森の小径でだれかの影法師が泣いている。
 よそゆきの仮面を外し、裸の心が揺れている。
 曝け出す事を善しとするならば、
 私たちはだれにどこまで曝け出せば良いのだろう?

 露台の椅 ....
ぽたり

心の壁の左下の
しみったれた蛇口は
しまりが悪くて
思い出したように
言葉が滴り落ちる

気紛れに
小さな器で受け止めて
液晶の畑に撒いてみるけれど
発芽するのは
 ....
俺の無機質を食う
お前の無機質を食う
俺の無機質はスイートで
お前の無機質はデリートだ
俺は気に入らないものには手も付けないが
お前はまずいものでも残せない性分だ
ずっとそうだった ....
ぼくの一部ではなく
ぼくのすべてがきみのなかに入ったら

ぼくの分子ときみの分子は
もっと寄り添い合うことができると想う

それを愛と呼ぶのかどうかは
ぼくには分からないことだけれど
 ....
 詩に目的はない。詩に価値はある。言葉の自由な使い方や、美しい使い方のお手本となることができる。それは、実践の中から生まれるだろう。つまり、胡乱な態度で書かれていれば、それなりにしかならないのである。 .... 通夜のさざなみ

鯛の骨がのどに刺さって
死んでしまうなんてね
或る死の理由が
人の口から口へとささやかれ



悲劇

重力がない世界では
シャボン玉も落ちてはこない
だか ....
20歳だというのに
じつに立派な態度であった
「過ちて改めざる、これを過ちという」
という論語を思い出した
このような学生をつぶしてはいけない
それに比べて
監督やコーチなど大学側の無責任 ....
雨は降りやまない
けれど
雨音は音符に変換されていくから
赤子も子燕もやすらかに眠る

雷は遠く くぐもって鳴り
狙い撃ちされる心配はいらない

流れ星のいくつかは
蛍に生まれ代わり ....
姫 姫 脂
水面の虹
蜘蛛の背の地図
こがねの手足


水紋の下から
空を視る目に
光は廻る
光は跳ねる


夜に満ちる緑の泡が
ひとつひとつ星になる ....
駅が好きだ

旅行者がいる
外人がいる
妙齢ご婦人の三人連れ
急いでいる人
見上げる人

せわしなく
人が動く
何かの目的に
人が動く

あなたと

待ち合わせたことも
 ....
ときどき旅に出る
バスあるいはロマンスカーで

目的地を通り越して
家に帰るために

ごくまれに家出する
抵抗あるいは革命のために

気恥ずかしい迂回の末
家に帰るために

 ....
考えてみたらあたりまえだけど
詩をかくひとにも
なにかしら毒のようなものをまとう
ひとがいた

目立ちたいひと
偉くなりたいひと
人を貶めたいひと

なんだか
スンと
さみしいき ....
ッポン ッポン スッポンポン

ちょっと不安な夜はね
お月様に弦をかけて
愉快にかきならして御息所を追い出すわ
獏 パクパク

かあさんてばアマテラスだったのよ
かっこつけすぎひねくれ ....
ハイヒールで潰して来たのは
缶ビールと誰かの靴紐だ

すれ違う瞬間に与えられた
不安定なバランスを生きるまで
目標に向かう足元を見ると
スニーカーの人には敵わない

若くて尖った勢いの ....
いやあっしはもうへりくだってへりくだって
地面に這いつくばっていっそケツに脳みそが
ありゃいいと思うんでサさっきへりくだった
自分と今へりくだってる自分とでへりくだり
合戦してるようなもんです ....
何者にもなれなくたっていいのだ。
僕のジョークに、君がたまに笑ってくれるときがあるから。
何者でもなくたっていいのだ。
君とこうして出会えただけで最高の人生だ。
俺は今年サンタクロースになるつもりでいる
誰も止めんでくれ
いま
煙突という煙突をリサーチ中だ
まぁ
俺の配達範囲といったら
限られちゃーいるがな

配達?
サンタクロー ....
 祈りは、行為の種だという


 伸び出た行為の葉陰には きっと


   きみの祈りの花が咲いている



 祈りが 行為の種 ならば

 
 行為が 祈りの花 だから
 ....
行間のしろいまぶたが
きんいろに開かれてゆくことがある、としたら
白百合を青い糸で綴じたのは余計な悪戯だったでしょう

木の陰に残された小人の足跡
そこにも宇宙にも
数え切れないほどの静寂 ....
まぶしいのは
ずっと目を閉じていたから
そこは優しい闇に似た架空世界で
行こうとさえ思えば深海にも
宇宙にも
過去にだって行けた

