
これ以上できないほど
お辞儀したままの手押し車で
白い春の花の並びを
ゆっくり過ぎていった
まっすぐ前を見て笑っていた
ばあさんと誰かが呼んだ
娘は泣きすが ....
空がまだらに光っている
飛び去った雨の記憶が
まだ薄っすらとかかっている
まだらにかかっている
空に穴を開ける
輪郭の正しい きれな穴を
縁が黒くナイーブに切り落とされて
小さな丸い ....
雪
のけぞる
空
雪 降りまして
全天 ががが
震えます
ががが
滑らかに
雪 行くときの
滑りゆく雪
卑屈な川
雪 舞い
目頭が
あ ききき
痛む
....
わたしが眠れないとき
眠れないことを
わたしは
よく噛んでいる
わたしが眠れないとき
曲がった中指の先の届く距離に
耳の史蹟を
置く
わたしが眠れないとき
花花が群青色の香り ....
庭の柴木の陰に
たくさんの夜がこぼれていた
薄い産毛の生えたまだ若い夜から
硬く曲がった血と血の夜から
とりどりの夜が
折れて重なる か細い枝の隙間に
埋まっていた
空の低いとこ ....
雪の無人駅
雪を掃く係りのものが雪を掃く
何でもないコンクリートの踏み板の上を掃くものがある
待合室の歌謡ショーのポスターからさびしさのしたたり
掃き残した埃と雪の混じった少し硬いものをさらに ....
ひだかたけしさんのオイタルさんおすすめリスト
(8)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
洗濯物が溜まるので
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オイタル
自由詩
8*
21-11-1
図書の貸し出しと返却について
-
オイタル
自由詩
2*
21-7-9
丸い目のばあさん
-
オイタル
自由詩
3*
21-4-19
雨上がりの玄関に腰をおろして空を見ている
-
オイタル
自由詩
6+
17-9-23
雪
-
オイタル
自由詩
6
17-2-3
わたしが眠れないとき
-
オイタル
自由詩
13
17-1-28
庭の柴木の陰に
-
オイタル
自由詩
11*
16-12-29
雪の無人駅
-
オイタル
自由詩
13*
16-12-11
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