げんこつであごを支えている
机上の散乱物をながめて

あがきつつ果たしている
四次元から背負わされたミッション

ひとつひとつに浮き出ている
カルマからくくられた押し花の自分史

あ ....
私立女子高。
可愛い制服と、私の他に、私の中学から受験する者が居ない事を
目的で選んだ第二志望の高校だった。
第一志望の高校は落ちた。当然第二志望の女子高は私の偏差値より
下回っていた。
 ....
亀はじっとして動かない
僕は固い甲羅になった亀の両脇を片手でおそるおそる上から掴み上げると
道路脇の川へ下りてゆき逃がしてやりました 。
亀は うれしかったのか 哀しかったのか
目には涙に濡れ ....
キャンプ場の近くを車で走っていたら20センチくらいの亀が道路をえっちらほっちらと横切っていました。
僕が車を止めて近づくと、亀は首や手足を引っ込めたまま
動かなくなりました 。

このままでは ....
青の敷布には

愛し愛されるふたりによって

波もようができていた

それはまるで

遠くから眺める海のようだった


波は変化してやまないはずなのに

青い革にできた皺を見 ....
私は想う
あなたと出会う
その事実を
あなたの意味を

これから
私は失っていく
例えば友を
痛みを

そのとき
私が還れるために
北極点のすがしさで
あなたが

たとえ ....
赤い月夜の森の中を
恋人達が無言に行く
凍った大気と闇の道を
二人は抱き合って行く
抱き上げられた女は
男の肩に頭を預け
柔らかに目を伏せて
その温かさに耳を着け
胸の鼓動を感じている ....
かたちのない宝石を
手のひらで転がす九月の午後
孔雀たちはまどろんでいる
淡く実る葡萄の夢を見ながら
学生のころ

留年すれすれだった彼女と試験期間中

ラブホテルに十連泊した

ゼミイチだったから

ぼくには後期試験は関係がなかった

フラ語を教え、経済原論を教え、

商業簿 ....
私は何も知らない子供の目をして
今日も行くだろう 私の出歩く季節の中を
ぼんやりとざわめきの中で思いをこらし 腰を下ろす
木影は蝉の鋭く鳴く暑い季節もあるだろう


とても穏やかな色彩の晴 ....
ほんとうに心配なことは 
まるごと天に預けよう 
あまりに小さいこの両手は 
潮騒を秘める貝として、そっと重ねる 

 
どんぐりの双葉はたくましい
芽を出しなさい世界樹

リスたちはみんな
頬ぶくろを持っている
そんなリスたちに運ばれて
埋められて
忘れられて

どこか幼稚園の片隅からでも
天の屋根 ....
新しい芸術とは、本来、違和感が伴うものだ、なぜなら、私たちが、見慣れている既成のものから、逸脱している部分が作品上、多分に見られるからだ。それを言葉にすれば、欠損および不足、過剰、単調、複雑、奇妙な美 .... 久しぶりにヤツをみた


心に爆弾を埋め込まれたアイツ


触れれば必ずわれちまう


その名もしゃぼん玉爆弾


着火装置は最新式の『横恋慕片思い型』


彼女に気 ....
日差しに焼けた肌が
深夜の電光に溶けている

胡瓜は
フルーツだろうか
という議論を
今し方
あの白い壁の向こうに聞いた
そうだ
もう
夕焼けのときめきが
透明な鴇色のレイヤーに ....
{引用=ほろほろとくずれはしない鍵の化石があなたのからだをひらいています
記憶は銀河のように 白い、黒い乳房のあわいをすり抜ける
あたたかな指先であなたの軌跡に限りなく薄い爪痕 ....
冷たくなって

眩暈がして

氷の様な冷たさが

僕を包んでく
    .
あなたは出題する
あなたが謎であるかのように
あなたは謎ではなく
あなたが謎をかけているだけなのに
    .
だからぼくはあなたの出題を読む
ふりをして あなたを盗み見てい ....
若い女性に人気があるクレープを
男子高校生たちは売ろうと決意した

クレープは売る前に
クレープは包むものだ

経営観は強気の攻め一本
結果については勝つか負けるか
の二分法
若気の ....



面影に
蝋燭が淡く
拾う貝殻は
潮に消された
砂浜にねむる白ユリ
風に剥がされ
おちた
化粧箱の螺鈿
あなたは
アルバムのなかで微笑む
ちぎれた月の真珠
少 ....
 
 
朝五時になれば
二階の廊下を軋ませて
起きていた
早起きの父が
祭壇の裏でまだ寝ている

ひさしぶりに
子吉川に
鯉釣りに連れていって
父に話しかけても
眠ったまま
 ....
数年前のことであるが、東京・新宿の某所で
在る人道主義を標榜する学者の講演があり、僕は、たまたま聴く機会があった。
そこで講演者は、「人間はうまれる時は、一人ではないのである、少なくても、 ....
不死鳥は灰の中で

生まれ変わる

肉体を失われた

魂だけの灰色の世界

この灰は藁か 炭か…

私の灰かもしれない
居酒屋で
マラカス代わりに腰ふってオモチャのチャチャチャ

はぁ〜あ
塩だ
塩だ
砂漠のような
塩だ
俺と
お前を
ここまで運んできた
塩だ
最初の光が生まれたその時から
永い
永い
旅を経て
お前と
俺を
ここまで運んできた
塩だ
砂漠 ....
けんけんぱをしながら

あの日の顛末を見ていた

ほとばしる水しぶき

暮れかかる ガーゴイル

けんけんぱをしながら

あたしはどこまでも無敵だった

孤独なガゼルみたいに
 ....
手さえ握られたことないのに

あれは高校二年生の今頃だったか
「あの子ってやりまんらしいよ」
そんなあらぬ噂を言いふらされたことがある

誰かしら噂になっているなと感づいていたけど
まさ ....
(てらてら笑うニンゲンはたいがい……)

ずっとむかし叔父のいった
そのつづきを思い出そうとする

(てらてら笑うニンゲンは)

 (たいがい……)

  (たいがい……)

  ....
その日の美術の科目は
自分の
もう片方の腕のデッサン

 写実主義の鉛筆は
 大気の成分のようにすみきっている
 大陸棚から
 波紋のようにそそりでた喜望峰にゆきつけば
 五指しめす照 ....
ベルリンの壁が壊れて産声をあげたわたしに世界が刺さる




誰とでもハローがいえる。誰にでもわたしのせいぎを「愛せ」といえる。




戦争をしらないこども ほんとうの平 ....
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