旅


こころは
しらないうちに
旅に出る

笛のねに さそわれて
むかし 人びとがすんでゐた
海辺の村で
潮風にふかれてゐる

いつになつたら
かへつてくる ....
青、
樹間に揺れ
白い巨鳥、
羽ばたいて
僕は行く
天に呑まれ

光の矢、光の矢!

蒼穹は割れ
漆黒の宇宙が唸っている
あのひとが「いいね」を押してくれたからずっと消せずに、残るつぶやき 悲しくても
涙を流すこともできず

くやしくても
叫ぶこともできない

誰をうらめばよいのか
問うこともできず

寒々とした
野にさらされている


その積み上げられた姿が
 ....
 
 
とてもとても遠いところから
君の訃報が届いた
時刻表を確認することもなく
僕は一番最初にやってきた列車に乗る

いったいどれだけ乗り継げば
君の場所に行けるんだろう
君の生き ....
地元の植物園で菊花展が開催される頃
入園入口にある車椅子を借りると
母を乗せて湖畔に広がる花々や温室の中を歩き回った

昔、母は祖母を乗せて車椅子を押した
ひと昔前母は 私を乳母車に乗せて
 ....
バスを待っていると
昨年死んだお父さんが縄をもってやってきた
電車ごっこの相手を探していると言う
せっかくだから車掌をやることにした

もともと小さいお父さんは
死ぬ前にさらに小さくなった ....
みえない場所にいる気がするんだ
おかしいんだ
誰も私のそばにはいないんだよ

いつになく遠くまで見渡せた夜に思った
ああ終わるんだ と

星は一つも見つけられなくて
雲なのか空なのかわ ....
わたしは詩人じゃない
わたしは詩人じゃない
わたしは詩人じゃない
わたしは、
、聲を殺して呟いてみよう
すると
ほら、
砂埃をかぶった
詩人のほうからやって来たりして



 ....
苦行とは、なにをもって苦行にも値するのだろうか
ほんとうの苦しみとは如何なる場合を指し示すのか
またよろこびとは、救われることのみにおいて真実なのだろうか。
他者とは己自身とは

何気な ....
この世界は
空間に
時間を加えて
3.5次元だけど

2次元の平面に
閉じこめられた

3.5次元の世界の情報は

ブラックホールの
エントロピーからの
贈りもの

「ホロ ....
マカロニと申します
ペパロニではなくて
マカロニと申します

身を捩れば無限大の
シンボルにも見えて
メビウス感が増して
深淵な雰囲気だって
醸すことができます

だけど日常は日常 ....
耳鳴りが気になって眠れない
そう言う君の耳に自分の耳を当てて
同じ耳鳴りを聞き続けた

あれしたい、これしたい
語り合う夢はまだまだある
この年になればいっそのこと
実現しない無 ....
ながつづきしそうもない事をさじに拾っては、
数分の間、あれやこれや考えている。
書き損じた天気図の余白に
僕らは昨夜見た偽物の夢を書き続ける
筆圧があまりに強いものだから
明日見る予定の夢まで記してしまう

つけ放したラジオから聞こえる
ネジが酸化していく音
そ ....
あなたは源氏の白旗に付くか?
それとも平氏の赤旗に付くか?

平氏は清盛のとき、保元、平治の乱に
勝利し、一門栄耀栄華を極めたが
命を助けた頼朝、義経等の挙兵により
壇ノ浦に一族運命を共に ....
あらゆるものが

ゴミと化した時


ぼう然として

ただ涙だけが

こみあげてくる


大切な思い出が詰まったものを

助ける事ができなかったくやしさが

涙となって ....
ありふれたあなたの指先が
遅れてきた春先に触れている
今日も
曖昧な言葉で
あやふやな言葉で
愛は語られ続け
朽ち果てるのを待っている
同じものを見ていたはずなのに
あの時、あっ、 ....
郵便受けの側に男が立っていた
誰なのか聞くと
まぼろしです、と言う

