色紙を折って
六角形の船をつくる
水が入らないように
縁を高く折る
かわいいお雛様を折るときに
見えない不安を
そっとつつみこむ

これから
どうなっていくかわからないのに
想えば ....
 



タンスの中を整理して
要らない服を捨てるように

増えてしまった思い出だけ
要らない記憶を棄てなければいけない



自販機のコールドドリンクが
いつの間にか半分
 ....
{引用=猫}
降る讃辞しっぽの先で受け流す
{引用=人}
寝子胸に朝ランデヴー日曜日
{引用=猫}
老描の眠り百年時の棲む
{引用=人}
痩せ三毛のかそけき息に目を凝らす
その生き物に色とりどりのガラス玉をもらった
それはよく見ると一個ずつが脈動してそれぞれの色で輝いている
ときおり澄んだ音色で囀る心臓のようだった

ふしぎな生き物は美しかった
息が止まるぐら ....
すてき、すてき、すてき
だから横たわって落ちて飛んだ
軒下のようでした。

ここは、
森から採った木の枝を
温かく突き刺して眠る家

帰る、帰る、帰る
それは違うわ。

ここ ....
わたしが
命をもらった日から
吸って吐いて
繰り返されてきた
呼吸の仕組み

その息は
かじかんだあなたの指を少し温め
その息は
幼子の風車を廻し
その息は
ケーキに灯されたろう ....
 
みずいろの雨をききながら床に入ると、雨がふる

ぽっかり空いた穴を補完するように、雨がふる

決して満ちることはないんだけど、それでも雨がふる





*YouTube み ....
サラサラと嘲りながら
指の隙間から
零れ落ちていったのは
砂で出来ているのを
忘れかけていた
いくつもの季節と朝焼け

パタパタと蔑みながら
手のひらから
飛び立っていったのは
 ....
      夏をたたむ
      両手でしわをのばし
      ていねいに
      色濃い影をおとした夏も
      洗濯され、たたまれると
      頼りないほど薄っぺらだ
 ....
かーさん ももいろひよこ かってや
めっちゃ かわいーやんか
そらいろも いるんやで
にじいろも いるんやで
ハートマークも いるんやで

息も絶え絶えのひよこたち
鳴いてるんじゃない
 ....
朝焼けと茜空の間に
彩(いろどり)が溢れ
茜空と朝焼けの間に
暗闇が横たわる
少女はその秘密を知りたくて
彩の一つ一つを呼び出しては
新しく命名し昼の詩を
暗闇の底を探っては
言葉で照 ....
「ねえ、これは骨?」

チキンナゲットを食べ慣れているお前達に
フライドチキンを与えたら
飢えたライオンの子供のようにそれを貪りながら
何かを思い出したように下の娘が訊く

「そうだよ。 ....
まつげはひかるけれど、それはあなたの水ではない
雨あがりのドライアイは
公園の風景を
焼きつけるしずかな鉱石のように
まばたきをしない
「むかし、どこにいきたかったのかとか、
 ほんとうに ....
紺色に遠い夜空
白い月が明るく浮かんで来る
私の頭のなかには
とりとめのない考えが
浮かんでは消える

いま 空を歩いているところ
降りしきる雨のなかに
いつかの
或いは未来の
遠 ....
ぼくという詩は読者を必要としない
読む人の責任において新しい意味が生まれていくのだ
ぼくが発する言葉は
読む人として在るぼくの責任において生まれた
新しい意味なのだ

必要とすることなく
 ....
川の畔の土手に腰掛け  
考える人、のポーズを取る私を  
周囲で風に揺られる{ルビ秋桜=コスモス}の花も  
飼主に引かれ、小道を従いてゆく犬も  
みんな秋の琥珀の黄昏に包まれて    
 ....
もっとも善意に満ちた人々から、月光が射してくるように「詩人」と呼ばれ、もっとも無関心な人々から、どうでもいい荷物を落とすように「詩人」と呼ばれる。だが「詩人」という自称は北を向いた決意だったり南を .... ギャロップ ギャロップ
地表は斜めのフォックストロット
朝陽にふくらむ窓や壁
影の行方を振り向きもせず


半分の虹
速い夜
河岸はふたつ
遠い橋


冬のさな ....
 季節の ものがたり
 訪れる ひき潮の音のすでに秋


{引用=
「「 髪をきるように
   ばっさりと 一つの季節は終わり
   ここに、誰もいなくなって
   それでも 次の遊子 ....
高原にそよ吹く風も冷たく、歓喜に満ちた秋の午後だ。
遠くを走る小海線に乗客たちは陽炎のようで、
近くの白樺林をくっきりと現実のものとしている。
道端に咲くコスモスに子供たちの息吹を感じる。
 ....
挫けそうな心に運命が扉を叩く。
足音を忍ばせて私の部屋をうかがっている気配を感じる。
私はしばしものを書く手を休め煙草に火をつける。
天井に立ち昇る煙の中にポーの大鴉が浮かび上がる。

 ....
嗚呼朱く赤く紅く
秋に明け暮れ飽くことなし
移ろうものこそ美しい
去りゆくからこそ愛おしい
不変の美は仮庵から
渡り鳥のように飛び去るのだ


文字の檻に閉じ込めるなら
ソレハヒトツ ....
             131008

満員のスタジアムからはみ出した歓声が
ここまで聞こえてくる
敗者の立場がないと思うのだけど
彼処では誰もそんなことを気 ....
猫がふと
ベッドの上に端座して
スピーカーから流れる
フランソワーズ・アルディに耳を立て
神妙な顔で聴き入っている
「私の青春は去ってしまった…」

猫にもアンニュイがあるのだろうか
 ....
長い間育った母の胎内から
外にでいたあなたの前には
無限の白紙が広がり
あなたの人生が始まりました

あなたを記した最初の文字は
  二〇一三年 誕生  男 
  血液型 A型 RH+
 ....
私が子どもだった頃
十二色のクレヨンの中に「肌色」があった
その色を使って絵を描いていた

黒いクレヨンで輪郭を描いて
肌色で顔の中を塗りつぶす
手も足も全部肌色を塗った
何も考えずに無 ....
「その食べものを、一つ私に下さいな。
この小さな手にポトリと落として下さいな。」

うっかりと、
すっかりと騙されて。

本当は、

「とっととよこせ!そのエサを‼
ほら ....
まっすぐに
引けたためしがない
まっすぐに似た線なら書けるのに
フリーハンドで書く
まっすぐは
ほんの少し曲がっている
骨が湾曲している
私のなかに
直線がない
失ったわけではなく
 ....
私は、今とても腹が立っています。
とてもとても、腹が立っています。
どうしてだか、あなたにはわかりますか?
あなたはとても優しいし、心が広いし、我儘な私を全身で受け止めてくれる、 ....
アスパラガスさん讃 2


彼女は軽やかだし、あまり恐ろしそうではないではないか。という不如意。

この、デザインできない不如意で多義的なラインを、彼女は、推敲と時間によって作り上げることが ....
るるりらさんのおすすめリスト(6711)
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