開けた跡地の看板に軽く絶望を唱える
お会いしなかったのは全くもってこちらの都合であり
ノスタルジックの甘みと苦みに浸されるのもこちらの都合であり
好きになったのもこちらの都合である

何を生 ....
オレンジを切る
六等分に切る

大きいのと小さいのができてしまって
やっぱりさ
みんなおんなじってむずかしいね

大きいのをあなたに
そうおもってよくみると
オレンジのかたちが
ま ....
いつからだろう
背中に川が流れている
岸辺には
大きな榎の木がある

その川には
エノハという美しい魚が棲んでいた
むかし
榎の葉っぱが魚に変身するのを
おじいさんは見たという

 ....
 口には出さなくとも
 目つきで解る
 軽蔑の刃

 四角い花壇の隅を汚す
 ゴミを捨てたのは誰
 落とし主は現れず

 誰も手を汚したくない
 でも傷つけずにはいられない
 だか ....
{引用=

詩を詠むように
風を読むものたちがいる


読経の声
いや、それは蜂の羽音にも似た
風だった


見上げれば、しばらく忘れていた空が
いそぐ雲を 連れ立ち ♯

 ....
 トキエは泣いている。薄暗い納戸の奥の、
紅い鏡掛を開いた鏡台の前に座り、泣きなが
ら化粧をしている。「おかあちゃん」幼い私
はトキエに纏わり付いて、その名を呼び続け
ている。戸外から蜜柑 ....
陽炎の中溶けて 掬われることない
雪の中溶けて どこの道も傳えない
雨の中滴っている ただ
わたしと云う流体

てんてんてん、の信号に
折り重なる人の影 声の風向き
その間左右へ ....
 存在の全てを否定されたら
 君は裏返ってしまった

 歩き回る影の様に
 光の中に居場所を探す

 そこを
 白い地獄と
 呼んでもいい

 頭上の雲は
 あらゆる色に染まるが ....
絶対的な漆黒に支配されながら
もう消えてしまいたい、と
泣き続けた夜
だけどそんな闇でさえ 
萎え始める瞬間がある
私の意志とは関係なく
朝は必ずやって来るのだから―
地球が営みを辞めな ....
[妖怪(尻)べった]
  肥大臀部を横向きにした姿の妖怪。
  戸建の階段のカーブや集合住宅の脱衣所などに潜んでいる。
  これを見ると妻に萎えてしまうようになる。

[妖怪ココゾ]
   ....
ねずみのかあさままくらして、

すやすやねむるこどもらの、

あたまにうつるふうけいは、

まっくらだったりまっしろだ。

えがおをみせたりなみだして、

ひとりぼっちですごしてる ....
ねじれ歪みながら
空を指す木々が
何かを言いたがっているのじゃない

何か言いたくなるのは
それを見ている私

そうやって
ねじれ歪みながらも
空をめざすのをやめないで
吹く風の中 ....
君の色はどんな色?
いじわるな質問ではないから
並んだ色鉛筆から
一本だけ取り出して
君の色で画用紙いっぱい塗ってみる
君の色はこんな色
赤 青 緑 黄色 黒 白
ご覧
僕が選んだ ....
プチトマトの実がついたと
子供のようにはしゃぐ君の瞳は
まだ昨夜の喧嘩のことを
忘れていないよと言っている

後ろからのぞき込む
バツの悪い僕の視線は
幼いトマトと君の横顔の間を
 ....
【緑の風】

一輪車に乗った子供が
緑の風をうけてゆく

不安定なのに
軽快に

不安定だからこそ
愉快に

たったひとつの輪さえ
あればいい


【蕗によせて】

 ....
デイサービスの
老人たちが
歩行訓練を始める

ゴールで
待っているものは
何であるのだろう

長い廊下
張り巡らされた手すり
かすかな息遣い

静かな午後の
クラブ活動
志願して空襲対策部で働いていた

街は絶えまないナチスの爆撃に破壊されていた

どのように対策を工夫しても破壊に追いつくことは出来なかった

空襲のあと街やひとびとの残骸はそこかしこでその時をとめてい ....
月よ
もう光をこぼして泣くことはやめて
あなたの心は虫が知る
コオロギが慕ってしきりに鳴く
月よ
女の顔で笑ってるね
そんなさみしい表情では
一億年もあっという間
月よ
多くの悲しみ ....
詩人そのものになりたい訳じゃなくて

