手のひらに載せたガラス瓶の中は不可思議な水で満たされていて
米粒ほどの数匹のさかなが泳ぐ
ここで生まれてここで死んでいく
生殖も食事も排泄も
すべてのことがその水を介して完璧にめぐっていくのだ ....
ももを食べました
塩で食べました

レバーを食べました
タレで食べました

叔父が余命を宣告されました
ねぎまを食べました
塩で食べました

十人いた父の兄弟姉妹の
最後 ....
青い空
白い雲
わたしは野を走る
一両の列車になって
心のすべてを
空っぽにして
健康生活は
早起きから始まる
早起きすれば
早く寝る
しかもぐっすり寝る
朝五時に起きて十時に寝るパターンであったが
この頃はだらけていた
また元のように早起きして
健康生活取り戻そう ....
物心ついた頃にはTVがウチに居座っていた。
自分の運命よりも他人の運命を察しては笑い、憂う…
そんな日々を疑うことなくたぶん、続けているのだと思う。
こんな環境を半世紀以上続けられていること ....
ばくてりやがズルズルしてゐる
海はつめたい
人魚も星のやうに震へる
そして都会には温度がない
人々はコゴエもしない
あいかはらず海はつめたい
先カンブリア紀の地層もつめたい
 ....
春の水蒸気は何処に行つたのか
この空は{ルビ禊=みそ}ぎするものの色
永訣の色

地上は百色さんざめき
めざましくもゆたかである

いちめんの輝かしき生存
疾風は田園の暮色をよ ....
精神の国をぶんどった
瞳に映るのは町並み
一生で作り上げたはずの美しき景色
分け合うことができるだろうか
私の国と同じになってよ
あなたと歩きたい道
純白に覆われた道
時には草陰に花も咲 ....
植物の中で夜が育つ
水の名前を呼べば
脈打つ石造りの平原
素の風が間もなく
インク瓶の縁に沿って
眠りにつく
木造の旧家屋その皮膚に
愛していた人
鉢植えだけが増えて
遺伝だ ....
汗が目をつたい
塩辛さが痛い
草は水を失い
根無し草を被っている

ミンミンゼミは狂い鳴き
一日のはじまりから終わりまで
命の終末まで生を主張する


夏は終わろうとしていた
 ....
生きているからこそ喉が渇く

生きているからこそ腹が減る

生きているからこそ寂しい

生きているからこそ腹が立つ

すべては生きているからこそ

死ねば

火葬場のけむりとな ....
髪の後れ毛が
もやしのひげのように
蒸れた風とけっ託して
汗と貼りつく

ぽにーているならぬ
わたしのひとつ結びは
ねこのしっぽでありたい
脊髄のさきにあるまでの、感情

あな ....
仕事だから しんどい事もたくさんあったけど

仕事だから やらなければならない
その思いが 私の心と体の健康を 守ってくれた

空想的な理想主義者だった自分を
現場の人間へと 鍛え上げ ....
半月、宙空に白々ぽつんと輝いている
この宵の空 窓から顔突き出し眺め
現の不思議な関係、ふと想い至る

月も太陽も この地球に世界に私に関わり
何か発し命の力動与えている と、

向かい ....
 遠イ遠イ雪ノ山
 降リル事ナゾ思ハズニ
 タッタひとりデ ノボルノデス ト

 誰モ ダーレモ
 女ガひとりノボッテイルコトナゾ
 知ラナイノデス ト

 止ンデイタ雪ガマタ
 サ ....
剥がれた分度器を
落ちている人のように
並べていくみたいに
拙い息継ぎが
街の柔らかいところに
終わっていくみたいに
コンビ、ニエン、スストアで
スストアで
淡い方の手を近づけ ....
この夜陰、

向かいの家
ガラス越し、
灯る明かり
忙しく動く人影

ふと吹きつける暖風に包まれ

やわらか わたしは私を感じ 

只 静かさ奥に横たわる
だんとんだん だんとんだん

恐い夢を見た朝は

丘にマンサクの花を訪ねてみてください

澄んだ黄色のクニャクニャした花弁

メドウサの髪 縺れる糸手毬

すこし浮き浮きし ....
歯磨きをするように
詩を書くといい

日に三度
多い人なら五度か六度

前歯や奥歯を
乳歯や親知らずを

そして栄えある
永久歯を

いつくしむように
いましめるように
お花があって
それから
けむり?
雨ふりの森の中みたいな
ちがうよ
びゃくだん!
くすくす
しっ!
こえだしちゃ だめ
おそーしき?
そう
おそーしき
ぼわぼわって空気が
静 ....
仮寓の蝸牛には
やり残したことがいっぱいあるのだが

