宝箱の鍵が

  みつかりません

 仕方なく箱を振ったら

   カラカラと

   頭蓋骨から

 乾いた音が響きました
やさしくなるにはね
悲しみを憶えること
傷つくことを怖れないこと
からだの痛みではなく心の痛みを知ること
辛さや苦しさや淋しさから逃げないこと

そんなことをだれもが抱えていると想うこと
 ....
私の心の広い平原
火山も崖ももう今はなく
寂しいような暖かいような
みんなみたいな心
みんなみたいな私

凍ったコーラを取り出して眺める
コーラは血だろうか
コーラは精神だろうか
凍 ....
澄み切った青い空の真ん中で
誰かがきっと泣いている

私はいつも測れずにいる
空想の両手を天秤にして
小さくついた溜息と
少しだけ擦り切れてしまった
透明な羽毛の内包する
輝くよう ....
「      」

尊厳を埋め立てた丘で
植物の生殖器を切り取った
悪趣味な束を投げ捨てた
ぼくは自分を刺すのに十分な言葉を持って
だけどそいつでは目の前の石を砕けずにいる

セミはジ ....
そよとも揺れないすすきの穂が
あたりに白く浮かぶ

とおくを
スローモーションの足どりで
駆けて行く
赤いセーターを着た少女

お腹がみるみる膨らんで
まんまるになったかと思 ....
こどもの手をにぎって
「あたたかいね」と言う。
「つめたいね」と言われる。

わたしが「あたたかいな」と感じたら
あなたは「つめたいな」と感じている。

いつもそうやって温度差があり
 ....
絶えず
一定の方向にだけ
エネルギーを集中し

間断なく
成長あるいは変容し続ける
モノやコトや
言い表せない何か

そんな奴等に
ヒトという間抜けな動物は
いつも
驚愕さ ....
(ボクめせん)

おかあさん だいじょうぶですか。
ねつ早くなおるといいですね。
ぼくもがんばりたいとおもっています。
ねつがなおったら、あかるくたのしく ....
レイラ、振り向いてくれ
朝の光のなかで鳥達は飛び交ってる

待てど暮らせどやってこない福音を捨てて
死が迎えにくる前にこっちへ来いよ
レイラ、振り向いて
最高の晩餐と最高の時間を
お前の ....
せかいはゆったりしている

小径にすぅと鬼やんまがきえるときも
ほの暗いひんやりとした木かげが
風に戦ぐ
秋の空高く深まる

せかいはゆったりしている

座椅子に ....
                  131015



弾み車の振動を枕に
愉快な楽団員は眠る
ガラパゴス号に乗り込んだまま
帰ってこなかった男もいたが
射殺されなかったのだから
昔 ....
暗がりを廻すまばたきについて
本をひらけば忘れてしまう
脆くまばゆい粉について
うたうことは覆うこと
それでもけして埋まることのない
ひとりとひとりのはざまについて


宙 ....
色紙を折って
六角形の船をつくる
水が入らないように
縁を高く折る
かわいいお雛様を折るときに
見えない不安を
そっとつつみこむ

これから
どうなっていくかわからないのに
想えば ....
 



タンスの中を整理して
要らない服を捨てるように

増えてしまった思い出だけ
要らない記憶を棄てなければいけない



自販機のコールドドリンクが
いつの間にか半分
 ....
{引用=猫}
降る讃辞しっぽの先で受け流す
{引用=人}
寝子胸に朝ランデヴー日曜日
{引用=猫}
老描の眠り百年時の棲む
{引用=人}
痩せ三毛のかそけき息に目を凝らす
その生き物に色とりどりのガラス玉をもらった
それはよく見ると一個ずつが脈動してそれぞれの色で輝いている
ときおり澄んだ音色で囀る心臓のようだった

ふしぎな生き物は美しかった
息が止まるぐら ....
すてき、すてき、すてき
だから横たわって落ちて飛んだ
軒下のようでした。

ここは、
森から採った木の枝を
温かく突き刺して眠る家

帰る、帰る、帰る
それは違うわ。

ここ ....
わたしが
命をもらった日から
吸って吐いて
繰り返されてきた
呼吸の仕組み

その息は
かじかんだあなたの指を少し温め
その息は
幼子の風車を廻し
その息は
ケーキに灯されたろう ....
 
みずいろの雨をききながら床に入ると、雨がふる

ぽっかり空いた穴を補完するように、雨がふる

決して満ちることはないんだけど、それでも雨がふる





*YouTube み ....
サラサラと嘲りながら
指の隙間から
零れ落ちていったのは
砂で出来ているのを
忘れかけていた
いくつもの季節と朝焼け

パタパタと蔑みながら
手のひらから
飛び立っていったのは
 ....
      夏をたたむ
      両手でしわをのばし
      ていねいに
      色濃い影をおとした夏も
      洗濯され、たたまれると
      頼りないほど薄っぺらだ
 ....
かーさん ももいろひよこ かってや
めっちゃ かわいーやんか
そらいろも いるんやで
にじいろも いるんやで
ハートマークも いるんやで

息も絶え絶えのひよこたち
鳴いてるんじゃない
 ....
朝焼けと茜空の間に
彩(いろどり)が溢れ
茜空と朝焼けの間に
暗闇が横たわる
少女はその秘密を知りたくて
彩の一つ一つを呼び出しては
新しく命名し昼の詩を
暗闇の底を探っては
言葉で照 ....
「ねえ、これは骨?」

チキンナゲットを食べ慣れているお前達に
フライドチキンを与えたら
飢えたライオンの子供のようにそれを貪りながら
何かを思い出したように下の娘が訊く

「そうだよ。 ....
まつげはひかるけれど、それはあなたの水ではない
雨あがりのドライアイは
公園の風景を
焼きつけるしずかな鉱石のように
まばたきをしない
「むかし、どこにいきたかったのかとか、
 ほんとうに ....
紺色に遠い夜空
白い月が明るく浮かんで来る
私の頭のなかには
とりとめのない考えが
浮かんでは消える

いま 空を歩いているところ
降りしきる雨のなかに
いつかの
或いは未来の
遠 ....
ぼくという詩は読者を必要としない
読む人の責任において新しい意味が生まれていくのだ
ぼくが発する言葉は
読む人として在るぼくの責任において生まれた
新しい意味なのだ

必要とすることなく
 ....
川の畔の土手に腰掛け  
考える人、のポーズを取る私を  
周囲で風に揺られる{ルビ秋桜=コスモス}の花も  
飼主に引かれ、小道を従いてゆく犬も  
みんな秋の琥珀の黄昏に包まれて    
 ....
もっとも善意に満ちた人々から、月光が射してくるように「詩人」と呼ばれ、もっとも無関心な人々から、どうでもいい荷物を落とすように「詩人」と呼ばれる。だが「詩人」という自称は北を向いた決意だったり南を ....
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