なだらかな曲線や
いびつな凹凸も
形通りに
そっと撫でてやると


こわばった起伏が
するん と解けて
一本のゆるんだ線になった


とたんに安心して
ぽろぽろ涙をながす
キ ....
誰かを信じるには短すぎるくらいの残された時を

新しい季節へ見送る わたしを 新しい季節を迎える あなたは

ありがとう を足りないくらいに


いいえ それは わたしの感じているだけ ....
自由に奔放に伸びる
風のようにしなやかで
たくらみがなくて

照明が音楽が掻き乱す空間
リズムに身を捧げて
縦横に駆け巡り

空間をその身体で
象ろうとするように
きっぱりとした動 ....
薬で眠る
あなたの一日は
たぶん
誰とも違う一日

ときどき
あなたは目を覚まし
ありもしない
歴史を説いて

目が合うと
もういい、とか
すまんのう、とか

もう
語り ....
電車の好きな少年だった


窓のそとを
いつも景色を走らせていた
乗客はいなかった


やがて彼は
景色のなかを走った
走りつづけた


いくつかの景色をつなぐと
電車にな ....
色褪せたような気がした
こんな果実を読んでしまったあとに
何を書けばいいのだろうか



打ちのめされた気分になりながら
深く心が震えている
放たれた結晶に共鳴するように

あり ....
人が生まれる
前のことを
死んだ
とは言わない

人が生まれて
生きたから
死んだ
と言うのだ

今日も定刻通り
汽車が来る
類人猿の
波打ち際で
太陽は沈まない

沈まない太陽の
その向こうに
地平線はあった

もう帰る家が
ありません
新宿駅のホームで 
母親が呼んだ駅員は 
先っぽがクワ型の棒で 
線路から何かをつまみあげた 

猫の死体か何か?と 
恐れおののき見ていたが 
つまみあげたのは 
桜色の靴だった 
 ....
右足と左足の発する音は
明瞭に違っていて

それは大地を踏みしめる
力の違いでもある

厳密に言えば僕は
左に軽くよろけながら
歩いているのだ

それが右手の小指に感じる
鈍い痛 ....
ああ
いくつもの候補があったよ
さくらとか、みかんとか、まりんとか
植物や風景が多かったかな

もう生まれてくる季節なんか
どうでもよくってね
まろんとか、こなつとか、みさきとか
次々 ....
じょうずに結えない髪の、かきわけたその奥に、
海が広がっている
黒い底は伸びて、光を吸いこんでいる
あなたがその闇へと、手をのばしては
救おうとする影を
あてずっぽうに踏んで、遊ぶ


 ....
5万さい 生きたら 
木の枝とか、靴紐とかなくなってしまうだろうし
手だって、しわしわで、骨ばってしまうだろうけど
でも、5万さい生きてるということは、偉いこと
ノックをしてみる
と、きちんとノックが返ってくるので
僕は待ってる

春になって数回目の風が吹く
見上げる空の青さも
鳥の羽ばたきも
風にさらされている皮膚も
本当は多分
言葉でしか ....
堂々としていよう
国会議事堂や平等院鳳凰堂よりも堂々としよう
いやもう城になろう
武田信玄も言ったじゃないか 「人は城 人は石垣 人は堀」って
俺は全国の城さんと石垣さんと堀さんが羨ましい
 ....
美しい詩があった
あんまり美しいので
みんなが声に出して読んだ
あんまり美しいので
他はどうでもよくなった
草は伸びるのをやめ
タイヤも、カネも、太陽も
回るのをやめた
ぼくは回った
 ....
冷たい東京と暑苦しい大阪 どっちが好き?
僕は君が好き。

元気に走る犬と雨に濡れた仔猫 どっちが好き?
僕は君が好き。

近くに感じる電話と、口では言えないことも書けるメール どっちが好 ....
梢重なるアーケードにて
グリーンがスパークリング
幹は苔生すブラウニー
抹茶泡立つ粉末に
サクサク砕けざらめ糖
踏み締めてはならぬ足

酔いの帳が辺りを包み
歩く足元サクサクと
サク ....
遠い日の記憶が

いちばん近くでゆらめいています


私たちは いつかきっと そこへ帰って行くのでしょう

もう すでに 始まっていますよ



{注傷ついたココロ=トラウマ}は ....
あしたのことを
考えていました
今が今でしかないことや
過去が過去でしかないことは
そっと忍び来るあしたにくらべれば
ずっと簡単なこと
あしたはいつも単調 そんな貌で

