漆黒の海に救済の錨を深く沈めたまま
誰の叫びも届かない街と交信しあう星々を眺めている夜

詠み人知らずの歌が都市の残照を吸い込んで
無数に浮遊している昏い海面に海月となって漂う

東京湾を ....
 剽窃したい人はそこに居て、夏のセロリをしっぽから齧っている。水は生温い 
 が金魚鉢の赤い魚たちは夢を追わずきょうも元気だ。猫は背を丸めしっぽりと
  寝ている。 
 猫を抱き ....
人のいない真昼
都市は連帯に悶えていて
都市の配管の末に一滴の誓いが芽生える
真昼の誓いは沙漠へと向かい
死の永続性を砂に誓う

涸れ果てた湖を
野獣の群れが飛び交っていく
無限に ....
悪口をいう人がいる
悪口をいっていたよと教える人がいる
そんなことがあったんだってと広める人がいる

なぜか目が光っている
私もそうなのだろうか

クラス委員はけむたくて
熱血先生はう ....
崖の端に立たされた時の恐怖と不安は
創造的な星の輝きに照らされる
真夜中の暗闇と孤独
ただ生き抜くために与えられた
変化という自己改革

崖の下にある海は
蒼さを忘れ、空の色と呼応してい ....
私達はきょうも鳥の首を絞めて
お釈迦様を雑巾でぬぐっている


星は一面凍りついてしまって
月の香りがしないと鼻をすする


ころっと犬の彫刻が転がって
心臓をノミで打たれた感じ
 ....
 電車を待っていたら
 隣にいた男が急に話し出した

「あなたはこれからも
 騙されたと思って
 騙されてください
 信じてくれていたなら
 信じ続けてください」

「なっ、なんです ....
 数学と推理小説が結婚して

 生まれてきた左利きの子供

 そんな感じ

 現象と事象と予測を

 アルファベットと数字で表現

 感じたことをそのままにしないで

 で ....
鰯よ おぬしを 食うてやろう

頭から むしゃ むしゃ むしゃ と  食うてやろう

大海原で 餌を求めて 泳ぎ回った おぬしを

むしゃ むしゃ むしゃ と 食うてやろう

人間様に ....
立ったまま
枯れている
あれは
孤高の命

もうおひさまをおいかける元気もないし
だれかをふりむかせるような輝きもない

けれど
おまえがひまわりで
凍えながら
戦い続けているこ ....
膨らんできた
はくもくれんの
銀にひかる繭のような葉

わたしのはらのなかで
懐かしい男と猫とあのうちは
ことばをうけて赤ん坊になり
ホトホト
うみ落とされてゆく

ていねいにガム ....
通りすがりも 同僚も 家族も
一対一でも 多数同士でも
「あっちむいてホイ」に興じている
電波上の 同じ画面を 見続けていた としても
目を合わせることは 禁忌なのだ
抱擁感さえも失い どこ ....
 深夜2時、数枚の年賀状を投函するために郵便ポストまで歩いていった。約300メートルのアスファルトの舗道。見上げると真黒に晴れた夜空に冬の星座が輝いている。今年もあとわずかで終わる。年が明ければす .... きみのまぁるい頬に
ぼくのこけた頬と
疲れた心をあずける

たちまち
宇宙と混ざり合う
ぼくだけでなく
きみも 宇宙も
一切の記憶を失い
彼方まで届く光 
消えない光となる

 ....
口をすぼめる
とても内気でおとなしいあなた
優しい人だ
誰のことも悪く言わない
辛さを耐え
コアラのような思い
お母さんの温かいおなか
地球を抱擁するような人
苛烈な意見を聞いているの ....
犬も歩けば棒に当たるというけれど
今朝から当たるべき棒が見つからないし
君が大切にしていた犬は
もうとっくにこの世にはいない
手を握り
お互いに年を取ったね、と笑う
話したいことは ....
 
 
お線香の匂いがしたよ、
田中君の家の前
誰が死んだのだろう
誰が死んでいるのだろう
誰が生きているのだろう
田中君に聞いても
答えてはくれない
田中君も僕も
もう子供じゃな ....
今日は詩を書かなくたって良い気持ち
植物は緑に煌めいているし、空も青く輝いている ご飯もおいしい
悲しいことも恐ろしいことも、まるで太陽がすべてのみ込んだみたいだ
だから今日は詩を書かない
 ....
懐で古銭をじゃりじゃりさせながら
暗い大通りを歩いていく
多くの脇道が横に伸びていて
かつてここを一緒に歩いた人が
上から見ると「馬」の字になっている
と教えてくれた町
何百年も前に大火の ....
自然のなかで生まれる音色、揺れる景色に詩のはじまりをみる
動物たちの会話は詩の形をしていて、
詩人が居なくたって、世界には無数の詩が飛び交っていることに気付いた
陽の光を浴び、風に揺れる世界 ....
ほんとうの自分のことを
わかってもらうことは
誰かをそっとこころのなかで
信じるということでした

