今日も真夜中の向こう側から
たくさんの「タスケテ」が届く
本気もあればウソもあって
見分けるのはむずかしい

だけどアタシはとりあえず
見つけた全部の「タスケテ」に
「ダイジョウブ」って ....
母さん??

私が呼ぶと
文節のない文字を
あなたはつぶやく

失ってしまったね

私は

悲しいことだけど
自然なことかもしれないね
あなたの

あと何年かで
そこ ....
私はお茶をよく{ルビ咽=むせ}る 
体質だからと、言い訳しても
どうやら違うということに
最近気付いた 

お茶を一口啜ったら 
まずは静かに味わうものを
流しこんでは、咽ていた 

 ....
そよぐもの 1

{引用=風にそよぐものが
目に触れると
忘れていたことを
思い出しそうになる

幼い者も
風に吹かれて
そちらの方へ
届かない手を伸ばして}


そ ....
水色の浴槽に桜の薫りを浮かべて、

、出かけなければならないがべつに焦ることもない

漏だからコロナだからと理由ならいくらでもつくる

磨り硝子の扉には白い染みが瀧に流れ、

、ま ....
人間はもっと自然に触れるべきストレス溜めない生き方目指す

散歩道街もいいけど山もいい季節で変わる植物の色

潮騒に誘われて行く砂浜へ夜になるほど音が良くなる

住み慣れた街の見慣れた景色 ....
銀河の岸で静かな深い鬼は
星の亡骸へ
ほのかに歌をうたっている
忘れられたことも今につながっているのよ
そうして静かな深い愛の鳥は
星の亡骸を
ついばみ
果てを超えて
静かな深い愛は耳 ....
目に見えないもの
姿の見えないものは怖い
いま世界中のみんなが怖がっているもの
それがきみだ
コロナウイルスのコロナくん
いまやきみは
放射能よりも怖がられているよ
あの悪名高い放射 ....
知らない駅の改札を出ると右に曲がった
四車線の道路があり
階段がいくつもの方向に分かれている
大きな歩道橋を渡った
焼肉屋からは
肉の焼ける匂いが流れ出ていた
これが鰻だったら
たぶん帰 ....
夕暮れの柳新田
家路の車窓から
不意に
更地になって
更地になった場所に気づく
確かに低木を植えた
黒板塀の民家か何かが
あったのだが

家路を辿る人たちを見て
娘がたどたどしく言 ....
思えば、あの頃からいつかこうなるのではないかと、漠
然と予期していたのだった。あの頃、俺がまだ若くて、
日常の懊悩や苛立ちや、燃えやすい枯れ枝のような未熟
な考えを持て余していた頃から、いつかこ ....
{引用=(*昨年書いて現フォに投稿せず忘れていたもの。アーカイブ目的で投稿。石村)




しつこい梅雨が明け
夏がはじまつた
はず であるのだが
ひさびさに傘を持たずに
散歩なん ....
 
 
父と僕の妻が併走する
妻にとっては義理の父
僕にとっては実の父
父とはそういう人だった

ダース・ベイダーにとってルークは実の子
ソロは義理の子
フォースも使えないし、
カ ....
今宵、記憶の薔薇は咲く
紅い 紅い あの花が

安易なラブソングは好まない
とか
僕はほざいていたけれど
所詮この世は男と女

今宵、記憶の薔薇が咲く
紅い 紅い あの花が  ....
誕生日に買った花瓶
薄く透き通る黄色いガラス

食卓の窓辺に置かれ
水仙が部屋を見渡している

母の誕生日に咲く庭の水仙
可哀想だけど
そう言って摘んでくる

朝の澄んだ霊気を ....
 
 
水に濡れたまま
雨にうたれている
妻が傘の下からタオルをくれる
いくら拭いても
濡れタオルだけが増えていく
妻は可愛い人
こんな時でも傘には入れてくれない
濡れタオル屋でもや ....
柔らかな薄桃色の掛布団
夕暮れの雲に覆われた空
真っ白なシーツをふわりとまとう敷布団
おやすみなさい
積み上げられた徒労を包み
疲れた笑いを
しずかにほどいて
瞼を透かす朝のことなど
 ....
アタシは衰弱を否定する老人を哀れむ
アタシは革命を嘲笑する若者を哀れむ
アタシは現実を拒絶する大衆を哀れむ
アタシは服従を肯定する個人を哀れむ

