もう
なつの光が消えてから
七年がすぎて
あれほど
うるさく
見舞いにきていた テントウムシも青空も海も風も
すっかり
あなたを
忘れてしまって・・・

もう
あの日から
七百 ....
 二〇〇八年七月一九日、昭和女子大学人見記念講堂に於いて八三歳の吉本が「自分がしてきた仕事が全部ひとつにつながるということを話してみたいんです」と希望して実現したのがこの講演会であり、至極当然のごとく .... ある用事があって久しぶりに
母校の大学の図書館を訪れた帰り坂

どこかから何かを燻らしている様な
芳しいとも苦っぽいとも想える

懐かしいような想い出したくない様な
薫りが否応もなくぼく ....
車椅子の母の髪をカットした
チョキチョキ ハサミで切りそろえる
黒い髪より 白髪の方が多くなったね

わたしは 母が年を取って授かった
上には 年の離れた兄弟たちがいて 
望まれないまま  ....
 初夏

少年の頃
お話の木の絵を見た

広葉樹の木陰で
子供達が
眼を輝かせ
耳を傾けている
お婆さんのことば
森や草原を漂い
風に運ばれて
村や町や港や
海や諸国を巡り
 ....
       夜更けに降った雨はあがった
       そらはどこまでも透き通り
       青く高くひかりに満ちる
       さぁ腕まくりして窓ふきをしよう
       透き通るほど ....
町では桜も散り 山すその我が家までの
道沿いに見える畑には 林檎や梨の花が咲き
雪溶けの遅かったこの地にも 緑の季節が流れ始めた

除雪機で雪をとばし なんとか建てたビニールハウスでも
稲の ....
海のひし形 マンタ
波を揺らすマンタの先の 梵字の語尾の様な揺らめき

   ダイアモンド散りばめ
   灼熱のティーダを柔らかく 撫でる

 南の島の底をくぐり 界上は描かれた弧の丸み和 ....
橙色の絵の具しか
見つからなかったので
君を描いてみた

夕焼けなんかじゃ
痛すぎると思ったから

青色の絵の具しか
見つからなかったので
僕を描いてみた

海なんかじゃ
 ....
(振り返る
)ここには何もない
ただ山がある海がある
血はながれている

(繰り返す
)ここには何もない
夜が閉じ空が明けたら
静かに眠るだけ






 ....
フラフラに
  なっても立つぞ
    男なら
この生が空しく過ぎることを悲しめば
問い返される
何が充実か

揚羽蝶がゆずの木にやってきた
仇やおろそかではない
ひらひらと儚くも天に任せる

愛しているさ、悲しんでいるさ
生の肯 ....
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま

それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみた

やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった


 ....
 
 
ぼくの骨が溶けだして 
飴玉のような
真っ白な塊になる
飴玉だよ、と 
近所の子供にあげると 
骨みたいな味がする 
そう言って無邪気に笑う 
骨の無いぼくは
ぐにゃぐにゃ ....
居間の壁の掛時計
アナログ式の長針短針
ゼンマイ仕掛けの
チクタクチクタク

チクタクチクタク
チクタクチクタク

ゼンマイ仕掛けの
チクタクチクタク

長針短針 進むごと
景 ....
今日の終わりに
のりしろが佇んでいる

のりづけしなければ
全てがそこで途切れることを
知っているはずなのに
どうしますか? と
のんきに尋ねてくる

点線から先は
のりしろ
白 ....
アナタがこの世に在ることは
そこから既にキセキの始まり
幾多の試練を乗り越えて
私と出逢いココに居る

未来の行方は誰も知らない
キセキは自ら起こすもの
信じて進むその先に
きっと光は ....
魅力的な名前のバス停を
すぎて言葉は色褪せて
私のうたがからまわる

早朝に
働く車が輝いて
 
 
妻の眉間のあたりに
凪いだ海がある

うみねこが飛ぶ
貨物船が渡る
風が吹く
少し波立つ

虹、と
妻が指差す

知ってるよ、
海に映ってた
 
 
ダーウィンはロンドン動物園の小さなジェニーがお気に入り
彼女は言葉を理解しおやつをおねだりし公爵夫人に自分の可愛いドレスを
見せびらかしたり本当に人間の子供のようだった

1832年にビーグル ....
風の無い穏やかな夜

仕舞い忘れた鯉のぼりが
だらしなく天を仰いでいる

それでいて
雲はせわしなく月を見え隠れさせて

不安定な上空には入道雲

たしかに今日から夏ですが
少し ....
 
 
たくさんの羊たちを乗せて
母が猛スピードで
寝台列車を運転している

眠れない父のところに
早く羊を届けなければならなかった
車線変更を繰り返し
いくつもの列車を追い越して行 ....
彼らは死に慣れてしまった。だが
校庭で炊いた焚火に身体を当て、燃え上がる
湿った潮風が鼻を擽る中で心が揺れた時、死そのものが、
何故生きているのか問い掛けてくる。彼らは死に祈りを捧げた、

 ....
おおげさな音をたててトラックは右へと曲がる
小さなおさげの女の子が道を渡ろうとしているのを見て私は焦る
だめよ
まだ止まっていて
けれど女の子はとてもうまく道を渡って
てくてくと去 ....
    
過ぎさった苦しみを
時々 舌の先で転がして
ピリッと刺すような
痛みを味わう

血の味は嫌いじゃないんです

この痛みが
私の静脈を流れていく
悲しみが青い血管に滴る
 ....
七人のこびとは元は八人で現在一人行方不明で

豆の木が大空高く伸びたけどただ伸びただけ雲乗れねぇし

あなただけ映していたいいつまでも私は鏡あなたの鏡

白鳥になったとはいえ醜さは変わ ....
かいすいのなかのつぶは
ひとつとしておぼれてはいない



小さな子供が、星の矢に射られ、
浜辺の町の大人が、
空を向いて祈り始めた、

(その間にも子供の胸は砕かれ、
背 ....
いくつもの
肥え太った想いが
出口に殺到して
立ち往生している

よこしまで
メタボリックな想いが
喉の奥でせめぎ合って
脂汗をかいている

バイパスを回り込んだ
耳障りの良 ....
野良猫が生垣から顔を出して
じっとこっちを見ている

  /かけとび
  あやとび/
  /ステップとび

去年はできなくて癇癪を起していた
ふふふ、まあ頑張れよコワッパ と思った ....
人はみんな死んでゆく
美人もブスも
天才も凡才も
そうして人の為した事だけが
後に残る
あの美しく散った流星の光が
目の中にだけ残るように
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