あなたのこ ....
今朝

うぐいすの声をきいた

誰かが

空の窓をあけた
わた雪が
景色の中で降っていました


それが幻だということは
知っていました


幾重もの

ゆらゆら
ただよい降りて

白く、たどりつく


地の上へ
その音が耳 ....
流れついたものが
砂になりながら
岩とこだまを見つめている
鉄の文字 糸の文字
海をつなぐ
むらさきの道


夜の上に呼ばれ
夜の上に呼ばれ
いつのまにかもどり 忘れる ....
恋人を亡くし 
自らのこころを立て直そうと  
遠い旅先で 
免許取得の合宿に入った君は 
今日初めてのハンドルを握った 

仕事から帰った僕は 
君のブログの日記を読む 

「ギア ....
いくらむいても 
姿一つあらわさぬ 
たまねぎみたいな 
かみさまなんぞを
しんずることは 


   ()
  (())
 ((()))
 ((()))
((( 詩 )))
 ....
ポキリと折れた
砂糖の向日葵

命がないから
元からないから
不死身と思っていたけれど

お日様
失い
折れてしまった

雨で溶けても
もう一度

心の熱に溶けても
もう ....
うんこ


メモ用紙のすみに鉛筆で走り書き
それはただのうんこ
つまらないうんこ

活字のうんこ
活字でうんこ
それはちょっとした事件
活字「うんこ」は読むものの ....
夢のなかの
無口な祖父のように
窓が
そっと近づいてくることがある


いつも同じ景色ばかり見ている
だから
無表情のままで
風のような息をしている


私は窓を見る
いや  ....
ぼくの仕事は“クローズ”といって、昼を終わらせる仕事です。

まず、太陽を海の中に眠らせます。
それには時間がかかるので、その間に子守唄をうたいながら星の準備をします。
月は、放っておいて ....
久しぶりに、雨が降っている。

冬の冷たい雨は、無口なのに妙に音が響いて、私たちはいつも黙ってしまう。


二人は、何の変哲もない夫婦である。

面白いことと面倒くさいことが順繰りにやっ ....
るるりらさんのおすすめリスト(6711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ベクトル- 渡 ひろ ...自由詩13*08-3-13
そつぎょう_までの・・- ひより自由詩10*08-3-11
ダンス- kauz ...自由詩3*08-3-10
桜の街- umineko自由詩26*08-3-9
電車- yo-yo自由詩26*08-3-7
共鳴する果実- kauz ...自由詩5*08-3-4
汽車- 小川 葉自由詩708-3-2
類人猿より少しだけ不幸な人類- 小川 葉自由詩6*08-3-2
桜色の靴- 服部 剛自由詩508-3-1
足音に耳を澄ます- kauz ...自由詩8*08-3-1
いのちのなまえ- 佐野権太自由詩46*08-3-1
巡礼の、風景- 望月 ゆ ...自由詩13*08-2-29
5万さい- 戸森めめ ...自由詩108-2-28
ノック- たもつ自由詩2408-2-27
堂々道!- 新守山ダ ...自由詩208-2-27
ソーセージ- 氷水蒸流自由詩808-2-26
【どちらにしようかな】- つむじま ...自由詩5*08-2-26
吠える針葉樹林- 木屋 亞 ...自由詩2*08-2-25
カタルシス- 西日 茜自由詩8*08-2-23
考えていました- soft_machine自由詩16*08-2-22
どこかで誰かが- yo-yo自由詩8*08-2-22
まさ雪- わら自由詩13*08-2-22
ひとつ_まどろみ- 木立 悟自由詩308-2-21
声援_- 服部 剛自由詩14*08-2-21
たまねぎ_- 服部 剛自由詩308-2-18
砂糖の向日葵が折れた冬- シュガー ...自由詩6*08-2-18
活字「うんこ」- 餅月兎自由詩9*08-2-16
- yo-yo自由詩7*08-2-15
クローズ- ゆうと自由詩1*08-2-12
ふたりのはこぶね- あすくれ ...散文(批評 ...2*08-2-12

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