詩人のように、自由に詩が書けたらいいなって

思っているだけなのです。



詩人になりたくて詩を綴る訳じゃなくて

あなたになんとかして、こ ....
いつも
見えてるのに
手を伸ばせば届きそうなのに
淋しいよ

今度は
いつ逢えるのかな
明日 来週 来年 ずっと先
逢いたいよ

アナタに
聴いても返ってくる言葉は
分からない ....
{引用=
緑をゆらす
風は、なおらかに こんなにも
美しいものだから
少しばかり
すずろ歩き


季節をむさぼれば
不埒な 出会いが待っている


ちいさな 会釈


往 ....
次の冬のために
てぶくろを洗う
寒くなると
きまって血流障害を起こす
私のやわな指先を守るための
カバーたち

毛糸で編まれたもの
外国のお土産でもらった
ムートン製のグローブみたい ....
吊り橋の真ん中で二人は懐中電灯を消した
月も山の木立に光を隠した

手を延ばせばそこには異性がいた
何時も顔を合わせている相手だったが

不意に訪れた二人だけの世界に戸惑って
互いに黙っ ....
海藻の匂いが漂い
干し蛸がぶら下がる漁村の道を
おとめは エシエシ笑いながら歩く
焦げ茶色に焼けたうなじを
苦い潮風が打つ
塩をまぶしたような髪をほつらせ
おとめは よだれを拭きながら ....
或る深夜観たいものがある訣でもないのにTVを点けた
想わず眼を見張ったそこには見慣れた歩行器を必死に
掴もうとするいつかのぼくがいた

もちろんそれはぼくではなかった
ぼくと同じ脳梗塞で倒れ ....
「ぼくはなんで泣いてるんだろう」

蛙のルルは、そう鳴きました。
夜空に星が見えました。
星からの光線がとてもまぶしくて、ルルは目をしばたたかせました。
「ぼくはなんで目をしばたたかせてるん ....
春の風は遠くから来ます
夏の風は遠くへ行きます
あこがれ、とは違う
何処か知らない所へと
私を誘います

秋の風は通り抜けます
冬の風は通り過ぎます
喪失を知らしめ
懐かしい者どもと ....
驚きもしない
、中庭から羽ばたく音に耳を奪われる
素麻のキャンバスには西日が翳り
餌を求めに鴉が飛来して来たのだ
立て掛けた鏡の中で時間だけが立ち止まる
瞳の奥には一瞬の戦慄と震え
 ....
じじからもらつたわらばんしにきらいなにんげんのなまえをかいた。

「静かにしてくださいよ」という声がして、みんな黙りました。
残念です。結局答えは1つしか用意されていなかったのですね。
最初か ....
あるとき学校で飼っていた鳥が逃げ出した。
教室の渡り廊下から
、屋上の手すりを伝い
校庭の門の下をくぐり抜け街路樹の上
(まてよ、鳥かごが何処にあったのか)
、まるで覚えてはいない。
 ....
るるりらさんのおすすめリスト(6713)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
(都合の良い)手紙- ブルーベ ...自由詩5*13-5-25
オレンジ- 朧月自由詩613-5-24
榎の葉っぱ- yo-yo自由詩613-5-24
屑の輝き- まーつん自由詩14*13-5-24
フォルテの風- 月乃助自由詩9*13-5-24
記憶- 壮佑自由詩25*13-5-23
わたしという流体- 唐草フウ自由詩15*13-5-23
影虫- まーつん自由詩5*13-5-23
食欲- 夏美かを ...自由詩24*13-5-23
妖怪辞典(抄)- salco自由詩13*13-5-22
ゆめまくら- ちせ自由詩313-5-22
ねじれた木- Lucy自由詩18*13-5-22
君の色- 乱太郎自由詩19*13-5-22
10年後- nonya自由詩27*13-5-21
【緑化帯】_詩人サークル「群青」五月のお題「緑」から- そらの珊 ...自由詩26*13-5-21
a_scene- そらの珊 ...自由詩8*13-5-21
ベーコン(_抄)- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...113-5-21
月よ- 黒髪自由詩7*13-5-20
それは詩ではないと他人が言った。でもそれでも構わなかった。- 元親 ミ ...自由詩413-5-20
流れ星- ムウ自由詩313-5-19
魚の子- 月乃助自由詩12*13-5-18
カバー- そらの珊 ...自由詩20*13-5-18
吊り橋- イナエ自由詩11*13-5-18
おとめ- 壮佑自由詩14*13-5-17
頑張れオッサン!- HAL自由詩8*13-5-17
さよならルル- 吉岡ペペ ...自由詩3*13-5-17
便り- salco自由詩29*13-5-16
自画像- アラガイ ...自由詩6*13-5-16
昭和ノート- メチター ...自由詩6*13-5-16
青い鳥- アラガイ ...自由詩5*13-5-15

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