睡眠もそう
食事もそう
人間関係も
得意も失意も
喜びや悲しみも
利他やエゴも
愛も嫉妬も
なにものかへと向かってゆくには揚力がいる
この揚力をコントロールすることが必要不可欠
た ....
ふたり 夜空を見上げて
満天の星のした
夢 語り合ったね
不安な僕の心を
君の笑顔が支えてくれた
自信のない未来を
君が拓かせてくれた
ずっと君の隣を歩いてゆくと
思っていたけ ....
人の死が一層悲しくなる季節がやってきた
他人には聴こえない声が生まれてくる
とすれば 私は私の記憶に疑心を残したまま
季節を飛び越えなくてはならない
夏が終わって秋が始まるという一小節は
....
赤い感情と青い記憶とを
つむいで
むらさきを織る
夏の恋
ひざまでの深さのつもりで
いつのまにか飲みこまれている
息継ぎに顔をあげるたび
水面にゆれる ほほえみに似た光を
肺にかさ ....
恋慕の奔流に身をまかせるとき
にじみ出していく熱がある
言葉にできないものを
言葉にしなければならないとき
この唇が無力であるとき
胸腔におさまりきらず
とめどない疼き
....
あまり器用ではない指先で黄昏時の風景を繕い始めると
粗野な一日が少しずつ整理されて見え隠れしてきます
落穂拾いのように身を屈めた姿勢は屈折した姿 ....
{引用=箱舟の乗り合い名簿の吾が名消し}
そんなにもきみはまっすぐにぼくをみて
うんうんとうなずきながら
まるでひとかけらのまよいもないふうに
ぼくのはなしをきいてくれる
ぼくはいままでにたくさんのことをみてきたけれど
その ....
ほら
やわらかな終わりがきたよ
やさしい
天使の顔をして
私は
急に思うのだ
三途の川の水面にも
低く高く
トンボの群れが
乾いた
秋を告げるだろうか
ワシは
車を ....
また会う時までに可愛くなっておくね
まずは髪の毛を切りに行こう
ドライエリアに死す
トイ・プードルのロロちゃんの糞
またいで仰げば真白の太陽
お洗濯干すにもフルメイクで行く
口紅は三層塗りの林檎の色だよ
トップコートはシャネルのグロス
庭に出 ....
世界が壊れて
拡散していく私たちはそれを
全身で受け止めた
放射能の雨
あの光の咲く園
大きく息を吸い
鮮烈に燃える火を盗み
走った
走った
恐れるものはなにもないし
明 ....
{画像=110917004242.jpg}
わたしはひかり / わたしはしずく
ふようして / こうかする
あなたはやみ / あなたはこうずい
かくさんして / ....
掘り起こされた土は
持ち上げようとする僕に抵抗するように
重く
何をすればいいのか
何を蒔けばいいのか
高鳴る鼓動と絶えだえの息を整えながら
僕は鍬に寄りかかる
産まれる前の記憶 ....
9月
真夏日
ロックミシンと
直線ミシンに
電気を通わせる
いくつもの
ささくれだった傷を接ぐように
激しくも繊細に
針を打ち込む
壁に拳を壊す
いくつもの
波を立てる
....
目の前にいつも言葉にできないものが転がった
私が 一人で なにかを思う時に
きっと それは 寂しい出来事なのだろう…
この街の表現されることの無い疲れが
遠い未来の誰かに語りかけた幻…
....
私にとって秋とは
頑なに厳しい父ではない
寛大な母ではない
余命宣告をされた母方の祖父である
モルヒネに朦朧としながら必死に生を説き続けた母方の祖父なのである
それを今 ....
おとこになりたかった朝
帆は灼熱の陽を浴びて地平をあとにする
浚われる嵐のなか
深い足元の
秘密の入り口を手繰り寄せながら
画の空を目指す
幾千もの夢を乗せて
引き寄せる ....
コップへ注いだ水を飲んだら溺れてしまった
「陸で水を欲するからさ」
俎板の上の鮎が嗤う
だらだら、というよりはすらすらと、皮膚の上を汗が流れていく
視界の隅で蜘蛛が歪む
首筋が ....
素直になろう
ココロの底の
声をきいて
素直になろう
諦めきれないのなら
そのままでいい
自分にウソをつくのはやめよう
これだけ焦がれる気持ちには
逆らえない
....
笑顔のままで
素顔のままで
楽しく
明るく
自由に
正しく
優しく
好かれ
ユーモアで
機転を利かして
怒らない。
泣かない。
つくづく
惜しい
つくづく
よしずも扇風機もスイカも
歯が立たなかった
暑いがらんどうのような
夏が逝く
つくづく
惜しい
つくづく
不安と疑念と我慢を
素肌に貼 ....
どんな時でも
どんな所でも
守ってあげたい
助けたい
君の瞳は嘘をつかない
純粋で輝いていて
何でも見通せる
それでいて脆く儚い
歪がかかり
歪められ
苦しみの底に
安心 ....
傷ついてるあなたには
なにをいっても無駄で
私の言葉が刃物みたいに
あなたを切ってゆく
拒絶する風が吹き荒れて
それでもしがみついて
言いたくないのにとめられないの
わかって
....
目を覚まして こすり合わせる
貧弱なものたちの強い毎日
そんなあなたに ごほうびです
と
満月が二つ出た
願ってもいないことだったが
ひとつは自分用に
大きなポイで掬った
知り合いの ....
走り続けると苦しい
少し立ち止まってみると
コスモスのお花が目に入りました。
(ああ、そういえば
小学校4年生のときの担任の佐藤先生が
「コスモスは雑草なんだよ」って
....
【10 Years】
人は想像を超えるほどの悲しみを目の当たりにしたとき
本当の意味での絶望を知る
あれからもう十年という長い月日 ....
私が私を見ている
不格好な背中が憎い
お前、なぜそこに居るの
私が私を見ている
丸まった背中が悲しい
お前、どこへ行くの
どこへ帰るの
液体で生まれる
混ざりながら/ゆっくりと凝固する
凝固したら溶ける
液体になる
蒸発する
液体で生まれる
あいということ
いきること/しぬこと
今日
万の人が
死にました
今日
千の人が
死にました
今日
百の人が
死にました
今日
十の人が
死にました
今日
人が
死にました
....
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