雨が去って
夜が去って
嗚呼
今日も
道路は道路のままで
そのことに
私は安堵する

もう
ずっと長い雨が
私を覆う
黒い雲が

急ぐよ

たましいが
しっぽがそこに
 ....
『ダイパー・ドライブやっています』

“おむつのドライブ?”
丁寧な発音
穏やかなトーンの声に
思わず立ち止まる
行きつけのスーパーの入り口

『新生児用のおむつが特に不足しています。 ....
「よう、よう。それでは、レッツゴー!
絶望という制服。着用ぉ、それでいて日本征服、決行ぉ。街中で探した明日と睨めっこぅ。そこでは僕だけが鬼だった、鬼ごっこぅ。
肩ぶつけてきた人に弱音ぶつけたぁ。ふ ....
カスタードプリンでござるよ。

人生の酸いも甘いもというか
甘い方を極めたのでござるよ。

そんな程度かと言われたって
わたしゃカスタードのプリン
甘くて仕方のないこの強みを
ダイナミ ....
家族や国を守るため
自ら志願し戦場へ行くと言うのなら
その人は行けば良い 後ろ指さされても
人殺しと罵られても

たとえ国家権力が徴兵しても
誰の血も流したくないと言うのなら
その人は拒 ....
虹が空よか広い水辺は 金魚くるりと群れ周る
万珠沙華の咲く咲くエベレスト 握りて二人 御岳の麓
世界のあらまし見えました 愛は神代の宝物
死期は憂き世の結節点
坂を駆ける夢中に生きよ 透き通る ....
真夏の炎天下に自転車をこぐ
すべては明るすぎて却って曖昧に
すべては熱すぎて却って柔弱に
こんな快晴の日だが
ひたすら過去の雨が私を打つ
水ですらなく重さもない
透明な過去の雨 ....
馴らされた日々に漂ってくる
なにげないコーヒーの匂いに
ふっと 救われるときがあるのだ
どんな舟も決して満たすことのなかった
完全な航海を ゆっくりとわたしは開始する

宇宙を辷るひとつの ....
穴を二つ穿ちます
そこには明らかに風が吹き始めます

黒く二つ塗ります
そこにはぼんやりと意思があるように見えます

背景から切り出したところで
モチーフが現れます

背景から見つけ ....
海が
光の海が
 広がる狭まる
  明るみ眩んで
  暗まり遠退き
 揺らぎ揺らいで
静まる感覚
奥まる意識


秘かな降臨
 気づきの一瞬
  凝視の息切れ
   いつもの ....

  
白いシーツが晴々とはためく青い午後
大きな風にのって君の嬉しそうな声が疾走る
思い切り抱きしめればまるでお化けのようなカタチ
くすぐったいと笑う君をすっぽりくるんだその存在を
ぎ ....
滴りやかつて地蔵でありし石 いっちょまえに
子(娘)が親(母)に意見(もんく)をいう
いっちょまえに
子の方が稼ぎが多くなってきた――

一緒に道を歩いていたら
いきなり娘に腕を掴まれた
「なにするん?」
背後か ....
  今夜は
  新月だよ


  小さな
  なにかを
  さがすのに
  月の光は
  ちょうどよいのです


  でも
  今夜は
  新月だよ

  小さなささ ....
 
 
バスに乗って目を瞑ると
私の中を通過していく
一台のバスがある
開いた窓から
誰かが手を振っている

懐かしい気がして
手を振りかえすと
バスは小さな魚になり
泳いで行っ ....
こんなの詩じゃないと
お叱りを受けそうですが
まあ、いいだろう
と、寛大な心の方はご覧ください

     *

小さい頃のわたしは
引っ込み思案で 恥ずかしがり屋
自分から友だちを ....
何もない一日 雲を泡立てて貝殻模様のカップを洗う


花の雨 眠るわたしのこめかみにふれているのはくちびるですか


モノクロのアネモネきっとあなたならうすむらさきを選んで写した

 ....
 
