海綿じょうに
  たわんだ 個室たちが
  アメジストの夜におぼれた

  櫂は
  まっぷたつに折れて
  歌うだけになった……舟
  ことばではないわたしたちと
  わ ....
「せんそうはんたい」とさけぶときの
あなたの顔を
チョット
鏡で
見てみましょうか。

なんだかすこし
えげつなく
嬉しそうに
楽しそうです。

わたしには見分けがつきません
 ....
ごめんよ。
みんなごめんよ。


各方面に頭を下げる。

首吊りって。そんなカタチ。


死んでも詫びているんだ。

責めないでやってほしい。
ね、ころがる土のやわら、かさかさ、さして枯れ草に、お、ちる影のはな、つけて、に、おいすぎる、肩、ハ、かがないのは儚いでしょうか細いあしがない土を掘り起こす私を夢に気づかせたのはひとでなし臭い、 .... 渡り鳥 どこでもゆける パスポート 青空の国 翼の住人


ゆれうごく コスモス渡る 蝶の群れ 色とりどりに 青空と雲


秋深く 十月の空 群れとぶは 一番のりの いつものコガモ

 ....
紅葉まえの木々からも虫の音が

鈴の音が

降ってくる

星の音が

大マゼラン星雲から降ってくる


もうひとりの自分よ

観測しておいてくれよ

俺に期待してくれよ
 ....
ちいさく頷きながら君が去ってゆく夢を見た
現実はそう変わらなくてなにもたくらみは仕掛けられてはいない

年老いた少女はいつも夢の花をアレンジメントしているのだろう
丘の上の孤独な愚か者はさらに ....


街にある異郷に独り
Gaudi は私と同じ夢をみる

見つめ続ける螺旋の渦に
マグマの足どりは溶けて

故郷に横たわる公園に独り
面影と一緒(とも)に眠る

荒海を越えて辿 ....
静かな佇まいのその本を眺め
どうしたものかと悩む毎夜
恐る恐る手を伸ばし
紙の感触を確かめるかのように
つかみ私の近い所に引き寄せる

一連の動作を繰り返し続ける
まるで誰かに指示されて ....
アフリカの仮面の下で夜が流れていた
どぶ川で切った足から火の霊が入ると
真っ赤なオタマジャクシが身動きできないほど
か細い血管を遡り小さな手足を生やして泡立った
新月と時計の針が向かい合う
 ....
{引用=   The Evening Prayer}


だんだんみじかくなる

{ルビ滴=しづく}よりも


もうきこえません


うけとつてく ....
何度でも ふと手が止まる いま、君は。 猫がちひさくねてゐる
がらんとしたひる下がり

友だちの本棚に
一冊きり のこされてゐた
うすい詩集をひらく

表紙は白 何もかかれてゐない

一ページ目
「私 ....
花柄のキャミソールの下の 
薄い胸の底で
彼女は
どんな痛みも光に変える
その声はまるで
強い雨の中を上昇していく一羽の水鳥
国際空港に次々着陸する旅客機が
サーチライトの光を放ち
暴 ....
笑い声は好きじゃない
怒鳴り声も号泣も
演説も告発も
講壇やテーブルをガンガン叩くのも

古い写真の笑った顔が好きだ
どこかの いつかの 誰かさん

笑い声は好きじゃない
だけど幼子 ....
海は水平線を
鋭利なナイフのように突きつけてくる
想い出は残照の別称であり
水のように浸る憂愁である

夏が去り
海岸には打ち上げ花火の残骸が
寄せ来る波間に漂っている
{ルビ流離=さ ....
羽は失く角は折れ
歌は枯葉の底にあり
声は遠く 風は旋り
ちからとかたちを連れ去ってゆく



終わりは近く 忘れられ
まばゆいひとりがつづいている
息がつまるほどの ....
  らりるれろが 沢山
  雨路に かさなっている
  新宿三丁目

  煙柄のビイル
  先程まで、思い出は
  紺碧の歌だったけれど

  らりるれろ
  わたしは いま ....
雨が空白を叩いている
どんな些細な出来事にも空白があるから
雨は一つずつ出来事を鍛えなおしている
雨がわずかに氷へと移ろうとき
雨は人間の核を打ってくる
だから人間は家に引きこもりな ....
かわいい小鳥が鳴いてゐる

