世界が小さな球だとして
人間がその中を泳ぐ更に小さなピンボールだとして
さて、どうして毎日こんなにいがみあっている?
君には失う物がそんなにあるのか?
生まれた時は素っ裸だったというのに
 ....
まっすぐに伸びた楡の根元に座って

視界に収まらない空を見ていた

眼球の限界―

やはり人間は限界のある生きものらしい

銀色の飛行機が頭上高くを過ぎる

遠ざかってゆく機影に憧 ....
雨を赤く染めて、
山形から、小さな恋人たちがやってきた。
久しぶりに口づけをする。
いっときの、ほのかな甘み。
こんどは、いつ会えるかわからない。

小学校の校庭の、
熟して落ちていた、 ....
{画像=110709105543.jpg}


金魚鉢のそれのように、
一つの世界がそこで完結するとすると、
地球が再現され、
宇宙が再現され、
ついに発生する突然変異に、
ビオトープ ....
突き刺さった杭の代わりに、あなたたちのその細い骨が刺される。
まだ墓ではない。
杭のために動くことが出来ずに、頭と口を交互に動かしながら、わたしはいた。
水槽に沈められたり、瓶に閉じ込められ ....
青い波間に漂う
コバルト・ブルーのきらめき
画用紙に彩られた海は今でも
烈日を待ち焦がれている

*

雨の日は部屋の中でひとりきり
孤独を思う存分楽しもう
外国の歌手が歌う
レコ ....
雑草が覆いかぶさる細い道をゆく。
小川のそばに、水引草が咲いていた。
山の麓のさびしい村。24歳で夭折した詩人の夢が、いつも帰っていった。
その夢のほとりを歩いた。

小さなあかい花。見過ご ....
満ち潮が新しい雲を率いてやってくる
ねむの木の下にしゃがんでいたら
スイカと蚊取り線香の色がただよってきた

知らんぷりしているようで、世界はやさしい
ふとんを叩く音 野菜を煮る音
自販機 ....
青らむ、夏の
わたしの首すじ に
風がひそかな挨拶をおくる


揺れやまぬ草の穂先のいじらしさ
痺れた指でもてあそびながら
あなたのことをかんがえる


青らむ、人の
まなじりの ....
夏が来て
僕の肩を叩く
それは天使の羽のようだ
天使はまだ見たことないが
きっと昆虫より美しいのだろう
僕は25歳 何にもせずに無為に怠惰に生きてきた
そのツケが回ってきたのだろう
今、 ....
{引用=
(マンホールの蓋、ペットボトルの蓋
(潰れ果てた牛乳パック


あろーん
あろーん


と目覚ましがなる
(おにいさん、おにいさん、どうせ起きたってあろーん
夜の陰謀 ....
消えるばかりの閃きを
認め
音読する

透明な水が
トボトボと、こぼれ続け、
とぼとぼと、こぼれ続け、

見える
オトが
見える
音が
見える
見えるすべて ....

高く
立ち昇る

この間は
楽しかったよ
おみやげ
喜んでくれて
本当に嬉しかった


半ば
薄れゆく

母さんから
あのネックレス
少し前に貰ったんだ
つけて ....
133メートルの高さから毎秒1トンの水が落下する那智の滝。その天水が流れ込む海のあたりに温泉がある。
太平洋に向かって大きな口を開けた洞窟の風呂。忘帰洞という名前がついている。
目の前の岩礁で砕け ....
 七月     

プルトニウムの夏
音の無い朝
人の無い街を
私が歩いているのだとすれば
青い大気の海底を
もはや足に濃い影伴れて

日輪は黄金の鏡を向けて
絶対無関心の触手をば ....
  身構えないで
  かなしみは空のように
  僕たちとともにある
  あるときは透明に
  あるときは責めるように



  手放さないで
  よろこびは風船のように
  ....
夜が来るほんの少し前
西向きの部屋には
橙がふんだんに降り注ぐ
紅く
熟れた
それから

耳に
届くは
貴方の声

今宵
貴方の
その腕に

強く
抱かれ
夢を見る

熱く
触れた
それらは

共に
激しく
溶け合い
 ....
ひとつの畏怖がわたしから
離れては風のようにまた寄り添う
ひとつの過去がまた終わると
また新しい過去が
 ....
学生のころ帰省の旅費を稼ぐため、廃材の釘抜きのアルバイトをしたことがある。
真夏の炎天下で一日中、バールやペンチを使って材木の釘を抜く。ただそれだけの単調な作業だった。