 
人が笑っている
マユミが笑っている
マユミは母
オサムは父
オサムは死んでいる
 
首を洗って待ていろ、と
テルヒコに言われ
二十年、首を洗って待ち続けた
首だけがただ
 ....
いちばん重いひらがなは



だね。

ら がぼく以外の
大勢をふくむなら
ぼくら、なんて
かんたんには 言えないや。

かるく歌ってもみるけどさ ららら
わたしの知っているかもしかは緑色だ。松脂がびっしりと体について光っている。つやつやした毛並み、つぶらな瞳、五メートルほど前に立っていたかもしかは「誰?」と小首をかしげてみせた。

一歩前に出れば向 ....
いないいない 紙飛行機 夜を往く 縹色の霊 蘇生(された) 独り言.14 奇妙な日 虚空 水面(を) ふわふわタッチ falling stars 古いCD 知らないじじいが家 .... 冷たい窓ガラスに
一匹のヤモリがいた
わたしとヤモリは
互いの存在を
ほんの一瞬で認め合う
空気がほんの少しだけ
動いた気がした
目が合ったのだよ
確かに
あの時

人間と虫
 ....
「人の、役に立つ事を考えなさい。」

ある晩
淹れたてのお茶をすすりながら
父は諭すように言った。

今でも
(何があるのか?何なのか?)を片隅に置いて
職場の受話器を取り
職場のパ ....
ガタゴトとはいわず
きゅうきゅうと鳴く電車
繊細な指先をもつサラリーマンとか
はこぶ電車
朝早くからごくろうさま

きのうハンカチを落とした女子高生が
あたらしい花柄のハンカチでやは ....
うまれいずるものを
おさえこむちからもなく
うまれいずるものは
しずくとなりわたしの腕から流れ出る。
宿命と名づけた
うまれいずるものは
わたしの耳を支配し
目をからめとっ ....
やさしいうたが好き
哀しい歌は辛くなる
雨のようにぽつぽつと落ちる歌詞と曲
心のなかに水たまりを作って明日の太陽を演出する
彼の歌ったやさしいうたよ
こうしてくるいはじめた歯車を
がんばれ ....
私はドラゴンフルーツと呼ばれて
なんとかこの世に生きてはいるが
私の生涯とはなんなのだろうかと
はたと考えることだって実はある。

もちろん私はまだまだ生きるから
真の意味は分からないのだ ....
梅雨空の悲鳴
私の空はやけに立て付けが悪い
私は有無を言わさず空を閉じる
天国など空から見えるわけもなく
ただひたすら空は鈍色だ
君がどの辺(あたり)に上ってゆくのか
風が吹いている
ダ ....
自然にできたグループに分かれて
植民地時代のボストンの街並みを色画用紙で再現している
春陽に包まれた5年生の教室

その穏やかな空間に一瞬そよ風が吹いて
支援クラスに行っていた娘がひらりと入 ....
あたしの母親の両脇腹には
あずき色に腫れあがった
おびただしいインスリン注射の痕がある
あたしの母親は重度の糖尿病で
両眼は白内障で目が見えない
向かって右目は
塩焼きにしたあ ....
るるりらさんのおすすめリスト(6754)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨期_- umineko自由詩8*15-8-4
ダイパー・ドライブ- 夏美かを ...自由詩23*15-8-3
『ラップ詩・優柔不断』- 陽向∮自由詩4*15-8-1
お喋りカスタードプリン- ブルース ...自由詩4*15-7-30
正直なところ大言壮語すれば- ただのみ ...自由詩10*15-7-29
カタツムリの人生- なけま、 ...自由詩2*15-7-26
過去の雨- 葉leaf自由詩515-7-26
夜のサテライト- 伊藤 大 ...自由詩615-7-24
モチーフ- はて自由詩115-7-23
神-秘の臨界- たけし自由詩715-7-22
風の樹陰(こかげ)- ハァモニ ...自由詩4*15-7-21
滴りやかつて地蔵でありし石- 北大路京 ...俳句415-7-21
【_いっちょまえに_】- 泡沫恋歌自由詩16*15-7-20
真っ暗い- ひさし自由詩6*15-7-18
見舞い- たもつ自由詩2015-7-15
【_私の友だち履歴_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-7-15
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薔薇- たもつ自由詩2015-7-4
いちばん重いひらがな- もり自由詩10*15-7-3
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銀河__2015/6/30/18:54- アラガイ ...自由詩10*15-6-30
跳躍- そらの珊 ...自由詩16*15-6-29
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ゆめびとの親指- 杉原詠二 ...自由詩3*15-6-26
ドラゴンフルーツは考える- ブルース ...自由詩5*15-6-24
挽歌- ……とあ ...自由詩10*15-6-24
ものさし- 夏美かを ...自由詩36*15-6-24
アリア- あおい満 ...自由詩715-6-22

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