奇遇という気球に乗って
無音の空の旅をしてみたかった

修羅場という修羅場がなくて
絵になる風景も知らずに

雑踏に紛れて遺伝子 ....
{引用=   我が友、田中修子に}



時折西風が吹く
そして天使が笑ふ
するとさざ波が寄せ返し
沖を白い帆が行き過ぎる

砂に埋れた昨日の手紙を
まだ浅い春の陽ざしが淡く照らす ....
昨年のこと
とある詩のコンクールの審査を依頼されて
はい、はい。と気軽に引き受けた
どうせボランティアなんだから
身構えるほどの責任もないだろうし
兎にも角にも
年金詩人は暇だったのだ
 ....
ブランコにのせた蚕
白球と青空
鏡の中の痩せた王子様
上昇する空気層
透明にならない心残り
落としたアイスクリーム
スプーンのない午後
洞窟の奥の先の躁鬱
通り雨に花柄傘
リ ....
外野を抜けた白球を追って走る
走者が一掃して
試合が終了しても
ひたすら追いかける
悲しみも寂しさも
ただの退屈だった
人の形を失っていく
それでも最後の一ミリまで走る
(午前7: ....
ひとおもいに
ひとしきりながした
ひとよのなみだを
ひとみにやどし
ひとりだと
ひとたまりもない
ひとのよを
ひとりの
ひととして
ひとつのしに
いきる
雨のおとがした

雨がようやくふっている
ね、みんなは、恐竜だったころをおぼえている?

むかし博物館に家族全員を、父がつれて行ってくれた。幸せな会話で窒息しそうな電車、はやく終わらないかな。
父はティラノサウルスが好き。わたしはトリケ ....
過度な太陽光を浴びた後
くらがりにいくとやけに青くなる

子供の頃のきおくが
ブルーがかっているのは
そのせいか

ついぞ過度になりがちなくらがり
そこに常住すると
ブルーは顕われな ....
線路の脇の赤茶けた砕石の荒野
そこに芽吹いてしまったジシバリ
細長い茎のてっぺんに
ちいさいタンポポに似た花を掲げ

電車が来れば車輛の下に潜り込むほどレールに近いのに
倒れずに
ふらふ ....
るるりらさんのおすすめリスト(6711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小さなさかなの物語- そらの珊 ...自由詩10*24-3-24
焼き鳥- たもつ自由詩424-3-6
早春- たもつ自由詩424-2-16
健康生活- ホカチャ ...自由詩2*24-1-21
いまはもうだれもいなくなった- ナンモナ ...散文(批評 ...3*23-10-25
温度_(旧作)- 石村自由詩3*23-9-28
訣れ_(旧作)- 石村自由詩10*23-9-27
二人で- 黒髪自由詩10*23-9-22
鉢植え- たもつ自由詩823-9-7
晩夏- 山人自由詩12*23-8-16
生きているからこそ- ホカチャ ...自由詩4*23-8-7
夏のしっぽ- 唐草フウ自由詩11*23-7-31
とびっきり- ひろのふ自由詩423-7-27
夜想69- ひだかた ...自由詩523-7-27
雪女- リリー自由詩9*23-7-27
スストアで- たもつ自由詩10*23-7-26
やわらか- ひだかた ...自由詩523-7-5
マンサク- 八重もぐ ...自由詩3*23-2-24
歯科詩集- やまうち ...自由詩223-1-26
good-bye- ちぇりこ ...自由詩922-2-1
蝸牛のうた- マークア ...自由詩18*22-1-25
告別- 石村自由詩28*21-11-10
一次審査のひと- たま自由詩13*21-8-3
メランコリックにできている- 微笑みデ ...自由詩321-7-21
つぶやかない(四)- たもつ自由詩1321-5-23
ひとつ- 入間しゅ ...自由詩321-4-3
雨の時制- 道草次郎自由詩4*21-2-2
卵化石- 田中修子散文(批評 ...14+*20-12-25
陰陽説- 道草次郎自由詩420-12-23
いつからそこにいたのだろう- Lucy自由詩10*20-10-15

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