あのスカートはどこにしまっただろう
青い水玉模様
 ....
かわいいまごへ

あばあちゃんはゆめがかないました
ありがとうあなたのおかげです
うまれてはじめててがみをかきました
おばあちゃんのうまれたいえはまずしいのうかで
がっこうにかよえませんで ....
燃えている
私の魂が
寿命を蝋にして
燃焼している
輝いている

精神が輝くものは
その目を光らせ
その目を光らせるものは
その世界を光らせ
その世界を光らせるものは
鬱屈をかち ....
父はとても厳格な人で
私達姉弟が幼い頃は
「男が泣いてもいいのは
親を天に見送る時だけだ」
と言って泣く弟を叱っていた

今、泣いている弟と母に
挟まれる形で立つ
その父親の頬に
涙 ....
ヒマワリとしてやっています
根っこを広げて咲いています

ヒマワリとしてやっています
葉っぱだってこんなに広げて
太陽を向いているのではなく
太陽と宇宙の間を見ています

闇と光がせめ ....
遠くで雷が鳴っていた
空にはいちめん暗雲が垂れ込めて
もうじき降ってくるに違いなかった

私は乳呑み子
母の背中におんぶされてすやすやと眠っていた 
のに
遠雷に目を覚まされ火を浴びたよ ....



岬の先端に
一羽の越冬燕が佇んでいる
仲間の到着を待って
長い苦闘に
羽根はぼさぼさ
やつれて見る影もない
運命に持ち運ばれたとはいえ
惨めな姿だ
越冬燕は仲間を待ち ....
種をまけば
芽が出る
不思議だなあ!
芽が出ると
茎がぐんぐん伸びてくる
不思議だなあ!
やがて花が咲き実がなる
不思議だなあ!
僕は毎日何回も
不思議を観に行く
雨水
泥水
ダダダダダ
削って
まいて
絡まって

雨水
泥水
ダダダダダ
叩いて
はがして
ダダダダダ

あれが
これが
流される
削られ
剥がされ
流される
 ....
  
答えてよ新宿

馬鹿馬鹿しいくらいに

線路が無数に重なって

枝毛だらけの細胞分裂


ヌケガラの街を

駆け巡り 人は どうやって

行きたい場所に辿り着く

 ....
テーブルの上のCD裏返したら書いてある
さようなら
もう一度確かめて捨てる
もう再生できない曲は
恋の歌
あなたの優しさを
僕しか知らないと思っていた
でもそれは違った
これから遠いと ....
るるりらさんのおすすめリスト(6745)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クラリネット- ヒヤシン ...自由詩9*18-6-2
蛇口- nonya自由詩17*18-6-1
Inorganic(性質など関係ない)- ホロウ・ ...自由詩8*18-5-31
Happiness_is_a_Warm_Gun- HAL自由詩3*18-5-29
詩論- 黒髪散文(批評 ...3*18-5-27
ふたつつむじのゆくえ- そらの珊 ...自由詩19*18-5-26
悪質タックル記者会見- ホカチャ ...自由詩4*18-5-23
架空の街- そらの珊 ...自由詩11*18-5-23
わかれめのないもの- 木立 悟自由詩518-5-21
- umineko自由詩13*18-5-21
- nonya自由詩24*18-5-20
こおり/朝の空/鏡- 田中修子自由詩12*18-5-20
下弦の恋- 田中修子自由詩4*18-5-18
万華鏡- ミナト ...自由詩218-5-16
地霊達の起床/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩4*18-5-13
最高の人生- 水宮うみ自由詩5*18-5-12
ブラックサンタクロース協会- 尾田和彦自由詩6*18-5-11
祈りある人へ- ハァモニ ...自由詩2*18-5-10
虚構- 渚鳥自由詩13*18-5-10
燕よ- そらの珊 ...自由詩1518-5-9
おばあちゃんより- しょだま ...自由詩318-5-3
履歴- ヤスヒロ ...自由詩318-5-1
厳しい人へ- しょだま ...自由詩7*18-4-28
ヒマワリとしてやっています- ブルース ...自由詩2*18-4-27
遠雷- こたきひ ...自由詩318-4-27
越冬燕- 杉菜 晃自由詩7*18-4-26
家庭菜園- ホカチャ ...自由詩218-4-26
___浸食作用- 北村 守 ...自由詩218-4-26
答えてよ新宿- ハァモニ ...自由詩2*18-4-25
さよならCD- 黒髪自由詩1*18-4-25

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