かわいい小鳥が鳴くたびに

肩がずきりといたい


ええ わたしは鳥だつたんですよ


ひとのゐないところでは

いまでもときどき鳴 ....
五十も近くなって

懺悔の意味がわかりはじめた

世の中は夢まぼろし

そこにとらわれていたら

真実と同居できない


夢まぼろしにとらわれてごめんなさい

真実と同居して ....
けして 欲張ってはならない

つぶやいてはならない

信頼して

おちついて

かんしゃ 感謝 かんしゃ

そして 満ちたりる

よろこびが溢れだす

けして 欲張ってはな ....
八月に入って
夏の子が孵化した
春の子はカラスにやられて
しばらく空き家になっていたキジバトの巣
避暑に出かけたカラスがいない間に
夏の子はすくすくと育った
キジバトの巣は我が家のケヤキの ....
生きる事は
何かを誰かを
あやめる事
奪い奪われを
繰り返す事

それに疲れた人達は
ドレッシングだらけにしたり
クジラを守ったり
条件を出したりして
脱出を試みる

全てには ....
夏の暑い日
しょっぱいおっぱい飲みたい
ぼくは泣いているのに
どうしてひとり置いてくの

病気がちな ぼくを
病院まで連れて行く
握った手が いつもより固く繋がれて
いつもより ....
桜並木のその先にある病院で大事な人は死んじまった。

二年も前の出来事で、

桜並木のその先で大事な人が死んじまった


最後に見つめる瞳は

俺に一言

助けて だった。

 ....
庭の柿の木は ざらりとしたぬくい腕で
小さなころからずっと わたしを抱きしめてくれました

おばあちゃんがわたしを
だっこもおんぶもできなくなったころから
わたしはランドセルを放り出して
 ....
壮大な 自転公転 太陽の ドラマのなかの 秋のおとずれ


みんな見て 皆既日食 アメリカの 経済損失 数百億円


秋の空 雲の列車の 切符買い 風のうまれた 南の海へ


高 ....
猫といつしよにすはつて
落ち葉がものすごいいきおひで
木にもどつていくのをみてゐました

世界がどんどんまき戻されて
文明がはじまるまえの
澄みわたつたあをぞらにもどりまし ....
あなたのその愚かな 姉 の ようなほほえみを

点字にしてずっと撫でていたい 







知らない男がしゃがんでいる

あきらめた花がぽとぽと落ちてくる庭の木の ....
るるりらさんのおすすめリスト(6712)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
個室たち- 草野春心自由詩217-10-8
ウォー・ウォー、ピース・ピース- 田中修子自由詩15*17-10-7
謝罪の死かた- 水戸 う ...自由詩7*17-10-5
墓の土を掘り起こす犬の夢を見た/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩2*17-10-5
青空の国- st短歌317-10-5
大マゼラン星雲- 吉岡ペペ ...自由詩1317-10-5
猫に戻る日- 梅昆布茶自由詩1717-10-4
旅愁- ハァモニ ...自由詩1*17-10-3
本とは- 小川麻由 ...自由詩2*17-10-3
アフリカの仮面の下で- ただのみ ...自由詩9*17-9-30
晩祷- 石村自由詩12*17-9-30
空耳- 朔 水川柳117-9-27
- 石村自由詩10*17-9-24
花柄- カワグチ ...自由詩217-9-21
好き嫌い- ただのみ ...自由詩12*17-9-20
海そして残照- 白島真自由詩16*17-9-19
水と虹- 木立 悟自由詩517-9-18
らりるれろ- 草野春心自由詩117-9-18
秋雨- 葉leaf自由詩217-9-18
肩がいたい- 石村自由詩8*17-9-17
懺悔- 吉岡ペペ ...自由詩917-9-16
欲張ってはならない- 星丘涙自由詩3*17-9-15
朝の日記_2017夏- たま自由詩15*17-9-14
人間- 花林自由詩417-9-13
『しょっぱいおっぱい』- 座一自由詩9*17-9-12
桜並木のその先で- ……とあ ...自由詩317-9-12
庭のおかあさん- 田中修子自由詩12*17-9-11
壮大なドラマ- st短歌117-9-10
もどつていく- 石村自由詩16*17-9-8
点字- タオル自由詩12*17-9-6

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