今や傲慢さを隠そうともしない奴らに
踊らさ ....
遊べや遊べ わらしべ一本
わらしべ一本 遊べや遊べ
遊びをせむとや生まれけむ

誰もが一本のわらしべ握り
明日は長者か乞食ぼうずか

種もみの実りを待たずさり
中洲で噛みあう ....
どういふことだ
まだ
ひとのかたちをして
星の上にゐる

急がなくてはいけない

廃村のはずれの小さな草むらに
菜の花が咲きはじめてゐる
……風にゆれてゐる
やさしいやうな ....
{引用=
どうすればいいのか
わからない

貝の中で
泣いていた


それから

いちど海がかれて
空がおちて
ながくもないとしつきを
二億年と少しへだてて
 ....
ゆきの降らない冬の日々
吊られたあらいざらしの
Tシャツはふるえていた

それはゆきを待つわたしのように
次第に乾いていく暖かい日差しのなか
磔刑にされしろくしろく待ちわびている

誰 ....
トウモロコシに憧れたので
トウモロコシになりました

さらりとそう語れたのなら
カッコいいかもしれません

でもそういうわけではなく
トウモロコシに生まれ育ち
トウモロコシになりました ....
1

毎年この日の夜には
上原君の星が話しかけてくるはずなのに
今年は何も聞こえてこなくて

見上げても光が揺れることもなく
なあ、もう忘れちゃうよ
と、小さく嘘をついてみた ....
 
 
木立ちを抜けていくのが
私たちの木立ち
だからすっかり抜けてしまうと
教室がある
先生は、と先生が言うと
先生は、と復唱する私たち
やがて始業のチャイムが鳴り
つまりそれは
 ....
昼が翻る。

靴が覆る。

夜が、甦るときに。
あっ
腰の骨が
ポッキッと折れた
神経が暴れる
立つことも這うことも
激痛が走る

大混乱に
つぶれた骨が怒鳴る
「愚か者!
 粗末にするな
 言い訳は聞かぬ
 折れた骨は 戻 ....
私の原風景はお母さんだった
お母さんが大好きです
 
 
店員さんが運んできたコップの中に
凪いだ海があった
覗き込めば魚が泳いでいるのも見える
こんなにたくさんの海は飲めそうにない
先ほどの店員さんを呼ぼうとしたけれど
彼女なら里に帰 ....
 
 
ある日、ふと
僕がどこかに行ってしまった
家の中を探しても
戸外を探しても
どこにも見つからない
自分の中を覗き込んでも
ただ海のようなものが広がっている
どこか遠くの方から ....
るるりらさんのおすすめリスト(6711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ダイジョウブ- もとこ自由詩14+*20-6-27
青、もしくはブルー- umineko自由詩13*20-6-10
茶の心- 服部 剛自由詩320-6-8
小詩集・そよぐもの- 岡部淳太 ...自由詩320-6-7
浴槽「くるしまぎれの青」- アラガイ ...自由詩7*20-6-5
住み慣れた街- 夏川ゆう短歌320-5-26
鳥葬- こしごえ自由詩6*20-5-7
コロナくん、顔を見せてよ- yo-yo自由詩1*20-4-11
知らない話- チアーヌ自由詩320-3-12
帰宅- 大村 浩 ...自由詩3+*20-3-10
撃たれる- 岡部淳太 ...自由詩220-3-8
レモンサワー- 石村自由詩16*20-3-3
デス・スター- たもつ自由詩120-2-26
薔薇の声- 服部 剛自由詩420-2-24
水仙の妖精- 丘白月自由詩120-2-21
濡れタオル屋- たもつ自由詩13*20-2-21
空を突き刺す魔女の箒のような裸の並木- Lucy自由詩8*20-2-19
哀れむ- もとこ自由詩5+*20-2-16
わらしべのかげ- 帆場蔵人自由詩4*20-2-14
初春- 石村自由詩14+20-2-12
てのひら- 羽衣なつ ...自由詩720-2-7
暖冬のしたで- 帆場蔵人自由詩4*20-2-7
トウモロコシの覚悟- ブルース ...自由詩3*20-1-31
Astronomy_club- AB(な ...自由詩10*20-1-27
教室- たもつ自由詩920-1-21
明日- 水宮うみ自由詩4*20-1-20
骨の説教- もちはる自由詩120-1-20
二歳の夏、夕景- もっぷ自由詩120-1-7
ランチ- たもつ自由詩1520-1-5
息継ぎ- たもつ自由詩220-1-3

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