指のさき
雪がひとひら、消えました

わたしの熱を、あら熱を
かくまうように
消えました

うなずくべきことなど
何もないけれど、
わたしは確かに
うなずきました

す ....
賀正正正正正正正正正正正正正正T

数え切れない ミカンの皮を
今年も 数えて 正の字一つ

数え切れない 悲しみを
今年も 受け止め 正の字一つ

数え切れない 溜息を
今年も 見 ....
流されることのなかった涙は
夜になると人知れず空に抜け出し
宇宙のどこかで
ひとつの星に結晶する

僕らは手を伸ばしても
その涙をぬぐうことが出来なくて

だから
ただ夜の空白をなが ....
せつなくて
封 印
苦しくて
封 印

意識の底の底の底
君をグッと押し込めた

はずなのに…

この道も
あのショップも
この曲も
あのライブハウスも
この雪も
 ....
むかしむかし と始めると
日本昔話になってしまいそうだが
古い話を始めないと
新しい物語も 始まらないのかもしれない
いつのまにか それだけ古いものを
背中にいっぱい背負ってしまった
はあ ....
冷たい風がとまる
匂いも闇もとまる
 とまる

泣けない光が
そこの隅にそっと身をひそめる
開けて下さい
開けて下さい
精一杯の囁きが
裏側を超えた耳元で木霊する

 ....
言葉はわかり合う為の      
道標ではないかと        
思うのです           

ドアをあける前の足音で     
ただいまの一言で    
きょうの元気がわかるのは ....
睫に触れるしずくにまで嫉妬していた

外は雨が降っているらしい

冷たい手のひら
コートから湯気がたつ

ベッドから身動きもせずにそっと盗み見る

ソファーに腰掛けて
上着や靴下は ....
エシャレットを植えたのだが
ワケギと見分けがつかなくなった

どうでも
日本の食卓にあがるエシャレットは
ラッキョウに土寄せをして
軟白栽培し若採りしたものらしい

タマネギもペコロス ....
おひさまは
毎日うまれて
毎日しんでしまう


しんでしまったおひさまは
地球の裏側を
じつは照らしていることを
わたしたちは
ちゃんと知っている


しんでしまったひとさまも ....
「おじいさん こんにちは
 また会いましたね」

  おや あんたかい
  また会ったね

「こんな坂道で
 今度は何を拾ってるんですか」

  おったまげたねぇ
  分かるかい
 ....
今年が終わる前に
新しい年が開ける前に
箸を一膳お互いの為に買いにゆきましょう
毎日の食事の後に
台所の排水溝へ流れる水に身を投げたくなったら
箸を渡して橋にして
また戻ってこ ....
 
高校を卒業して
家を飛び出してから
二十年になる

お盆と正月などには
申しわけなさそうに帰省してきたけれど
それぞれ五日ずつ滞在したとして
二十年かけても
わずか一年にさえ満た ....
とろりとろりと
日が暮れて
お社の石灯篭の暗い影
僕の背丈より
いつの間にか長い

鬱蒼と生い茂る鎮守の森
空にはねぐらに帰ってきた鴉の
黒く騒がしい群れ
忍び寄る夕闇せかされて
 ....
早春にはバターカップ
金色めいたとろけたような
黄色い花びらの福寿草

だから君たちはジャムカップ
赤やピンクや紫の
マツバボタンやポーチュラカ

チビクロサンボのバターのように
盛 ....
ニヒルに笑うお月様
溢れて零れるエトランゼ
やさぐれたコーヒーの缶
ペンペン草の涙
ふと我にかえったように鳴る踏切の鐘

わたしはきっとここにいて
きっとわたしはここにいない

潜む ....
くるっても
いいのだろうか
という言葉をおしころして
公園へむかう

身ぐるみはがれる
とはこんな気分だろうか
この身をくるんでいた
ものたちはどこにいるのか
いまも元気で
やって ....
「年齢確認が必要な商品が含まれています」って
ロボットみたいなレジが言う
わたしは9歳でレイプされ
11歳で最愛の人と出会い
4年間一緒に暮らしたあと
つい先日別れを告げられました
わたし ....
嵐が過ぎ去ったばかりの

夜明けの海岸に

僕は僕の相棒の野良犬と連れ立ってやって来た



激しい台風が

思う存分 遠慮なく吹き荒れてくれたおかげで

夜明けの海の薄い水平 ....
幼い頃は持て囃され甘い菓子で育った。
少年の時は真っ白な繭が僕を守り養った。
やがて呼吸も自由に羽を広げる頃、
誰もが欲しがる平等を平然と飛び越える翅。
指折り数えた確率は出会った瞬間に吹き飛 ....
ぽとぽと
あめだま
おとしたのだあれ

ころころ
あしあと
あなにおっこちた

ぐらぐら
かんせつ
はずれないように

ぺたぺた
のりしろ
はがれないように
冬が背中のうしろまで来ている
今夜の雨は仄かにぬるく
地上のものの体温をすべて奪う雨ではない
むしろ
ささくれ立った地表を磨き
朝が来る前に
つるりとした球体に変えようとしている
古びた ....
 
いつか聞いた
オルゴールの音が
こんなにも懐かしく
わたしの島にもとどく

音階は等しく
何度でも
誰もいない浜辺に辿り着き
朝には朝の
昼には昼の
夕暮れには夕暮れに
染 ....
浮かんだ言葉が
消えていく
いつだって、そう
若年性認知症なんて
あるのかな

誰かメモリーを
増設してくれ

お代は
後払いでいいかい
ダメかい
爽快


カ ....
太陽が僕を灼いて

遠くの世界歪ませた

水槽が君を囲んで

遠くの世界絵に変えた

僕は君の水槽に飛び込んで

濡れたまま手を繋ぎたい

熱い太陽に灼かれながら

水浸し ....
{ルビ=アヒルの子} 何年か待てば
私の細胞はすべて新しくなる
そうしたらこの
君についての記憶も新しくなるのかしら

心臓の一部の細胞だけは
生まれてから死ぬまで
一度もあたらしくなることなんてないらしい
 ....
テイブルの下に
ひきっぱなしの布団
みかん転がり落ちてるよ
段ボールから猫

なんもないのはわかってるんだ
ポンコツ話も聞き飽きただろ
こっちもうんざりしてるから
冷蔵庫にはたまご ....
引出し開けて眼球を愛でる


価値を産む祝祭の時の色


頭脳で汗かく情報煉瓦


起立するペニスと勃起するミサイル


濃霧に馬の後光の疾風
もっと話を聞かせてくれませんか

そうしたら、
あたしは、言葉のあいまに置かれた
なだらかな読点【、】に背をもたせ、
気まぐれに口をつぐむあなたの 数知れぬ句点【。】の
小さなその ....
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