あの日を 
僕らが生きていること
すでに静かな風が通りすぎるように
深い森林と広い草 ....
黄色い海があってもいいでしょう
膠を火にかける、独特の匂い、かき混ぜながら換気扇を回し
くつくつと沸く鍋底を見つめる
足りない色を数えて
描けない絵のことを考えていても仕方がないね

のめ ....
座敷の鍋の中から窓越しに雲が見える。雲に隠れた月がぼんやりと
少し前の地震で己が実を揺すられ、少し味が出汁に溶け出したかもしれない。
食欲満々の座敷の客たちは鍋の火加減を気にしている。
解体前の ....
しんしんと細い雪が
透明な肩に着いては
じんわりと広がり
どこかにとけていく

もう我慢しなくてもいいんだよ
と、いう時間になって

わたしの大切なところが痛みだす


時は止ま ....
ゆめで会いにくるくまたちがほんとに好き
ないものをもっていて
あるものは置いてくるから

蝶蝶りるりる鳴いて、
ここはまだゆめなのだとおもったとき
わたしの足はまだらでした
嘘とほん ....
座れと言われたら
立ち上がりなさい
殺せと言われたら
トリガーから指を離しなさい
撃てと言われたら
銃口を空に向けて撃ちなさい
くれぐれも空飛ぶ鳥に当たらないように

守ってと言われた ....
色とりどりに囲まれて
瞼を閉じている

ここは砂の城で
うみねこが足跡をついばむから
来た道も忘れてしまった

言葉は
その時だけのもので
振り返っても、目を凝らしても
形にはなら ....
猫でも
星の王子様でもないから
突然 行方不明になったり
ふらりと舞い戻ったり

渡り鳥に話をつけて
よその天体までひとっ飛び
旅してみたりもできないし

自ら死期を悟る事も
でき ....
  黒いきみの髪がひかって
  何も云えなくなるのは良い
  全部云ってしまっても良い
  くちびるがはずむ桃いろの夢

  剥いたばかりの林檎のように
  とても素敵な匂いのする ....
ぼくは
おばけだよ
ひゃくねんまえに
しんだのさ

ちょうど
ましゅまろが
あわいひかりに
てらされて

うそと
ほんとが
わからなくなって


びゅっと
あさって
 ....
るるりらさんのおすすめリスト(6754)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
東京ベイブルース- 梅昆布茶自由詩19*17-2-15
剽窃_- 白島真自由詩21*17-2-15
誓い- 葉leaf自由詩817-2-13
妥協- 朧月自由詩517-2-12
ある夜を超えて- 鷲田自由詩117-2-12
雪のひとびと- 印あかり自由詩15+*17-2-12
社会の告白- イオン自由詩2*17-2-12
物理学って- 佐白光自由詩2*17-2-11
鰯よ- 星丘涙自由詩7*17-2-10
冬のひまわり- そらの珊 ...自由詩24*17-2-10
帽子のほころびるとき- 田中修子自由詩16*17-2-8
あっちむいてホイ- 末松 努自由詩10*17-2-5
希望について- カワグチ ...散文(批評 ...217-2-2
やわらかなひかり- コハル自由詩2*17-2-1
おとなしい人- 杉原詠二 ...自由詩7*17-1-31
初雪- たもつ自由詩917-1-30
幼馴染- たもつ自由詩517-1-29
良い気持ち- 水宮うみ自由詩3*17-1-29
狂馬- 春日線香自由詩817-1-29
詩のはじまり- 水宮うみ自由詩3*17-1-28
そっと君から信じてもらう光景に- りゅうの ...自由詩22*17-1-25
藍に似た色- 青の群れ自由詩917-1-25
鮟鱇の独白- ……とあ ...自由詩12*17-1-25
フトウ(よる)- 唐草フウ自由詩3*17-1-24
りるりる- はるな自由詩717-1-23
言われたら- HAL自由詩8*17-1-23
別離- 自由詩7*17-1-20
薔薇の傍に__(サン・テグジュペリ氏に敬意を表して)- Lucy自由詩17*17-1-11
林檎- 草野春心自由詩517-1-8
おばけ- 次代作吾自由詩317-1-8

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