最近のまぼろしは良く出来たもんだ
そう感心しながら
差し出された朝刊の尋ね人欄を見る

今日も僕は
行方知れずら ....
ヨーイ ドン
校長先生のピストルで
ランナーはみんな逝ってしまった
あれからぼくは
どこを走っているのだろうか

豆腐屋がある
醤油屋がある
精米所がある
お寺があり風呂屋があり
 ....
人の息と
息の間で
僕は
息をした

僕の息と
人の息の間で
君は息をした

僕の息と
君の息の間に
朝はあった
毎朝
朝があった

生きていれば良いこともあるさ ....
もし僕が、一人なら、結婚していなければ、
娘がいなければ、
もしも僕が今も独身だったら、
間違いなく、今年度いっぱいで、会社を辞めたと思う。
もう全く、いやになった。
だが、家族がいる。お金 ....
空があり風があり
時は世界樹をかけのぼって
あしたへとながれてゆく

だれかが小ちゃなブルースを
奏でているような気がしてでもそれは

ぼくの知らない紫の小花の群れだった

月への梯 ....
卓上カレンダーを差し替える。
背後から「八月だ〜!」って声がして、
「そうですねえ(なんか元気だな上司)」と応じる。
「アテレコしちゃった」
そう言われてようやく気づく。
「あはは、もっとテ ....
https://i.imgur.com/Ud5k5SP.jpg



ヒルギの影         
 を映す水面         
  に波紋が少し       


 ....
朝顔のうつむくほうへ微笑んで表面麻酔をほどこす手つき


ゆりかごを揺らしてそこにいたはずのプランクトンの未来を思う


羊水のように流れて流されてこんなとこまで来てしまったの


 ....
水飛沫がきらきらしてるじゃぶじゃぶ池の赤レンガの底の苔とかなんかわからんもののぬるっとした感触を思い出せるか足の裏田子ノ浦にうちいでてみればいいものをうちは出ません溶けちゃうからね富士の高嶺の冠雪みた ....  孤独になじむから、すこし壊れかけているような古い町が好きだ。
 その古い町の小さな裏通りに子どもの死体一つ入れられるほどの大きさの水槽があった。緑色の藻が内側のガラスに張り付いていてよく見えない。 ....
どうでもいいぢやないか

それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた

ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ....
すこし朽ちかけたクチナシの白い花 濃い緑の葉のなかに
銀色の籠を
蜘蛛が編んでいて
そのつましいようにみえて
ほそうい ほそうい レース糸でできた瀟洒な籠のなかに
澄んだ雨粒が ころんコロン ....
るるりらさんのおすすめリスト(6711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
旅・遺作- 石村自由詩19+*19-12-30
蒼穹- ひだかた ...自由詩619-12-28
つぶやき- 水宮うみ短歌4*19-12-25
怨念をのせた北風- st自由詩819-12-17
せかい- たもつ自由詩7*19-12-8
車椅子- 為平 澪自由詩819-12-7
ほくろ- たもつ自由詩819-12-3
待つことしかできない- 自由詩219-12-3
詩人じゃない- アラガイ ...自由詩9*19-11-26
dharma,words「法語カレンダー」- アラガイ ...自由詩8+*19-11-26
ホログラフィー回路- st自由詩519-11-21
マカロニ・インフィニティ- ブルース ...自由詩3*19-11-20
片思い- たもつ自由詩1219-11-17
余った夜- ナンモナ ...自由詩5+*19-11-15
余白- たもつ自由詩1319-11-7
源氏と平氏- 日比津  ...散文(批評 ...419-10-25
ドロに埋もれた毎日- st自由詩519-10-25
春先- たもつ自由詩619-10-24
まぼろし- たもつ自由詩719-9-22
マラソン- yo-yo自由詩3*19-9-18
毎朝- たもつ自由詩14+19-9-13
クラゲに失礼- はだいろ自由詩219-8-29
8月のうた- 梅昆布茶自由詩1719-8-4
八月の汽水域/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩2*19-8-1
八月の汽水域- AB(な ...自由詩1*19-8-1
八月の汽水域- ことこ短歌3*19-8-1
なんか最近、暑くない?/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩1*19-7-27
すいそう- 田中修子散文(批評 ...7*19-7-26
或る友へ- 石村自由詩31*19-7-8
クチナシと蜘蛛- 田中修子自由詩9*19-7-6

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