毎日、早稲田から荒川行 ....
くれよんの中でも
はだいろがへりやすい
おさない頃は
けしきよりひとをかきたくて
いっぱいいっぱい
はだいろをつかうけど
あれはなにいろだっけ
怒られるような
名前のくれよんは
なに ....
苦しい時に
会う
苦しさは
楽にはならない
でも、会う

会わなければと
勝手に 思う

たわいのない話をし
別れた後に
あいつにも
ひょっとして
苦しい午後 ....
死期を悟ったと言って
父は仕事を辞めた
これからは好きなことだけして暮らすぞと言って
山奥の民家を買い
池と鶏舎つきだぞと笑った
週末に会いに行くと
家の改修を手伝わされた
鳥の世話も鍬 ....
放射能浴びて死のうかのう
農家と漁師が呟いている
農家も酪農家も
放射能で死ぬ前に
自ら命を絶った
あの地震生き抜いて
死んだ
あんなにも抱き合い
命をも
抱き合い
優しさ ....
知っていますか? 
あなたのいのちの中心に 
たった一つの水晶が 
{ルビ永遠=とわ}に光っていることを 
{画像=080802125241.jpg}

水たまりに空が映って
雲が動いていた
雨は上がったようだ
太陽は力を蓄えようとして
朝はこれからのエネルギーを予感している
陽炎がすでに
 ....
最近、おなじ夢をよくみる。
岩場に立っている。そこからどこへも行けない。見下ろすと深い淵がある。とても飛び降りられる高さではない。踏みだせば死ぬ。死の淵だ。そのような岩の上に立っている。
以前にも ....
大陸に境があるように
海に海域があるように
わたしにもわたしの
ボーダーがある

あなたというボーダー
超えてはならない
神の領域
超え ....
力を信じる人
仲間を信じる人
明日を信じる人

僕達は
大きな葉っぱの上に
偶然落ちてきた
震える水玉

金を信じる人
言葉を信じる人
目に見えないものを信じる人

風が ....
あと
いくつ夏があるだろう
母のいる夏

母に
もしものことがあったら
私は
どんな風に送るだろう
出来れば

いくつかの詩と
数え切れない花束で
彼女を 包んで

黄泉の ....
るるりらさんのおすすめリスト(6711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
裸で- yamadahifumi自由詩111-7-11
遠景- 宮岡絵美自由詩511-7-10
小さな恋人たち- yo-yo自由詩3*11-7-10
蛙人間は神に祈るのか?_/_熱帯夜に見る夢- beebee自由詩21*11-7-9
杭と碑- 長押 新自由詩2*11-7-9
憧れ- 未有花自由詩17*11-7-8
水引草に風が立ち- yo-yo自由詩5*11-7-8
七月、土曜日の真昼- 橘あまね自由詩1211-7-7
青らむ、- 石瀬琳々自由詩30*11-7-7
今、太陽が- yamadahifumi自由詩311-7-7
貝殻遊び- 渡邉建志自由詩7*11-7-7
ベートーヴェン- 小脳自由詩211-7-7
- りり自由詩1*11-7-6
帰るところを忘れて- yo-yo自由詩3*11-7-6
1敗1勝- salco自由詩5*11-7-5
空と風船- 草野春心自由詩2*11-7-5
打ち捨てられた橙に- れもん自由詩611-7-5
- りり自由詩2*11-7-5
『生まれる過去』- あおい満 ...自由詩211-7-4
釘を抜く- yo-yo自由詩17*11-7-4
はだいろのいろ- 中川達矢自由詩8*11-7-4
トモダチの薬効- 御笠川マ ...自由詩311-7-3
自分の命- mizunomadoka自由詩811-7-3
座る- 長押 新自由詩4*11-7-3
水晶_- 服部 剛自由詩111-7-3
水たまりに夏の空が- beebee自由詩16*11-7-3
夢の淵- yo-yo自由詩5*11-7-2
『ボーダー』- あおい満 ...自由詩4*11-7-2
よろめく水玉- nonya自由詩12*11-7-2
朝の蛍- umineko自由詩12*11-7-2

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